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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2025年3月


小学校図書館司書のまふみは製本工房に暮らす中で様々な人と出会い本が
人の心を救いうることを学んでいく。
本好きに贈る心温まる物語


                  (平凡社HPより)




ルリユールとは・・・フランス語で手仕事による製本という意味。


知らなかった。
物語の主人公・中島まふみ(27歳)は父親が司法書士で自分も同じ仕事に就こうと
合格を目指し勉強を続けてきた。
けれど何度も受験に失敗。
司書の資格をとり、その仕事をしながら合格を目指して来たけれど
司法書士は諦め司書として働こうと決める。

そして自身の出身である花園小学校の学校司書として働くことに。
実家に入りたくなく、見つけたシェアハウス「リーブル荘」。
大家さんの綺堂瀧子は製本家で、同じ敷地内に工房も構える。
瀧子の孫である由良子(27歳)も製本家として働いている。


製本の様子を想像しながら読んだ。
きっと素敵な本に変身するんだろうな・・・・


由良子は交通事故で早くに両親を亡くし、自身も相貌失認に。
人の顔の見分けがつかない。
けれど、それを人に悟られたくなく、人と接することなく引きこもりの
ような生活を続けている。

そんな由良子とまふみが実は小学6年生のときにお互い、もっと親しくなりたいと
思っていた仲だと言うことがわかり、由良子に大きな気持ちの変化が
起きたのはよかった。


本を通じた二人の出会いと再会。

周りの人たちとの温かい交流もよかった。


初めて読む作家さんだけど、今後も気にして読んでみよう。




                  ★★★★★
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発行年月:2025年3月


楓はお腹の子の父親である先生と、その妻・野ゆりと暮らし始めるが、先生が姿を消してしまう。二人の同居生活はうまく回りそうにも思えたが、楓には秘密があり、やがて限界が訪れて……。「こんな生活、いますぐぶっこわしたほうがいい」「ぶっこわして、それからどうするつもりなの?」しなやかで爽やかなスタートの物語。


                    (新潮社HPより)



作家の鈴村太陽が愛人・楓を妊娠させ、妻の野ゆりがその面倒をみる。
この設定、凄いな。
こんなこと妻が承知しないだろうに・・・・

野ゆりは、太郎の母・紘子が癌に冒されていることを知り近くに移住しようと
夫に働きかけ、紘子が住む岐阜の田舎に見つけ東京から移住。
夫の太陽は、東京で小説家として取材やら映画化される本があり忙しく
すぐに東京に戻ってしまう。

そのうえ、愛人が妊娠したから一緒に住んでほしいと。
どれだけ自分勝手なんだよ!(# ゚Д゚)


楓も自分が野ゆりに受け入れられるのか?本当に本妻と暮らせるのか?
と不安な気持ちで野ゆりの住む家に来るのだけど野ゆりは平然としていて
楓との同居を受け入れているかんじ。
それが逆に不穏に感じて落ち着かない楓。

太郎は楓を野ゆりに任せて、自分は東京へ。

二人の暮らしは、最初は、ちょっとギクシャクしたかんじだけれど
すぐに表面上は仲良く。
近所には親戚と説明していて、近所づきあいも良好。


紘子にとっても楓と野ゆりがそばにいてくれたことは心強かったと思う。
愛車のベンツの鍵を楓に渡すくらいだからね・・・。
孫の大地にも会えてよかった。


この物語はどういう結末を迎えるのか?が気になり読んでいたのだけど
最後は、痛快だった。


太陽はこのあと、どうなるんだろ?
ま、今まで二人に対して、勝手気まま過ぎたんだから自業自得だな・・・^m^


なかなか面白かった。




                     ★★★★




発行年月:2025年4月


なんか、怖い話ない?
異界が覗き、怪異の似合う古い街。
男たちが喫茶店に集ってすること、とは――。
男子会で、ホラーをダベる。京都、横浜、東京、神戸、大阪、再びの京都――。なぜ多忙な四人の男たち(外科医、検事、作曲家、音楽プロデューサー)は、わざわざ遠出して喫茶店を何軒もハシゴしながら、怪談を披露し合うのか――。そして、いつも茫洋としているが、気づくとなにか肝心なことをぼそっと呟く塚崎多聞とは誰なのか?
ホラー小説家としてデビュー(『六番目の小夜子』)した著者による、深煎りネルドリップ、男子ホラーはいかが? 奇妙な味がじわじわ恐い(ほぼ実話)全6編。


                   (幻冬舎HPより)


「月の裏側」 「不連続の世界」と読んで、これが塚崎多聞シリーズ3冊目。

4人が色んな地で集まり、喫茶店をあれこれ変えながら怪談話を語る。
怪談といっても日常生活のなかで見聞きしたり自身が体験した、ちょっと
不可解なことを話し、それについて、ああだこうだ言い合う。

4人が仲いいかんじでいい。

やはり多聞の言動がいろいろ印象的。
考え方も独特なんだけれど、感じ方も。
そして多聞の話がやはり地味にこわい。

例えば・・・親友の叔父さん、元気なころはあちこち歩き回っていたけれど晩年は
寝たきりに、亡くなったあと、スマホに記録される歩数計がず~っと0だった
のは当たり前だけど、初七日にあたる日だけ908750歩だった。

