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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年4月


解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。
共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。
捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。
警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する――。
累計495万部突破シリーズ、総決算!

                  (集英社HPより)


ホテル・コンテシア東京で繰り広げられる警察官とホテル従業員と容疑者たちの
あれこれ。
今回もホテルのなかでは殺人事件は起きなかった。
でも最初から最後までドキドキ。

今回は、過去に起きた殺人事件(犯人によって殺されたという意味も含め)の
被害者遺族たちがホテル内に同日宿泊。


3つの過去の事件とその被害者遺族が捜査によって浮かぶ。
それぞれの遺族たちの動きを注視する警察官たち。
警部の新田浩介とホテル従業員の山岸尚美は、映画の木村拓哉、長澤まさみが
やはり浮かんでしまう(^^ゞ


彼らはどうして同じ日に集まったのか?
そこには、もうひとつの過去の事件が関係してくる。

恋人を刺殺した長谷部奈央。
2人でホテルで大量の薬物を摂取し、奈央も発見時は怪我を追っていた。
そして自分が刺殺したこ自覚は全くなく、奈央自身が真相を警察から聞かされ
ショックを受けた。
裁判では、事件当時の精神状態が正常でなかったとして不起訴処分に。
しかし、奈央は心身のバランスを崩しサポート施設で生活を送っていた。
自分の犯したことを認められず、どうしたら罪を償えるのかに苦しむ。



奈央が死ななくて良かったと思いつつも、奈央はまだまだ苦しみ続けなければ
ならなくなったのだなとも思い、なんとも複雑な気持ち。


そして新田は、警察官を辞職して、ホテルマンになるの~?
そうなった後の話も読めるのかな?



                   ★★★★

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発行年月:2021年9月


シリーズ第十弾。最新長編。
今、明かされる「ガリレオの真実」。
房総沖で男性の銃殺遺体が見つかった。
失踪した恋人の行方をたどると、関係者として天才物理学者の名が浮上した。
警視庁の刑事・草薙は、横須賀の両親のもとで過ごす湯川学を訪ねる。
「愛する人を守ることは罪なのか」
ガリレオシリーズ最大の秘密が明かされる。

                   (文藝春秋HPより)



房総沖で見つかった男性の遺体は銃殺されたあと、海に落ちたもの。
遺体の身元は判明したが、その同居していた女性・島内円香が行方知れず。

島本円香と親しくしていたらしい、絵本作家・松永奈江も消息不明で二人は
一緒に行動しているらしいとわかる。


そして、円香のことを最近、気にかけていたという根岸秀美という
銀座のバーのママの存在が浮かぶ。

円香と二人の70歳代の女性との関係が、わかると事件の真相もわかってくる。


科学的な推理は必要なく、今回は人情的な話。
でも湯川教授が大きく関わってくる。


湯川教授の生い立ち。
両親のことが、少しわかったのが事件を追うより、興味深かった



でも、やはりガリレオシリーズは面白い。
警察官・草薙や内海薫の顔はやはりドラマで馴染みがある俳優の顔が浮かんで
しまうけど^m^

最新作も図書館での順番待ち。
早く読みたいなぁ~




                        ★★★★





発行年月:2020年11月

殆どの人が訪れたことのない平凡で小さな町。寂れた観光地。
ようやく射した希望の光をコロナが奪い、さらに殺人事件が……。


                   (光文社HPより)



誰からも慕われていた元教師・神尾英一が何者かに殺された。

娘の真世は、父親も含め、近く開催される中学の同窓会に呼ばれていた。
父の元・教え子(真世の同級生)たちも同窓会の打ち合わせで何度か
英一とも連絡をしていた。



突然、現れた、英一の弟で真世の叔父・武史が犯人探しに奔走する。
アメリカに渡り、名の知れたマジシャンとして活躍していた過去がある
武史に振り回されつつも、どんどん真相に近づいていく姿は、警察官たちより
優秀かもと思わせてくれる。


同級生たちの周りにも色々な問題が出てくる。
不倫だったり、仕事絡みのお金の話だったり・・・・

しかし、犯人は、そういうのとは違うところで、英一に世間には知られたくない
ことを知られていると思った人だった。

殺すつもりはなかったのだと思う。


真世が犯人を知ったあとで言っていたけれど、正直に話していれば
きっと生涯、秘密を守り続けてくれたと思う。

なんとも哀しい真実だったなぁ~。


東野さんの話としては、ありきたりかな?



