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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年6月


 本書は著者初の完全独立短編集です。江戸時代の江戸を舞台に、この時代をこよなく愛する著者が描き出す、喜怒哀楽にあふれた庶民の物語。
その日暮らしの気楽さ、商売のさまざま、歌舞伎の流儀、祭の熱気、男女の仲……。
生き生きとした暮らしの賑やかさ、大都会だった江戸の町の日常の騒ぎを、実力折り紙付き、今もっとも新作が待たれる時代小説家が、興趣豊かに綴ります。

                     (講談社HPより)





朝井さんの時代小説は今まで読んでいたので短編集も期待大でした!

そして、やはり面白い。
江戸の色々な庶民の暮らしが目に浮かぶようで楽しかった。
お話としては、切ないものもあったけど。



最初の話<ぞっこん>は、筆が語る、ある看板描きの男の話。
語りが人じゃなくて筆というのも面白かった。

表題作の<福袋>は愉快な話。
離縁された姉の話。
離縁の理由は、大喰いだからという姉。
そんな姉が賞金稼ぎの大喰い大会に出場し・・・・

賞金は入ったけれど、佐平の企みは失敗に終わるというオチ。
なんだか、お疲れ様な佐平が、少し気の毒かな~?


一番好きだったのは<晴れ湯>
松乃湯の一人娘・お晴(10歳)が大奮闘。
遊んでばかりの父親が最後は働くようになって、めでたしめでたし。


今の時代にはない、風情ある場面描写がいろいろ。
楽しかった♪


                        ★★★★★

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発行年月:2017年1月

美しく奔放な母を養いながら、江戸で老人介護を生業として暮らすお咲。
逝く人に教わる多くの真実が深く身にしみる時代長編。

                (文藝春秋HPより)




母親が元夫宅に金を借りたことで、お咲は離縁し、そのお金を返すため働いている。

五郎蔵とお徳が営む鳩屋の奉公人として。
普通の女中業より稼げる介抱人として頼まれた家に出向き、家族に代わって
年寄りの介護を請け負う。
泊まりのこともあれば通いのことも。

介抱に訪れる先で、出会う、ご隠居さんたちと心を通わせていくお咲。
介抱される人たちに、敬意を払ったもの言いは好感が持てる。

家人に頼まれ向かった家で、元気ハツラツな、おぶんに出会い
あちらこちら振り回されて挙句、自分介抱する側になりたいと
お咲の長屋の菊職人・庄助の母親のもとへ押しかけ介抱に向かう。

おぶんさん、いいなぁ~。

お咲と母親・佐和の関係は最悪な感じだったけど、気づかなかった母親のことを
周りの人たちから教えて貰えて良かった。

こうして、誰かが誰かの心の支えになるっていいな~。


猫も目立たないけど、いい仕事してたってことだな(=^・^=)。

まかてさんの物語は、やはり、ほっこりさせてくれる。


                          ★★★★



発行年月:2016年9月


生類憐れみの令により、犬公方とも呼ばれた
五代将軍・徳川綱吉。
だが、一方で綱吉は、徳川幕府の礎となる文治政治を
推し進めた名君ともいわれている。
その知られざる劇的な生涯を描いた傑作長編小説。

               (集英社HPより)



徳川綱吉のイメージががらりと変わる好印象を与える人物像に描かれている。
世間での評判は、良くないままというのが何とも気の毒になる。

実際はどうなのかわからないけれど、
武でなく法という「文」で治め、泰平の世をを目指していたという姿勢は
その国を治めるリーダーとしてその時代、難しかっただろう。
武士たちのなかには綱吉の考えに沿えぬ者も多かっただろうし。


有名な生類憐みの令の意図するところが、この物語の通りなら納得。
こういう考えで出した法令ならば、賛成だけど、真意が世間に伝わらぬままと
いうのも気の毒。

そして起きる天災の数々。

子どもも二人とも早くに亡くなり、不運な運命。

でも妻の信子が聡明で綱吉の真意を理解して寄り添っている姿に救われる。


歴史上の人物の本当の姿は、こういう書物でイメージが変わるな~。
綱吉の好感度アップの書でした!



                        ★★★★



発行年月:2016年5月

時は幕末、徳川家に江戸城の明け渡しが命じられる。官軍の襲来を恐れ、女中たちが我先にと脱出を試みる中、大奥に留まった五人の「残り者」がいた。なにゆえ残らねばならなかったのか。それぞれ胸の内を明かした彼女らが起こした思いがけない行動とは――直木賞受賞作『恋歌』と対をなす、激動の時代を生きぬいた女たちの熱い物語。

                    (双葉社HPより)




最初から最後まで面白かった!


大奥女中の5人が城の明け渡し前夜から明け渡しの日まで一緒に過ごす物語。


・りつ・・・・天璋院付女中、呉服ノ間
・お蛸・・・・天璋院付女中、御膳所
・ちか・・・・天璋院付女中、御三之間
・ふき・・・・天璋院付女中、御中臈
・もみぢ・・・和宮付女中、呉服ノ間

もみぢだけ和宮付ということで、最初は1対4の関係だった。
けれど、御針競べで、りつと競い、その腕の確かさに驚き、りつは素直に
負けを認めたことで、敵対関係が少し緩む。

5人が共通して城に残ったのには、それぞれの理由があるのだけど
最後は、城の受け渡しの様子を静かに見守り、退去しようと決める。

官軍が城に入ってきた場面は、ドキドキ。
無事に見つからずに居られるか?
そのあと、無事に城から出られるのか?


でも最後は、5人のその後の暮らしぶりがわかってホッとしました。
5人の絆は保たれたままだったのも嬉しかった。


読みごたえあって、面白い時代小説!


                      ★★★★★




発行年月:2015年8月


 天野三哲は「面倒臭ぇ」が口癖の江戸の小児医。朝寝坊する、患者を選り好みする、面倒になると患者を置いて逃げ出しちまう出鱈目っぷりで、近所でも有名な藪医者だ。ところが、ひょんなことから患者が押し寄せてくるようになり、三哲の娘・おゆん、押しかけ弟子の次郎助、凄腕産婆のお亀婆さんなど、周囲の面々を巻き込んで、ふらここ堂の先行きは、いったいいかなることに──。
当時の医者事情、教育現場、夫婦と家族の有り様から、恋愛指南まで盛り込んで、人情と笑いたっぷりに描く、お江戸“子育て”小説誕生!

                (講談社HPより)




最初は、やる気のない人だなぁ~と苦笑いしながら読んでいましたが、

患者に対する気持ちは優しく、本当に治すにはどうしたら一番いいのかを
考えているお医者さんというかんじ。
ただ、口が悪いので誤解されやすく、子どもを診察に連れて来た母親に
叩かれることも・・・・^m^

三哲の娘・おゆんと三哲の仕事を覚えようとしているおゆんの幼馴染・次郎助の
恋の行方も気になりつつ、取り上げ婆のお亀さんや薬屋の佐吉、その息子・勇太など
魅力的なキャラクターも多く楽しかった。

三哲がこの後、公方様お抱えの医者として過ごす様子もまた読みたいなぁ~。
続編ないかな?


                        ★★★★

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