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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年2月


犯人は自殺。無差別大量殺人はなぜ起こったのか?
世間を震撼させた無差別大量殺傷事件。
事件後、犯人は自らに火をつけ、絶叫しながら死んでいった――。
元同級生が辿り着いた、衝撃の真実とは。
現代の“悪”を活写した、貫井ミステリの最高峰。


                (角川書店HPより)



ショッキングな無差別殺人の現場の様子から始まる。
犯人は斉木均(41歳)。多くの人の命を奪い、その場で自身も焼身自殺。
犯人は、小学校時代に虐めにあい、不登校だったと。


その事件を知り、自身が小学校時代、その虐めのきっかけを作ってしまったと
後悔しパニック障害に陥る安達周。
都市銀行に勤め、東京23区内の一軒家で妻と幼い娘2人と暮らしている。



安達は、斉木がなぜ、あんな凄惨な事件を起こすことになったのか、自分の力で
探る。途中、探偵の力も借りるが、なかなかすごいことだと思う。
パニック障害を発症しながらもよく頑張ったと思う。
過去にしてしまった過ちをできれば、斉木に謝罪してほしかったけれど・・。

斉木も不登校からよく頑張ってその後の人生、やり直したと思う。
運が悪く、就職がうまくいかなかったけれど。
好意を寄せる人の存在もあって・・・・。

でも世の中に再び絶望する出来事が・・・。



ああ、SNSでやたら人を誹謗中傷する人たちって嫌だ。


安達が小学校時代、虐めに関わっていた人物だと特定されたときには、ゾッとした。
けれど、偶然、突き止めた事件の被害者家族(娘を喪った母親)・厚子が
良識ある人で良かった。
この人が飛んでもない人だったら、安達本人、家族までも世の中のさらし者に
されてしまうところだった。



虐めのきっかけを作った安達も苦しんだけれど、しつこく虐めていた
真壁もまた虐めた過去を悔いていた。
当時の担任やほかの見ていただけの人も同じように苦しんだのだろうか?


安達の最後の善意を示す場面で終わったことは、ホッとした。
困っている人をスルーして平気な世の中にはなって欲しくないな。


いろいろと考えさせられた1冊。



                      ★★★★★
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発行年月:2019年9月

著者2年ぶりの最新長編!
「令和元年」必読の衝撃作!!

隅田川で発生した元警察官殺し。
その息子たちが突き止める、父親たちの秘密――
著者2年ぶりの最新長編!
「令和元年」必読の衝撃作!!

元警察官の辰司が、隅田川で死んだ。
当初は事故と思われたが、側頭部に殴られた痕がみつかった。
真面目で正義感溢れる辰司が、なぜ殺されたのか?
息子の亮輔と幼馴染みで刑事の賢剛は、死の謎を追い、
賢剛の父・智士の自殺とのつながりを疑うが……。
隅田川で死んだふたり。
そして、時代を揺るがした未解決誘拐事件の真相とは?
辰司と智士、亮輔と賢剛、ふたりの男たちの「絆」と「葛藤」を描く、儚くも哀しい、
衝撃の長編ミステリー。
貫井徳郎、新境地!

                   (実業之日本社HPより)



辛い物語だった。

濱中亮輔と警察官だった父・辰司。
今、警察官の芦原賢剛と父・智士。

亮輔と賢剛は、親友であり、お互いの父親もまた親友だった。

時代は、昭和天皇が崩御されたころと現在を交互に語る。

ちょうど、昭和が終わったころ、自殺した賢剛の父。
そして、何者かに殺された(?)亮輔の父。
時を超えてはいるが、二人の死には、繋がりがあって、その真相を知ったとき
大きな混乱と絶望、悲しみ、怒り・・・いろいろな感情が起きる。


冒頭にあった、地上げ屋による悪質な立ち退きの様子に嫌な気持ちになった。
今後、これが物語の大きな核になるとは思わず・・・


二人の父親の過去を知った亮輔と賢剛は、お互い、苦悩するが
暫くは、お互い別々の場所で過ごそうと話し合う。
10年後の再会を約束して・・・。


10年後、二人がちゃんと笑顔で向き合えるといいな。
きっとそうなるだろうけど・・・


                     ★★★★

 


発行年月:2017年5月

"人間の心を捨ててもずっと一緒にいたかった。
何が“警察官連続殺人事件”を引き起こしたのか?
山本周五郎賞受賞作『後悔と真実の色』続編。渾身のミステリ長編!!