                        ★★★




発行年月:2021年4月


幸せな日々は、もう手放さなければならない。
遺体で発見された善良な弁護士。
一人の男が殺害を自供し事件は解決――のはずだった。
「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」
2017年東京、1984年愛知を繋ぐ、ある男の"告白"、その絶望――そして希望。
「罪と罰の問題はとても難しくて、簡単に答えを出せるものじゃない」
私たちは未知なる迷宮に引き込まれる――。

                      (幻冬舎発行)




読み応えありはさすがだな・・・。


善良な弁護士・白石健介(55歳)が何者かに殺されたところから始まる。


なぜ、彼は殺されたのか?

そして、倉木達郎(66歳)が逮捕。



白石健介の娘・美令と倉木達郎の息子・和真は、それぞれが父親の事件前の
言動に疑問を抱き、それぞれが真相を知ろうと探り始め、二人は偶然に
出会い、お互いの疑問や情報を共有し合う。

加害者と被害者の子どもが、こんな風な関係になることは、普通では
ありえないけれど、この二人ならあり得ると思わせてしまうのも
著者の凄さだと思う。


そして、真相が徐々に明かされていく。


事の発端は30年前の殺人事件からだった。
白石健介と倉木建郎は、その事件の関係者だった!


うわ~。真相を知ると何とも辛い。

白木健介を殺害した犯人の気持ちだけがちょっと「え?」と首をかしげるもの
だったけど。



見逃した罪の重大さが後でわかる話。

罪は、ちゃんと認めて向き合うことをしないといけないということ。
逃れらると思っても後からもっと大きな罰として返ってくるのだから。



しかし、30年前の事件で警察が誤認逮捕さえしなければ・・・
ちゃんと操作して犯人を逮捕して罪を償わせていれば今回の殺人事件は
起きなかったんだから・・・。



最後、和真と美令がよき理解者として支え合っていく姿が浮かび、
それは良かったかな?


厚い本だったけど、スラスラ読ませてくれた。


                      ★★★★


発行年月:2020年3月


その木に祈れば、願いが叶うと言われているクスノキ。
その番人を任された青年と、クスノキのもとへ祈念に訪れる人々の織りなす物語。
不当な理由で職場を解雇され、その腹いせに罪を犯し逮捕されてしまった玲斗。
 同情を買おうと取調官に訴えるが、その甲斐もなく送検、起訴を待つ身となってしまった。そこへ突然弁護士が現れる。依頼人の命令を聞くなら釈放してくれるというのだ。
依頼人に心当たりはないが、このままでは間違いなく刑務所だ。そこで賭けに出た玲斗は従うことに。
 依頼人の待つ場所へ向かうと、年配の女性が待っていた。千舟と名乗るその女性は驚くことに伯母でもあるというのだ。あまり褒められた生き方をせず、将来の展望もないと言う玲斗に彼女が命令をする。「あなたにしてもらいたいこと――それはクスノキの番人です」と。

                  (実業之日本社HPより)



久しぶりの東野作品。
やはり読みやすい。
続きがどんどん知りたくなる。


クスノキの番人を任されることになった玲人は元々、優しくて気遣いの出来る
青年だったんだな。

理不尽な会社の扱いで犯した罪から救われて良かった。

伯母の千舟と出会えたことも、逮捕されなかったらなかったかもしれないことだから
最初から最後まですべてが意味のある出来事。

クスノキに祈念する人と向き合う玲人の姿が一生懸命でいい。
適任という感じ。


自分の生い立ちを、卑下していた玲人は、千舟と出会って成長した。
よかった、よかった。


温かい気持ちになれる物語はいいな。


                       ★★★★★


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