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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年12月

――あなた、流れてゆくしかないのね。
北海道の東の街から流れ流れて沖縄にやってきたツキヨは、那覇の路地裏にある「竜宮城」で身体を売っている。奥歯の痛みに耐えられなくなったツキヨは、客に教えてもらったもぐりの歯医者を訪ねた。元歯科医の万次郎と名乗る男は、同居しているヒロキという青い眼をした若者の背に、モナ・リザのタトゥーを入れているところだった。ヒロキと気が合ったツキヨは、「竜宮城」を出て万次郎たちと暮らすことにするが――。

                     (光文社HPより)



舞台が温かい沖縄。
主人公・ツキヨは38歳の北海道出身。

体を売っている女性が主人公なのは、著者のお得意。
なんでこういう幸薄い女性たちばかりを書くのかな?

最初は、明るい雰囲気だったので、いつもと違うかんじかな?と期待したけれど・・・
やはり背負っている物はいつものパターン。

北海道での暮らしぶりは、悲惨。
本人は、それほど苦痛に感じていないのも、なんだか痛々しい。


元歯科医の万次郎と出会って明るい展望が?と思ったら・・・


ちょっとこの物語は、あまり好きじゃないな。

何が言いたいのかよくわからなかったし・・・・

暫く桜木作品は読むのやめようかな?


                              ★★
 
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発行年月:2018年7月


 夢を追いつづけている元映写技師の男。母親との確執を解消できないままの看護師。一緒にくらすと決めたあの日から、少しずつ幸せに近づいていく。そう信じながら、ふたりは夫婦になった。貧乏なんて、気にしない、と言えれば――。桜木史上〈最幸〉傑作。この幸福のかたちにふれたとき、涙を流すことすらあなたは忘れるだろう。

                     (新潮社/発行)



桜木史上<最幸>・・・・^m^
そうそう、桜木さんはいつも幸薄い女性が物語の主人公だからね~。

今回は、ちょっと違った。
凄く幸せという雰囲気じゃないけど、こういう暮らしは幸せなんだろうな~
と読んでいるとしみじみ感じる。


看護師の妻・紗弓と映写技師だけど定職がなく、バイトのような仕事を細々と
している夫・信好。
子どもが居ない。2人暮らし。

信好は一人暮らしの母親の元に週に1度通い、病院への付き添いやら買い物の
付き添いなどをする。
が母親の事が疎ましい。
そんな母親が亡くなる。
なにかと用事を頼む母親なのに、肝心のときに連絡しないなんて・・・と
嘆きながらも母親を疎ましく思って居た自分を反省する信好。

紗弓も実家の母親のことが疎ましい。
表現がきつく、夫のことも何かと悪く言う母には辟易。


しかし、紗弓の父親が素晴らしい人。
大らかで、そんな母親のことを表裏がない人だから一緒にいるのが楽だという。

信好に仕事を紹介して二人で会話する様子も微笑ましい。
紹介されて勤務することになったのは映画評論家の岡田の自宅兼仕事場。

岡田も素敵な人。
独身だったけど、お見合いをして付き合い始めたデパートの宝石売り場の
大村百合とも良い関係を築いていく。

桜木さんのこんな物語もいいな。
うん、こういう物語の方がいいかも。


夫婦って、面白いな~とも思えるし、穏やかに暮らせる時間があれば
それはそれで十分、幸せなんだなぁ~と思えた。

桜木作品のなかで、一番好き!



                         ★★★★★



発行年月:2016年9月

シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
二人デ居タレドマダ淋シ、
一人ニナツタラナホ淋シ、
シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
(北原白秋「他ト我」より)

 北海道釧路市の千代ノ浦海岸で男性の他殺死体が発見された。被害者は札幌市の元タクシー乗務員滝川信夫、八十歳。北海道警釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、滝川の自宅で北原白秋の詩集『白金之独楽』を発見する。滝川は青森市出身。八戸市の歓楽街で働いた後、札幌に移住した。生涯独身で、身寄りもなかったという。真由は、最後の最後に「ひとり」が苦しく心細くなった滝川の縋ろうとした縁を、わずかな糸から紐解いてゆく。

北海道警釧路方面本部。新たな刑事の名は、大門真由。

                       (小学館HPより)




