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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:1988年9月


 自分の肉体にやけつく痛みに耐え、おなじ苦しみから女性を救おうと
医学の道を志した日本初の女医・荻野吟子の苦難と哀切の生涯を描く
著者初めての書き下ろし長篇。

注・・・↑の画像は新潮文庫の画

                 (河出書房新社HPより)



日本人初の国家資格を取得した女医・荻野吟子の物語。
医師になろうと決心したのが、嫁いだ先で夫にうつされた淋病というのが凄い。
大家に嫁いだけれど、遊びものの夫に淋病をうつされ実家に戻ったぎんは18歳。
病院での診察は屈辱的で、女医が相手ならこんな思いもせずに済むのでは?と
自ら女医になろうと決心する。

しかし、時代は明治。
女が学問をするなんてもっての外という時代。
まして女が医者になるなんて、気でもふれたか?という扱いを受ける時代。

それでもその志を応援してくれる人は居た!
近所の医師・万年とその娘・荻江。
そして母親とすぐ上の姉・友子。

医師になるための学校に入るが女子はひとりで、男子生徒たちには毎日、からかわれたり
屈辱的な目に遭う日々。
それでも志を遂げることしか頭にないぎんはめげない。
学校を優秀な成績で卒業しても、女子であるという理由だけで医師免許取得の試験の
願書さえ受け取って貰えないという事態。
直接、内務省まで出向き請願書を受け取って欲しいと申し出るが却下。
その後、今まで世話になった私塾の先生などに相談し、協力を得てやっと試験を
受け、合格。

女性の地位はこれほど低かったんだと驚くことばかり。

医師になって、やれやれと思ったら、またまた大変なことばかり。
キリスト教の信仰、北海道開拓・・・・・。

再婚した相手の人とは相思相愛で、本人は幸せだったのかもしれないけれど
違う人と再婚していたら、もっと医師として楽な人生が送れたんじゃないかな?
なんてことも思ってしまった。

兎に角、凄まじい人生を送った女性でした。

医師である著者ならではの詳しい解説もあり読み応えも十分でした。


                       ★★★★★
PR
41hNln9SPQL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2008年5月


俺たちは、何も信じちゃいない。『のぼうの城』で大ブレイク、超弩級新鋭の第二作!

人間離れした技ばかりが、忍びの術ではない。親兄弟すら欺き、ひたすら出し抜くこと。でなければ、生き残れぬ。戦国大名不在の国、伊賀国に織田軍一万余が攻め込んだ。「その腕、絶人の域」と言われる忍びの無門は想い女のお国を連れて敵前逃亡をはかるが……。歴史時代小説の枠を超えた面白さと圧倒的な感動に包まれる傑作長篇。

                                               (新潮社HPより)


織田信長の次男・信雄(のぶかつ)が父親に無断で伊賀攻めに。
信雄に仕える日置大膳と伊賀一番の忍び・無門の対決が面白かった。
どちらの人物も強い。

戦いに対する姿勢もそれぞれ格好いい。

銭が全て。己の命さえ守りきれればほかは切り捨ててても構わない伊賀の忍びたちの中では無門は異質。
妻・お国の尻に敷かれっぱなしだけど、戦の場面では無敵。
そのギャップが魅力的。


伊賀攻略のために織田軍が仕掛けた作戦を冷静な目でみて、伊賀者は武士以下だと思ってはいるけれど、簡単に攻め入れる相手ではないと感じている。
そして、信雄の伊賀攻めは結果的には失敗に終わる。

無門と大膳の対峙場面はよかったなぁ~。
戦いの場面は生き生きとした描写でドキドキした。

信雄の首を取ることが出来た無門だったけれど、それをしなかった。
お国の安否を確かめる必要があり、そちらに気持ちが向かった故。

ああ、お国の元に駆けつけた無門だったのに、最後は哀しかった。
そんなぁ~(;O;)

信雄が語る自身の抱える苦悩もなんだか切なかった。
秀でた父・信長を持つ息子の心情。


伊賀の忍びの一人として、若き日の石川五右衛門の登場もちょこちょこ。
石川五右衛門が忍びであった説に基づく登場かな?

どこまでは史実でどこからが著者の創作なのか?
歴史に疎いわたしですが、楽しんで読めました。

「のぼうの城」以来2冊もの和田竜さんですが、
ほかの作品もきになる作家さんです。


★★★
 
51AB4M2hRjL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2007年12月


戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかで最後まで落ちなかった支城があった。武州・忍城。周囲を湖で取り囲まれた「浮き城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約2万の大軍を指揮した石田三成の水攻めにも屈せず、僅かの兵で抗戦した城代・成田長親は、領民たちに木偶の棒から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。城代として何ひとつふさわしい力を持たぬ、文字通りの木偶の棒であったが、外見からはおおよそ窺い知れない坂東武者としての誇りを持ち、方円の器に従う水のごとき底の知れないスケールの大きさで、人心を掌握していた。武・智・仁で統率する従来の武将とは異なる、新しい英傑像を提示したエンターテインメント小説。
カバー・イラストはオノ・ナツメ。


                                         (小学館HPより)


今更・・・・ですが、話題になったときに読みそびれていました。
映画化が決まったと聞いて、そういえば、未読だったと図書館で借りてきた次第(^_^;)

のぼう=でくのぼう
のぼう様と百姓たちからも面と向かって言われても、平気で百姓たちと会話して、笑い合える武将。
そしてその愛称どおり、武将らしからぬ運動音痴とか。
なんとも愛らしく憎めない、のぼう様。
そんな長親が、知恵者と名高い石田三成をうならせるとは!


