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読んだ本の感想あれこれ。
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19095174.jpg発行年月:2010年6月


男は優秀な科学者だった。
連続殺人犯のDNAが、自分と一致するまでは-----。
信じられるのは、科学か、自分自身か? 
確信は疑念に、追う者は追われる者に。
すべての謎は、DNAが解決する。

                            (幻冬舎HPより)


犯罪者をいち早く見つけるために有効だとされるDNA法案が国会で可決され、国民のDNA管理が法に則り管理されることになる。


なんだかこんな事、現実に近い将来起こりそう。
最初は、検挙率も上がりDNA法案は有効だと思われたのだが・・・
連続婦女暴行殺害事件の犯人は残された物からは、DNA検索システムは無効であった。
そうこうしてるうちにDNAの検索システム開発者も殺害されてしまう。



そして、容疑者として特定されたのは、科学警察研究所勤務の神楽龍平。
神楽自身には、全く身に覚えのない事だが、追われる立場になり逃亡が始まる。


神楽はどうなる??

そして神楽が抱えている問題=多重人格者(もう一人の人格はリュウ)

登場人物が沢山ですが、順番に出てくるので、そんなに混乱はしない。
でも一人一人の事が、ササッと流されていくかんじで、もう少し心の深いところも知りたいな・・・なんて思う人も数人いたなぁ~。


「プラチナデ-タ」の意味を知ったときは、「えぇ~!?そんなのが存在したら国民は怒るよ!」ってかんじ。

後半ラストは、ちょっとバタバタして最後はあっけなく終了というかんじがしたけど
まあまあ楽しめました。


逃げていた神楽と追う立場だった浅間の関係が、ラストちょっと温かいものを感じさせてくれたけど、神楽は、180度違った人生を歩み始めたかんじで、ちょっと複雑な心境。
再び、科学者として再起した物語も読みたい気もする。

★★★
 
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f3a53cfa.jpg発行年月:2010年1月

親子の愛情に、揺さぶりがかけられる。
覚悟を決めた父親は、試練にどう立ち向かうのか。

父と娘、親子二代続けてのトップスキーヤー。
娘の所属チームの研究者は、
二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと考えた。

しかし、了承するわけにはいかない。
父には、どうしても知られたくない秘密があった。
                 娘が生まれた十九年前に始まった、忌まわしい秘密が。

                                           (光文社HPより)

最初から引き込まれて読みました。
読みながら、謎がどう解明されるのか?
自分でも、ちょっと推理しながら・・・。

自身もスキ-選手としてオリンピックを経験している緋田宏昌とまだ未熟だがアルペンスキ-ヤ-として実力を発揮しつつある将来有望の娘・風美。
父は娘から信頼されている良き父親であり、スキ-ヤ-としてのよき助言者。
でも、娘の出生には隠された事実があって、緋田の妻は風美がまだ幼いときに自殺している。
これはどういう事なんだろう?

読み進めると解ってくる事実。

なるほど・・・・そういう事か!と思う反面、
え?じゃあ何で緋田の妻・智代は自殺する必要あったの!?と理解不能のわたし^^;

風美の本当の母親・畑中弘恵から托されたんだもの。悪くないじゃない?違うかな?
19年前のあれこれをもっと詳しく知りたかったなぁ~。
ま、いいや。深く考えずにおこう・・・。


でも緋田の娘を気遣い下した判断は理解出来る。
正しい判断かどうかはこの際、置いておいて。
実の娘じゃなくても、きっとこの父娘なら、変わらず親子として生きるんでしょうし、その事で誰に迷惑もかからない。

緋田親子のほかにも気になる親子の話が出てきた。
本当は、ギタ-が好きでその道に進みたかったけど、遺伝子研究をしている柚木からクロスカントリ-選手にとスカウトされ練習をする鳥越伸吾と父の関係。
ちょっと伸吾が気の毒だったな。
練習でほかの選手と接し、少しスキ-が好きになりかけたのに。
指導者がもう少し、違う指導をしていたら、もっと好きになって元々ある素質を伸ばせたんじゃないの?

そして風美の実の父親らしい上条伸行とその息子・文也(白血病で入院中)の関係。
こちらも息子の文也がとても気の毒。
最後は、そんな辛い状況でここまでの気遣い出来る人って凄いよ~(;O;)と思った。


脅迫状に仕掛けられたバス事故の真相も気になって、それを解明する過程は面白かった。

でも・・・・なんだろ?
解明されちゃうと・・・・「え!?」ってかんじ。意外なかんじはしないけど、そうする動機がね~

それでそんな事するのぉ~?これも理解不能。


なんだか、話の進め方は、とても面白かったけど、全て読み終えると釈然としない事が多いな。


しかし、遺伝子の研究が進むと、この物語のようなことも起きるのかな?
本当はほかにやりたい事あるのに、DNA鑑定したらFパタ-ンが見つかったからって、オリンピック選手になることを目指すことを強いられるなんて。

その逆に、努力してるのに良い結果が出ないとDNA鑑定したら・・・Fパタ-ンじゃないから、あまり伸びないんじゃない?って評価されちゃうとか。

そういうのは、なんだかイヤだな。

スポ-ツに限らず、努力した者が報われる世の中であって欲しいなんて事も
ちょっと考えちゃいました。


★★★

28d90f8f.jpg発行年月:2000年4月

誰もが平気で嘘をつくわけではない。
正直に生きていきたいと望んでいたのに、落とし穴にはまりこみ思わぬ過ちを犯してしまった人間たち。そしてそれを隠すため、さらに秘密を抱え込む……。

バレエ団の事務員が自宅マンションのバルコニーから転落、死亡した。事件は自殺で処理の方向に向かっている。だが、同じマンションに住む元プリマ・バレリーナのもとに1人の刑事がやってきた。彼女に殺人動機はなく、疑わしい点はなにもないはずだ。
ところが……。
嘘にしばられ嘘にからめとられていく人間の悲哀を描く、新しい形のミステリー!

