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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年9月


大きな話題を読んだ”体験型ミステリー”第2弾。
第一章「明神の滝に祈ってはいけない」
桃花はひとり明神の滝に向かっていた。一年前に忽然と姿を消した姉・緋里花のSNS裏アカウントを、昨晩見つけたためだ。失踪する直前の投稿を見た桃花には、あの日、大切にしていた「てりべあ先生」を連れて姉が明神の滝に願い事をしに行ったとしか思えない。手がかりを求めて向かった観瀑台で桃花が出合ったのは、滝の伝説を知る人物だった。
第二章「首なし男を助けてはいけない」
夏祭りの日、少年は二人の仲間を連れて大好きな伯父さんを訪ねる。今夜、親たちに内緒で行う肝試し、その言い出しっぺであるタニユウに「どっきり」を仕掛けるため、伯父さんに協力してもらうのだ。伯父さんは三十年近くも自室にひきこもって、奇妙な「首吊り人形」を作っている。その人形を借りて、タニユウの作り話に出てきたバケモノを出現させようというのだ。
第三章「その映像を調べてはいけない」
「昨夜……息子を殺しまして」。年老いた容疑者の自白によれば、息子の暴力に耐えかねて相手を刺し殺し、遺体を橋の上から川に流したという。だが、その遺体がどこにも見つからない。必死で捜索をつづける隈島刑事は、やがてある「決定的な映像」へとたどり着く。彼は先輩刑事とともに映像を分析しはじめ——しかし、それが刑事たちの運命を大きく変えていく。
そして、書き下ろしの終章「祈りの声を繋いではいけない」
――すべての謎がつながっていく。前作を凌ぐ、驚愕のラストが待つ!
各話の最終ページにしかけられたトリックも、いよいよ鮮やかです。

                    (文藝春秋HPより)



前の「いけない」よりは、わかりやすかった。
騙されたことに意外とすぐ気づくことが出来るようになっているから・・・。


現代の話なんでしょうけど、滝の伝説を信じる人たちの話で、ちょっと昔っぽい。

明神の滝(冥神の滝)で願いことを唱えると叶う。
けれど、その代わり大切なものをなくす。


小澤緋里花(当時高校2年)は、1年前に失踪したきり。
妹の桃花は、姉は滝に、その時、癌が見つかり手術することになった母親の
手術の成功を祈りに行ったのではないか?と自分もその通りの行動をとる。
滝では姉がみつかりますように・・・と祈り。


その後は滝に向かう山道のわきで、山の避難所兼管理をしている大槻。
友達と肝試しをしようと山に入る小学生・真。
暴力をふるう息子を殺めてしまった千木夫婦。

色々な登場人物が出てくるが、それらは繋がっていく。


直接、殺したわけではないのに、自責の念にかられる小学生の真が、可哀想で
どうなる?と心配したけれど、最後に人の命を救うことで、その自責から
少し解放されたであろうラストはホッとした。



写真は、後々、その意味を知るとゾッとした。

このいけないはシリーズ化されるのかな~?



                         ★★★★


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発行年月:2021年10月


全六章。読む順番で、世界が変わる。
あなた自身がつくる720通りの物語。
すべての始まりは何だったのか。
結末はいったいどこにあるのか。
「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。
「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。
定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。
殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。
ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。
殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。
道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える。

                    (集英社HPより)



まず最初に何を読もう・・・と悩んで最初は、最初に冒頭部分が紹介されて

いる<名のない毒液と花>に決める。
以下、覚え書きとして読んだ順に簡単なあらすじなどを書いておく。
もう少し後で別の順で読んだときの参考に・・・・


<名のない毒液と花>
中学の理科教師の真鍋利香は、婚約者の吉岡精一が友人・江添と始めたペット探偵の
仕事に同行して犬を探すためボートで無人島へ。
探している犬をその島で見かけたという情報の元に。
そこで、利香は、教え子の中3の飯沼知真(かずま)を見かける。
知真は、中2のときに母親を交通事故で亡くしている。
二人乗りをしていたバイクに撥ねられ・・・すぐに父親が救急医をしている
病院に搬送されるが助けらず、父親を責めた。
利香の婚約者・精一は車道に飛び出した犬を追って事故死。
道路の反対側にいた江添は自分が声をかけたせいだと悔やむ。


