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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2023年5月


なんでもない一日のような人だった。
だからこそ失って初めて、その愛おしさを知った
湘南のカフェ店員に一目惚れ、相手をふり向かせたくてサーフィンを始めた「ドーミー吉祥寺の南」の下宿人谷尻くん。その恋を応援する傍らで、最愛の人二千花と過ごした日々を幾度となく反芻する世之介だった。春から夏へ。相変わらずのんびりと季節が移ろうなか、後輩カメラマンのエバと咲子カップルが新しい命を授かり、世之介は「名付け親」に指名される。ところが咲子の容態が一転し......。やがて運命の日がやってくる。大切な人に、今すぐ「好き」と伝えたくなる、心ふるえる結末へ――。「横道世之介」シリーズ堂々完結!

                    (毎日新聞出版HPより)



世之介・・・・両親が世の中の人たちを助けてあげられるような
大きな人間になってほしい。

両親のそんな思いを込めて付けられた名前、そのものの人生を生きた。

何も大きなことが起きなくても、リラックスして日々過ごせたら、それが
本当に幸せなことなんだと、つくづく思う。


亡くなった元恋人・二千花との出会いから別れまでのことが詳しく描かれて
いて、素敵な二人だな・・・・・と思えた。
二千花と世之介の約束は、きっと果たされたんでしょう。
余命短い、二千花が、世之介が亡くなるときは、橇をひいて迎えにくるよと。

二人のクリスマスのボランティアの様子が微笑ましくて
トナカイとサンタの姿のまま交わした約束。


最後は15年後。
世之介が亡くなってから15年の時間が過ぎての元ドーミーの住人たちの
姿。引きこもりだった一歩は、人気絵本作家になっていたのが嬉しかった。
大福さんが店長になった本屋でのサイン会でにこやかに、お客さんと
会話する姿には、ほっこり(^^)。

大学生だった谷尻くんは、地元の山形で公務員になり、元ミス山形の奥さんと
子どもと暮らしているとか。

変わらないのは、あけみと、礼二(ドーミーの住人歴最高)。
そして世之介は、現在も在室している札のまま。


世之介の両親も息子を誇らしく思いながらいてくれてよかった。
最後まで諦めていなかったと思うと。うん、きっと世之介ならそうだろう。
最期の最期まで懸命に生きたんだと思う。


良い物語だったなぁ~。

またいつか、再読したい。



                    ★★★★★
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発行年月:2023年5月


「この世で一番大切なのはリラックスしていることですよ」
39歳になったカメラマン・横道世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の元芸人の営業マン礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くんらとゆるーっと暮らす毎日に、唐突に知り合いのベテラン教師ムーさんの引きこもりの息子一歩が入居することになって......。下宿仲間たちと繰り広げる、温かくてしょっぱい人間ドラマ。

                  (毎日新聞出版HPより)




また会えるとは思っていなかったので、横道世之介の新しい本が出てビックリ!

しかも上下巻!


おばあちゃんから受け継いだ下宿屋を切り盛りする、あけみと暮らしている
横道世之介。
フリーのカメラマンとして働き、下宿の人たちとの交流も深めていく。

修学旅行にカメラマンとして同行し、そこで親しくなった教師の武藤の息子・一歩を
預かることになった世之介。
一歩は引きこもりだけれど、優しい子ではあると思う。

下巻で一歩に何か変化が起きるといいな。
でも、良い両親なのに、何が原因でこんな風なった?



世之介の日常、大きなことは起きない。
でも、それがいい。
このまま何も起きないでと思いながら読んでいる。



                    ★★★★



発行年月:2019年2月

横道世之介、バブル最後の売り手市場に乗り遅れ、バイトとパチンコで食いつなぐ二十四歳。人生のダメな時期にあっても、なぜか彼の周りには笑顔が絶えない。青春小説の金字塔、再び。

                  (中央公論新社HPより)



まさか、続編が出るとは!!

世之介は、駅のホームで線路に落ちた女性を助けようとして、亡くなったん
だったよね?

