発行年月:2021年10月
誰かの言葉に傷ついたり、わけもなく心細くなったり…。
そんな眠れない夜を過ごすあなたに、森の中からのお届けするエッセイ集です。
(出版芸術社HPより)
薄い本なので、アッと言う間に読み終わってしまった。
傷ついた人へのアドバイス的なお話があったり、ご自身の話だったり
薄い本だけれど、内容は濃かった。
アメリカの郊外(森のなか)の暮らしを楽しんでいらっしゃるのは知っていた。
自然のなかで、自然とともに暮らすって想像できないけれど、
人付き合いで疲れることは減りそうだな。
ご主人が2年前に亡くなっていたのは、本書で知った。
寂しいだろうな・・・。
寂しいけれど、共に今も生きていると思える瞬間があるのは素敵だなとも。
色々な人の悩みにこたえる部分で、なるほど・・・と思ったのが
もしも、友人から不倫相談を受けたらという話。
友人になんと言えばいいか?との問いに
「あなたは不倫している自分自身がすきなの?」と問う。
友人の答えが YESなら、祝福を。
NOなら「一刻も早く卒業してね。不倫という名の嘘つき学校を」と。
ああ、こんな相談してくる友人はいないけれど、恰好いい受け答えだな。
不倫によって親友が幸せだけを感じるなら、一緒に喜べばいいのか~。
そのことによって、どうなるかはわからないけど、それは友人自身の
問題だもんね。
大好きな作家のひとり、小池真理子さんとの親交が深いんだとわかる話も
素敵だった。
小池さんの文庫「贅肉」是非、読んでみたい!!
★★★★
発行年月:2021年5月
風花はもうじき小学校3年生。ある日,たおれかけている桜の木を見かけて,家に飾られている一枚の絵を思い出します。その絵は,アメリカの森に住む,ママの妹のあかりちゃんが描いたものでした。やがて,風花はママといっしょに,あかりちゃんの森の家を訪ねます。みずみずしい夏の森で,風花をむかえてくれたのは……
(光村図書出版HPより)
これは児童書なんだろうけれど、大人も楽しめる本。
絵も素敵。
小学3年生の風花がアメリカの森に住む母親の妹の元に行き、森から色々な
ことを学ぶ話。
この夏も大雨で大きな災害が起きたけれど、こういうの読むと
もう森には、あまり人の手を入れてはいけないんじゃないかなと思う。
人間の都合で自然を壊し過ぎている。
大人になった風花は、きっと自分が得た知識を多くの子どもに伝えて
いくんだろうな。
小手鞠さん自身も似たような生活しているのかな?
★★★★★
発行年月:2021年1月
(ポプラ社HPより)
舞台は、大学の文学部の夏期特別講座。
彼氏に振られたばかりの堂島ことりと、その元カレの親友・熊野涼介。
二人が同じ講座を受講。
講師の現役小説家がペアを作り、それぞれが書いた短編小説をお互いに
添削するように指示。
20人ほどの受講生。
そのなかで二人がペアを組むことに。
こんな出来た設定・・・笑
小説のなかで小説を書く二人を描くのは面白い設定だった。
で、もうこの二人のコイバナだとわかり、最後はハッピーエンドなんだろうなと
予測つく。
でも、そのベタさが安心して読めた。
ササッと読み終えたけど、まあまあ楽しめた。
★★★
発行年月:2019年9月
アメリカはウッドストックの森に住む小説家が、 美しくも厳しい自然や野生動物との交流、 旅先でのできごとをたおやかな筆致で綴る。 |
(平凡社HPより)
小手鞠さんの暮らしがよくわかる。
アメリカ人の御主人とニューヨーク州北部に広がる森のなかで暮らしている。
ご夫婦は、似てるかんじ。
自然がすき。動物がすき。
野生の植物、野生の動物たち。
その存在を愛しみ、自分たちも共存させてもらっているという意識。
鹿が見られるのは、いいなぁ~可愛い小鳥のさえずりもいいなぁ~
でも熊が出てくるのは、ちょっと怖い。
著者によると、家の近くで見るブラックベアと呼ばれる黒い熊は、人を
襲わないというけれど。。。
愛猫を亡くしたとき、離婚の危機があったという話が印象的だった。
お互いを見ると哀しみが倍増してしまい、しばらくは1階と2階で離れて
生活していたとか。
そして、新たに猫を飼うことはしていないという。
もう二人にとっては子どもと同じ存在だったんだなぁ~。
そんな風に愛された「プリン(愛称・ぷーちゃん)」は幸せだ。
小手鞠さん、小説は沢山読ませてもらっているけど、エッセイも素敵!
動物たちが主人公の童話も幾つか書いているので、今度はそちらも
読んでみたい!
中の写真も素敵でした!
カラーで観たいくらい。
癒される1冊でした♪
★★★★
発行年月:2020年2月
小学館児童出版文化賞受賞後第一作!
「ある晴れた夏の朝」で小学館児童出版文化賞を受賞した著者よる受賞後第一作は、これまでにない、母と娘の新しい関係の物語。
ある日、窓香の元に外国から届いたオレンジ色をした大型の封筒。
中に入っていたのは一冊の美しいノートだった
(小学館HPより)
児童書だけど、大人が読んでもじゅぶんな読み応えだった。
14歳のまどかの元に海外からの届け物。
それは今は亡き母が遺したノート。
まどかが幼い時、両親とまどかはアメリカに3年間一緒に暮らしていた。
帰国のとき、母親は自分のジャーナリストになりたいという夢のため帰国せず
夢に向かって進む。
そして、戦争の報道カメラマンのジェフリーと共に、色々な場所を取材にいき
そこで感じたことなどをノートに遺していた。
まどかに想いを伝えるため。
凄い母緒だったと知ったまどか。
母親にじかに聞きたいことがいっぱいあっただろう。
まどかの父親が、妻の夢を応援してあげられなかったのが残念で仕方ない。
離れていても、そうすれば直に言葉を貰える機会があったでしょうに・・・
亡くなったのが1年前で、どこでどのように亡くなったのかも知らされて
いないのが辛すぎる(/_;)。
まどかの母が訪れたのはウガンダ、コソボ、アフガニスタンとパキスタンの国境にある
難民キャンプ、イラク、ナバホ。
ウガンダとコソボはなどは知っていたけど、ナバホ国の存在は今まで知らなかった!
アメリカ先住民のナバホの人たち、ナバホ国はアメリカ合衆国政府が独立国家として
認めている地だそう。
こういう署を読んだこともたちが、世界の多くのことを学ぼうというキッカケに
なるといいな。
★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;