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発行年月:2023年2月


幕末から維新、明治と激動の時代の外交を料理で支えた男がいた――長崎生まれの料理人・草野丈吉で、店の名は「自由亭」。
 本書は、日本初の洋食屋を長崎で開き、大阪に進出してレストラン&ホテルを開業、近代大阪の発展に貢献した丈吉を、妻ゆきの視点から描いた歴史小説。
 貧しい農家に生まれた丈吉は、18歳で出島の仲買人に雇われ、ボーイ、洗濯係、コック見習いになる。
 そして21歳のときにオランダ総領事の専属料理人になり、3年後に結婚。夫婦で日本初の西洋料理店をオープンさせた。店には、陸奥宗光、五代友厚、後藤象二郎、岩崎弥太郎といった綺羅星のごとき男たちがやって来る。
 明治の世になり、大阪へ移った丈吉は、重要な式典で饗応料理を提供するまでになるのだが……。
 夫婦で困難を乗り越え、夢をつかみ取る姿を活き活きと描いた傑作長編

                    (PHP研究所HPより)



まかてさんの物語で、また知らなかった偉人を知りました。
今回は、日本初の洋食店を開業した草野丈吉の物語。

貧しい農家の家に生まれ、奉公先での偶然の出会いで、オランダ領事館の専属料理人と
して、世界を回りながら西洋料理を学ぶ。

妻・ゆきは、25歳のとき、傾成屋(女郎屋)の奥で奉公していたとき、年に一度
奉公人も無礼講で食事を楽しむ宴の席で、丈吉に見初められる。
「食べっぷりがよかったから」ということらしい。

最初に洋食屋を出したときは、丈吉の妹・よしと
手伝いで雇った寛太(15歳)のみ。

それでも、オランダの商人や日本の外交を担う人たちが集う場になり
訪れる人の顔も歴史上、知られた人物が続々登場する。

それから、洋食屋だけでなく、宿泊所を造ったりとどんどん経営が大きくなって
いく。


ゆきは、料理もままならず、あまり直接的に丈吉の経営に関わらない。
それもかえって良かったのかな?

お妾さん三人衆・松子・竹子。梅子の存在に、最初は、腹立たしさを抱く
けれど、表向きは穏やかに接し、段々と仲間意識のような感情さえ抱く。

丈吉が亡くなった後は、長女の錦(きん)が、中心に総理人の星丘と
二人でホテル経営などを取り仕切る。

星丘と夫婦にはなれなかったけれど、良い関係だったんだろうな。
最初の結婚で辛い思いをしたから、そういう人がそばにいて良かった。


物語の終盤は、男の人たちが亡くなっていく。
結構若くして・・・・。


でもラストの、ゆきがお墓参りの場面は、なんだか、あっけらかんとしていて
清々しい。


良い物語でした。

これも朝ドラにならないかな~。



                    ★★★★★
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