仕事にしがみつく女刑事と警察を離れた男の因縁。
復讐だけを生きる糧にするふたり――。
幼い日に、警察沙汰で離れ離れになった誠也とレイ。大人になって再会したふたりは、警察への復讐を誓い、その計画を着実に遂行する。
一方、事故か他殺か判然としない警察官の連続死に、捜査本部は緊迫する。事件を追う所轄刑事の高城理那は、かつて“名探偵”を呼ばれた西條の存在を気にしていた。スキャンダルで警察を去り、人生を暗転させた男。彼だったらどう推理するのか――。
止まらない面白さ、圧倒的読み応え。これぞ貫井徳郎の真骨頂! " 

                    (幻冬舎HPより)



前作で、警察を辞めた西條輝司。
一時はホームレス生活。そこからビルの警備員。
兄の口利きで一流会社に再就職(秘書課)。

警察を離れても、西條の勘の良さ。推理力は健在で、それを頼ってくる新人の
女性刑事・高城理那。
理那は、西條のことを先輩刑事から聞いて、自身の事件解決の考えを相談する
相手として西條を頼る。


事件は続けて起きる警官殺し。
警察に恨みを抱くものの犯行。

事件の犯人である渕上誠也とレイ。
2人の犯行時の様子を描く。
だけど2人がなぜそこまで警察を憎むのか?

そして知らされた事件の真相・・・・う~ん。ちょっと理解できないなぁ~。

レイって恐ろしい人間だということがわかった。
誠也を想いどうりに利用したってことか?

この先の物語はないのかな?


西條が兄が紹介してくれた勤務先も辞めて、これからは自分の力を発揮する
仕事をするようで、その話も読みたい。
犯罪コンサルタント?
そういう職業実際もあるのか???


西條の兄・・・・良い人だな。
高城理那・・・・良い刑事になりそう。今後の活躍も読みたい!


シリーズ化するといいなと思う。
2冊続けて読んだけど、面白かった!

        

                        ★★★

 









発行年月:2009年10月


 若い女性を襲い、人指し指を切り取る連続殺人事件の捜査が進まないまま、捜査一課のエース、西條輝司はある出来事を機に窮地に立たされていた。不器用に生きる男たちを活写する傑作長編!

                    (幻冬舎HPより)



面白かったぁ~。
警察官たちの職場を離れての生活も垣間見れて・・・

しかし、西條は、窮地に立たされて大変な目に遭いながら
事件解決に一役かって流石!

警察官じゃなくなった西條が今後は、どう生きていくのか
続きが気になる!

早く続編を読まなきゃ!!


しかし、事件の犯人、屈折してるな。
普通に社会生活していて、こんな凄惨な事件を起こすって恐ろしい。



                         ★★★★



発行年月:2006年3月


 ええ、はい。あの事件のことでしょ? えっ? どうしてわかるのかって? そりゃあ、わかりますよ。だってあの事件が起きてからの一年間、訪ねてくる人来る人みんな同じことを訊くんですから……。数多のエピソードを通して浮かび上がる、人間たちの愚行のカタログ。痛烈にして哀切、『慟哭』の作者が放つ新たなる傑作!

                  (東京創元社HPより)



映画化されたので、気になり読んでみた。

冒頭に書かれていたネグレクトの事件が展開されるのかと思ったら・・・
別の一家四人惨殺事件の被害者夫婦を知る者たちの取材文で進んでいくという
もので、ああ、この事件と最初のネグレクトで逮捕された女性は
何らかの関わりがあるんだな~と予測しました。


ま、結末は、その予想通りだったけど、
殺された一家の夫婦の過去を知る人たちの話は、興味深かった。

夫は、早稲田大学卒で、妻は慶応大学卒。

夫の方は嫌なかんじだったけど、妻は、そんなに嫌な人という印象は
受けなかった。
だけど、実際に関わると違うのかな?
本人は全く悪気がないのに、人を傷つけるタイプ?

しかし、殺されちゃった子どもたちが気の毒過ぎる。


始終、会話文なので読みやすい。
しかし、後味悪いな。
慶応のイメージ悪くなるな・・・と思ったら、著者は早稲田卒でした。
実際の大学名出さなくても良かったんじゃないかな?
なんて思ってしまった。


映像化されたものも、ちょっと気になる。




                           ★★★
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