本を読む前にドラマ化されたものを観てしまった^^;
なので、大門真由は、柴崎コウの顔が浮かぶし、その他の人物も
ドラマの人の顔が・・・・。


お話は切ない。哀しい。
今までの桜木作品に共通した過去にある事情を抱え生きる女性の強さ
哀しさなどがヒシヒシ伝わってくる。


事件は一人の男性の死。
そこに関わってくるのは、ある姉妹の哀しい過去。


何かがもう少し違ったら、皆、昔のことは思い出話にして幸せに暮らせただろう。

なんとも言えない空しい気持ちになります。


ドラマも面白かった。
桜木さんの北海道を舞台にした作品の風景描写は、映像化することで生きたかんじ。

北原白秋の詩がジ~ンと沁みました。




                        ★★★



発行年月:2016年6月


怪我で引退した元ストリッパーのノリカは故郷で、自分の店を持つことを決意する。
ダンサーを募集すると、二人の若い女性が現れて……。
師匠から弟子につなぐ踊り子の矜持を鮮やかに描いた傑作長編。       

               (集英社HPより)




桜木さんと言えば、北海道。

そして、ちょっと暗い境遇の女性。

今回の主人公は、怪我のため踊ることから離れたストリーパーノリカ。
東京を離れ、札幌に戻り、空き物件を自身の店に。
その物件を世話してくれた不動産会社の竜崎は、元バーテン。
ノリカがダンススアターを開業すると聞き、ダンサー2名を連れてくる。
瑞穂(23歳)とみのり(20歳)。
そして竜崎も店のバーテンダーとして働く。

巧いこと集まったメンバーだけど、皆良い感じで、店の繁栄間違いなしね~と
すぐ感じた。
そして、その通りになるのだけど、色々な事情が重なり1年後には閉店の運び。


ノリカが師匠・静香を訪ねる場面は感動的だった。
ノリカの元を訪ねて来た元の常連客でノリカのファンのおがちゃんとの
話も良かった。


そしてノリカ自身も怪我の回復もあって、再びストリッパーの世界に戻る。



ストリッパーってよく知らない世界だけれど、こういう物語読むと
ダンサーとしての意識は凄く強いプロなんだなと思う。
ちょっとした偏見が崩れました。


登場人物たちが、店の閉店後は、それぞれ別の場所で幸せになれるといいなぁ~。

いつもの桜木さんの作品に比べたら明るめでしたが、こういう感じも好き。


                            ★★★



発行年月:2015年9月


 今日から海峡の鬼になる。記念碑的傑作誕生
舞台は、国境の町・根室
男の屍を越えて生きてゆく女たち。
北海道最東端・根室は、国境の町である。戦前からこの町を動かしてきた河之辺水産社長には、三人の娘がいた。長女智鶴は政界入りを目指す運輸会社の御曹司に嫁ぎ、次女珠生はヤクザの姐となり、三女早苗は金貸しの次男を養子にして実家を継ぐことになっている。昭和四十一年の国政選挙で、智鶴の夫・大旗善司は道東の票をまとめ当選を果たした。選挙戦を支えたのは、次女・珠生の夫で相羽組組長の相羽重之が国境の海でかき集めた汚れ金だった。珠生は、大旗当選の裏で流された血のために、海峡の鬼となることを誓う。

                    (小学館HPより)




舞台はまたまた北海道。
時代は昭和30年代半ば~40年代。
この時代の北海道、根室が舞台。

そんな場所に名士の娘として生まれた河之辺珠生が主人公。
父親は水産会社の社長。
珠生はその次女。
父親の妹が喜楽楼で芸者として働き、そこで知り合った相羽重之と所帯を持つ。
相羽の仕事は、裏稼業。
北方領土付近での海を支配する。

長女の智鶴は、国政に出馬する夫・大旗と共に自身も地域の女性たちを束ねる活動に精出す。

三女の早苗は家業を継ぐため金貸し屋の次男との縁談話は持ち上がるが・・・・


主人公・珠生の生き方が哀しい。
最初は好きで結婚した相羽だけど、他所に女が何人も居るような男。
でも珠生の割り切って考え先に進む様は恰好良い。
自分はヤクザの姐さんとして生きると決めて、夫の女の元にもその立場で
出向く。

最後は壮絶な夫の死があるが、その時も冷静沈着。
凄い芯の強い女性だなぁ~。

もう少し、ふつうの幸せを感じられるときが今後、来ると良いんだけれど…


しかし、桜木さんの描く女性って、何故、こんなにも哀しいのか?
そこがまた魅力なんだけど・・・。


                            ★★★★

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