哀しいけど、世之介らしいなと思った。



で、今回の続編は、24歳の世之介の日常から。
相変わらず、冴えない生活。
でも、そこで出会う人たちがん後々、充実した生活を送っていくという話。


なかでも東京オリンピックのマラソン代表選手の日吉亮太とその母親桜子との
関係がいい。

まだ幼い亮太を偶然、助ける世之介。
表紙の絵は、微笑ましい、世之介と亮太の姿を想像させる良いかんじ。


パチンコ屋で出会った浜本(桜子の親友)と出会ったのも運命的なかんじ。
あとは大学時代からの友人・小諸。

世之介自身は平凡で冴えない人間だけど、出会う人は、皆、その後の人生、
良い方向に向っていく。



映画化されたのも見たくなってきた。
ほっこり気分になれました♪



                      ★★★★

 



発行年月:2018年5月

考えるんだ。 たとえ1%でも、可能性があるなら。 晩秋の夜、突如ダムが決壊し、濁流が町を飲み込んだ。 死者97名、行方不明者50名を超える大惨事。 新聞記者の九条麻衣子は、被害を取材するうちに、決壊が事故ではなく大規模な犯罪である可能性に気づき、その夜に町を抜け出した土木作業員の男を探し始める。 一方その事件の陰で、AN通信の鷹野一彦とその部下・田岡は、ダム爆破計画を阻止するべく奔走していた。水道事業の民営化に金の匂いを嗅ぎ取った代議士や国内外の企業によるテロ計画の一部だったが、いつのまにか計画の全てが盗まれ、首謀者が正体不明の人物に入れ替わっていた!? 情報が錯綜し、混乱を極めるなか、九条麻衣子と若宮真司の出会いが、世間を揺るがす大スクープを生み出すことに……。 敵か味方か、嘘か真実か、善か悪か——!? 金の匂いに敏感な男女が、裏切りあい、騙し合いながら、真っ暗闇の“今"を駆け抜ける!

                      (幻冬舎HPより)




水道事業が民営化された日本の話。


海外の企業までは日本の水道事業を取り仕切ろうと狙い

産業スパイのAN通信 鷹野たちは、政治家の依頼を受け、外国企業からの
乗っ取りを阻止しようと奮闘。

民営化ってちょっと恐ろしいなというのが感想。


色々と登場する人物たちが、誰が敵なのか?混乱しながら最後は
敵がハッキリする。

そして、冒頭で出て来た若宮真司が、最後は大活躍したのは嬉しかった!

鷹野によって訓練されて、成長した真司の話がまた読みたい!

それから、最初は、敵かと思われた謎の美女・アヤコ。
恰好いい。
勝つ方にいつもつくから自分は負けないって、凄いな。
鷹野たちと組んだら怖いものなしになりそうだけど、いつ裏切るか怖い相手。


ああ、面白かった!


                         ★★★★★
 



発行年月:2016年3月

『悪人』『路』『怒り』の作家が満を持して放つ
2016年最大の話題作。
新次元の群像ドラマ、ここに誕生!

ビール会社の営業課長、明良。
部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?
都議会議員の夫と息子を愛する篤子。
思いがけず夫や、ママ友の秘密を知ってしまう。
TV局の報道ディレクター、謙一郎。
香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日……
2014年の東京で暮らす3人の選択が、
未来を変えていく。

一気読み必至、2016年最大の話題作!

                   (文藝春秋HPより)


(注)これから読む人は読まないでくださいm(__)m




2014年を生きて居る人たちがしたことが70年後にどう世間に影響を
与えていたか?という物語。
 

<春ー明良>
ビール会社勤務。妻・歩美はギャラリーで働く。
二人は歩美の姉の子・孝太郎を預かって一緒に暮らしている。

歩美が才能なしと断言した朝比奈・・・・2020年の東京オリンピックのポスタ-を描いた。
孝太郎と結花の孫は心々菜は35歳になっている。



<夏ー篤子>
都議会議員の夫がセクハラ野次問題を知っているのに知らないふりをしているのでは?
と疑っている。
また賄賂を貰っているのでは?とも疑う。

ずっと夫のことを疑いながら日常を送って来た篤子はその後、
夫に自分の疑いを話し、夫がそれを認めないと知ると飛び降り自殺。



<秋ー謙一郎>
テレビのドキュメンタリー番組を企画、制作する仕事をしている。
婚約者の薫子と、やっと婚約までしたが、浮気している?
番組の企画で知り合った佐山教授は、人間の血液から人を誕生させる研究をしている。


謙一郎は薫子を殺害?
佐山教授の研究は成功し、人類は新たな誕生方法で生まれる世の中になった?




最終章の<そして、冬>では3章までの物語の70年後の世の中。
<エピローグ>ではそれぞれの主人達が、どんな気持ちでいたのかを綴る。



メモを取りながらじゃなかったら混乱しただろうなぁ~。
よく考えられたお話でしたが、後味はあまり良くないな^^;
好みが分かれそうなお話。


                        ★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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