北条家の庇護の下にあった成田家は、北条側につくべきという意見と関白に逆らったら成田家は存亡の危機に瀕するとの思いから、北条家には内密で関白側につこうと一旦は決まったが・・・・
長親の一存で、関白側と戦うことになる。

2万の兵で攻めてくる石田軍。
最後は水攻めに遭うが、なんとか城を守り切る長親。


考え抜いた策だったのか?偶然だったのか?

しかし、長親の完全なる勝利。
読んでいて気持ちよかったなぁ~。

石田三成さえも完敗だと言わせた。

敵さえも魅せられてしまう長親の人間性が読んでいる側にもとても魅力的に思える。

実際はどんな容姿だったのか?

あまり知らなかった人物だったけど、興味が沸きました。

さて映画では誰がこの役をやるのかな?
と調べたら・・・・野村萬斎さんでしたか~。
大男と書かれていたから、ちょっと原作のイメ-ジとは異なりますね・・・・。
でも映画もちょっと観てみたいな。


                                          ★★★
 
51V9ExMX9uL__SX230_.jpg   発行年月:2011年4月


   振られ女ともてない男。それでも私たち、
   幸せになりたいねん!

   運送屋で事務をしながら、
   クーラーもない部屋に住む明美は男に振られてばかり。
   とにかく、結婚しようと結婚相談所「かいつぶりの会」に登録するが、ここでも何度も断られてしまう。
              やけくそになったある日、もじゃもじゃ頭の太った年下男を
              紹介されるが……。

生活のわびしさやかったるしさを感じる毎日、
諦めと希望が混在する若い男女の結婚観をリアルに描く、
第3回小説宝石新人賞受賞作を収録!!


                                         (光文社HPより)


なんともユニ-クな表紙です。
表紙の絵は、物語に登場の田中浩二。

物語は三部構成で、
最初の話「私を悩ますもじゃもじゃ頭」では、28歳の戸倉明美が主人公。
市が少子化問題解消の一環として行う、無料の結婚相手紹介サ-ビス所「かいつぶりの会」に登録している。
が・・・惨敗の連続。
そんな彼女が次に紹介されたのは、もじゃもじゃ頭が印象的な田中浩二。
お見合いの初日を明美目線で描く。

そして、次の話「おかんに捧げるバラ-ド」では、
田中浩二目線の話。
浩二は24歳
クリ-ニング店で勤務する浩二の日常。
明美との見合いの様子が、今度は浩二目線で語られる。
最初の話の同じ場面が出て来るけど、ああ、こういう気持ちで、あんな風に言ったのか?
と理解できて面白かった。

二人の会話がなかなか良くて、ほんわか。
容姿より結婚となると、やっぱり人間性だよね~なんて思いながら二人の今後が気になる。

最後の話は、二人から離れて、結婚相談所の所長として働く大栗と相談員職員の中井の話。
それぞれの子どもの結婚について、憂いている。
他所の人の結婚のお膳立てをしてる場合じゃないだろう?というかんじだけど、当の本人たちは親の心配は無用というかんじで自立しているのが、ちょっと可笑しかった。


読みやすくて、楽しいお話でした。
知らない作家さんだと思ったら、これがデビュ-作なんですね~!
看護師さんとは、ビックリ!
今度は医療現場が舞台のお話なんか書いてくれないかなぁ?


★★★

 
 
9f57b366.jpg   発行年月:2011年1月

   100匹を超える猫と、息つく間もなく起こるトラブル。
   島に一人の駐在は、今日もてんてこまい。

   「神奈川の盲腸」と呼ばれる葉崎半島の西、
   人間よりもたくさんの猫が住む、通称・猫島。

   人気スポットも増え、とうとう温泉まで湧いた。
   訪れる観光客は増える一方で、
   島にただひとり勤務する七瀬晃巡査は、「猫の手も借りたい」状態。
               なので、実際、借りてます。

首から星章をさげた、
丸顔で目つきの悪いでっかいドラ猫
――ポリス猫DCが、唯一の、でも頼れる相棒。
 
これでもかとばかりに襲いかかる大小様々なトラブルに
忙殺される七瀬とポリス猫DCの活躍がたっぷり楽しめる、
傑作コージー・ミステリ!


                                            (光文社HPより)


↑の解説でほぼわかる通り、殺人事件も起きるミステリ-なんだけど、どこかほのぼのしたかんじのお話でした。
猫の方が多い島だけど、結構考えたら物騒なことも頻繁に起きる島^^;

島の唯一の警官・七瀬晃は、なんとなく頼りないかんじの人。
事件解決なんかしそうもないんだけど・・・相棒猫のDCと組めば、結構冴えた推理もしたりして事件解決に貢献する。
ほぼDCの手柄のようなものなんだけど・・・。

最初、起きる事件の数々が段々と関連性があるとわかってくるのが面白かった(^^)
なるほど~そういうことだったのか!?と思いながら読みました。

猫島を舞台のお話はほかにも沢山あるようです。
機会があれば、ほかの猫島の話も読んでみよう。


若竹さんの本は杉田比呂子さんの装画が定番ですが、可愛らしく好きです♪

★★★
 
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