ボーカルが事故死したというNというアメリカのロックバンドの中古レコードを
買ったけれど途中で針が飛ぶ。その歌詞は「車で溺れてこの世とオサラバ」と
いうところ。そのボーカルは車を運転中に川に落ちて死んでいる。

失くしても戻ってくる折り畳み傘のはなし。

アパートの隣人の家のなかにある黒いゴミ袋(中身がいっぱい)が気になって
いた。大家さんが家のなかもそんな袋でいっぱいだという。

土塀の横を歩いていたら前に歩いていた人が、ふと目を逸らしたあと消えて
どこに行ったんだろう?と不思議だったはなし。

最後のお店で、ふとこちらを見ている少年が気になり、じっと見て
自分だと気づく、一緒にいるのは父親と近所のおじさん


ホテルのクローゼットの話も、想像するとちょっと怖かった。

何気なく言う多聞の言葉に他のメンバーもビクッ(;゚Д゚)としたりして・・・
多聞の言ったことばが、検事の黒田の事件の謎を解くカギになるのも
面白かった。
兎に角、独特な雰囲気が多聞にはある。

本人が「僕はもう死んでいるのかも・・・」と思うのも最後にゾッとした。



このシリーズ、続くかな?
多聞の話をまだまだ読みたい。



                         ★★★



発行年月:2025年12月


若い世代に向けた戦争と文学、戦争と人間をテーマにつづられるエッセイ。
いわゆる読書ガイドのようなおすすめ本の紹介ではなく、
文学作品の中で戦争はどのように描かれているかという点にフォーカスして、
読者に「戦場へ行くことになったらどうなるのか? どうするのか?」
を問いかける。
現在、入手が困難なものや文学全集でしか読めない短編など、
フィクション、エッセイ、詩を中心に著者が選んだ作品を収録。
戦争は、過去のこと、そして、他人事ではなくなっている。
AIや情報技術の発達が、皮肉にも的確な判断をむずかしくさせている現代、
過去から学ぶことの重要性を、この本を通して若い読者と考える。


                   (偕成社HPより)



小手鞠さんは1956年生まれ。
わたしよりはお姉さん。
でも、同じように思っていた。
戦争は他所の国のことで、日本には戦争は起こらないから・・・と
他人事のような気持ちでニュースを見聞きしていた。


これは、若い人向けに、著者が過去の戦争について書いた文学作品を紹介し
活字を追いかけながら戦争を体験してみましょうと。


そこには凄惨なことがたくさん。
読むのを止めたくなるような描写も多々。

でも、今、正にこの瞬間、こんな体験を実際にしている人たちが世界には
いるという事実。
日本には戦争は起きない・・・・と言って傍観者のままいていいのか?
せめて、何が起きているのか、常に知っていないといけないなと思う。


著者が紹介してくれた書でまだ読んでいないものはメモしておいて
読んでみようと思う。




                   ★★★★



発行年月:2021年4月


日本純文学の小説
『サーカスの少女』は、日本純文学の作品です。
雲仙・普賢岳のふもとの自然豊かな故郷・島原を舞台にひたむきに生きる子どもたち――著者の少年時代の経験をもとに、恋愛とはいえないほどの淡い感情や、友情が描かれています。
その心温まる文章と、ストーリーによって、心の健全な成長が促されます。


                (発行/株式会社COBOL)




著者のお名前は知らなかった。

この物語は、あとがきによると著者がご自分の子どもさんのために書いて、それを知った
担任の先生が「わたしも読みたいです」と言い、クラスの子どもたちに
読み聞かせるということで書かれた物語だそうです。
だから・・・とても温かい物語。

舞台は雲仙・普賢岳のふもとにある有明海に面した城下町。
島原城がみえる場所。


主人公は山田孝(6歳)。
父親の経営していた工務店が従業員がお金を盗んで逃亡し、事業も破綻し
一家で島原の地に引っ越してきた。
貧乏なので、小屋のような家に住む。
それでも、隣の家の同学年の太田則秋とすぐ仲良くなり、家族ぐるみの
付き合いが始まる。

担任の酒井先生も優しい女の先生で、孝のことを気にかけ声をかけて
見守ってくれている。
生活保護で文房具を買う時も気兼ねがないように配慮してくれる。
それでも孝のみじめに思う気持ちはあるのだけど・・・・


年に一度の初市に来るサーカス。
そのなかにいた女の子・雪子との関わり方もよかった。
ひとつ年下の雪子をすぐに遊びの仲間に入れてあげる孝と則秋。
雪子が来年は小学校に通う年だけど、通えるのかな?と言えば
自分たちの教室を見せてあげる。
それをそっと見ている酒井先生。


色々と、今だったらダメなんだろうな・・・という場面があって
あ~むかしは良かったよなぁ~と
自分の小学生の頃を、あれこれ思い出した。



島原城築城400年を記念して、本書は出版されたとか。
この本を知れてよかった!




                    ★★★★★




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