                                  (講談社HPより)

只今、テレビ放送中でもある「新参者」の主人公・加賀恭一郎シリ-ズです。
短編ということで、表題作を含み5つのお話。
5つの殺人事件の背景にある人間模様。
そこに登場する人々がつく嘘。
罪から逃れるために犯人自らがつく嘘あり、犯人の近くにいるものがその罪を庇うためにつく嘘あり。

加賀の鋭い洞察力には、どれも脱帽の面白さ。

短編なので、嘘をついた側のもっと深い心理が知りたいな・・・なんて少し思う部分もありましたが、ま、いいか?^^;

加賀恭一郎=阿部寛 の顔が必然的に浮かんできちゃいますが、それも仕方ないか?

短編集、悪くはないけど、わたしは1つの事件をじっくり追う長編の方が好きだな。


★★★
 
dd10cedd.jpg発行年月:2009年9月


江戸の匂いも残る日本橋の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。
「どうして、あんなにいい人が・・・」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。
着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。


                                      
(講談社HPより)

ひとつの殺人事件の聞き込みをしながら、事件の起きた人形町近辺を回る刑事・加賀。
この土地の新参者というわけですが、情報収集能力は素晴らしい!

9章に分かれて、いろいろな場面で、情報を得るなかで、事件に直接は関係しない人のちょっといい話が散りばめられていました。
殺人事件の真相も気になりますが、加賀が聞き込みで接した、人形町の人々の日常の出来事が楽しかった。

お店が多く出て来ました・・・・煎餅屋、料亭、瀬戸物屋、時計屋、洋菓子店、清掃屋、民芸品屋

町の様子が浮かぶよう。歩いてみたくなる。

後半部分になると、段々と被害者の近い間柄の人たちとの接触になり、事件の真相も段々と明かされる。
被害者の生前の暮らしぶりを知ると、何とも無念と感じました。
生きていたときの事を知ると、犯人に対する憎しみも倍増!

直接、犯人逮捕に結び付かないような情報も得る加賀ですが、それらについて
「事件の捜査だけが刑事の仕事じゃない。事件によって心が傷付けられた人がいるのなら、その人だって被害者だ。被害者を救う手段を探しだすのも刑事の役目」と言う加賀刑事は、素敵!

こんな人情に厚い刑事さん、いいですね~。

事件の真相も明かされ、犯人もわかり、スッキリ!

なかなか面白い展開でした。

この加賀刑事が登場の作品は、シリ-ズで結構、あるようですね。
最後の著者経歴を見ていたら、そのシリ-ズ物の作品名がありました。

わたしは・・・・「赤い指」しか読んでなかったですが・・・加賀刑事、こんな人だったっけ?あまり覚えていません^^;

かなりこの刑事さん、気に入ったので、過去作品の加賀刑事を知りたくなりました。
今度、読んでみよう。


★★★★
ed0568b5.jpg   発行年月:2009年4月

  
   運命の13秒。人々はどこへ消えたのか?

   13時13分、突如、想像を絶する過酷な世界が出現した。
   陥没する道路。炎を上げる車両。
   崩れ落ちるビルディング。崩壊されていく東京に
   残されたのはわずか13人。
   “奇跡”のラストまで1秒も目が離せない。
  
                       
(毎日新聞社HPより)


地球全体がP-13現象に飲み込まれる。
問題の時間から13秒間は、出来るだけ何もしない事・・・・関係各省庁に伝達される。

そして、その問題の時、日本時間の3月13日午後13時13分13秒。

その時間帯が過ぎたとき・・・・

生存者たちは、周りの人、動物たちが殆ど、消えている事に気づく。
そして、東京のとある場所でその生存者たちは、力を併せて生き抜く事に必死になる。

東野圭吾さんの最新刊。
人気作家さんなので、図書館では、かなり待ちました。

相変わらずのスト-リ-展開の巧みさで、スラスラ読みました。
でも、途中で、ラストが大体、予測できるものだったのが少々、残念。
もっと「え~そうだったのぉ~!?」という驚きの結末を期待していただけに、ラストがあまりにも
定番でした^^;

登場人物が、あまり多くなく、人の心理の深いところをず~っと掘り下げて書くような作品の方が
わたしは好きだな。

生き残りのサバイバル状態は、想像したら過酷なんだろうけど、あまり緊迫感が迫って来なかった。
リ-ダ-シップを取っていた、誠哉も頼り甲斐があってステキ!と思ったら途中の発言で嫌いになったし・・・・(女性ならみんな気分悪くなると思う!)

今回の作品は、やや期待はずれでした~
東野さんには、つい過度の期待をしちゃうのもいけないのかな?


この話は、あまり難しくないから、次女にも勧めてみよう。

★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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