<笑わない少女の死>
2年前に妻が他界した中学の元英語教師のわたし。
人生二度目の海外旅行を一人で。
行き先はアイルランド。
英語教師をしていたのに、会話が苦手。
だけど、物乞いする少女に勇気を出して話しかけると何とか会話が成立。
別の日にも少女に会い話をする。
少女は絵が上手で自分のことを絵を描きながら教えてくれる。
母親はイラストレーターであったこと、その母親は病気で亡くなり
今はおばさんと住んでいると。母親は亡くなる前は家で男性看護師が
点滴などしに来てくれていたと。その看護師は、わたしと似たような言葉を
話すと(日本人)。少女は大事そうに箱を抱えていてその中身が気になる。
後日、少女が交通事故で亡くなったと知る。
自分が会った日(自分に会ったあと)。


<眠らない刑事と犬>
この街に50年ぶりに起きた殺人事件。
何者かに家に住む夫婦(共に大学教授)が殺害され飼っていた犬がその日から消えた。
第一発見者は、夫婦の息子。
女刑事・小野田はその事件の起きた家の隣人。
犬を探し手掛かりを得ようと小野田は、ペット探偵の江添に犬の発見を依頼。
江添の相棒の犬(名前は吉岡精一)。
小野田は、実は犯人は自分の息子でないかと疑っている。
犯人は、殺された夫婦の息子だった。
小野田は、自分だけが息子を疑っていたことに愕然とする。


<消えない硝子の星>
アイルランドのホスピスで看護師として働く飯沼知真。
最期は家で過ごすことに決めたホリーの元に通う。
一人娘のオリアナと伯母のステラが一緒に暮らす。
ホリーは青い蝶がすき。日本ではルリシジミと呼ばれる蝶。
ステラは、貧しい。そうなったのは大事にしていたウラン硝子のシーグラスを
失くしてからだと。
知真が提案して、浜辺にウラン硝子のシーグラスを探しにいくことに。



<飛べない雄蜂の嘘>
大学の昆虫研究室に勤めている、わたし。
ある日、ふらっと寄った居酒屋で不動産販売の田坂と知り合う。
知り合った頃は羽振りの良い田坂だったが、やだてバブル経済が崩壊し
田坂は職も財産も失う。
田坂と暮らすようになったが、暴力が段々とエスカレートし、酔っ払っている
田坂を今なら・・・と刺す。
そこに見知らぬ男(錦茂)が現れ、自分が殺そうと思っていた。
代わりに殺してくれたと感謝され、遺体は自分がボートで海に棄てるという。
後日、警察が聞き込みに来る。田坂を殺したことがばれたのか?
しかし、警察は錦茂のことを探している。盗みを繰り返している男だと。
錦茂に助けられたことが過去にもあったと知る。


<落ちない魔球と鳥>
死んだ兄がいつも野球の投げ込み練習をしていた漁港で自分も同じように
している小湊晋也。
いつもそこで釣りをしている錦茂。
漁港に飛んでくるカモメにパンを投げているとカモメとは違う種類の鳥が肩に。
「死んでくれない?」と喋る。
飛んでいく先を追えば家がわかると錦茂とボートに乗り込み、鳥の後を追う。
鳥の持ち主・千奈海は、帰ってきた鳥をみても大して嬉しそうでないことが
気になる。
そして「死んでくれない」は誰に対してなにかも。
それは千奈海自身が自分に言っている言葉と気づく晋也。
鳥はオウムでなくヨウムで、死んだ父親が飼っていたという。
今の父は歯科医で自分には医者になれというが、成績が伸びず悩んでいると。

錦茂が今、ボートに乗ればアレが見られるかも!と3人で沖へ。
天使のはしごから伸びる5つの光が咲かせる花を見る




「死」が絡む話ばかりで、少々哀しい物語ばかりだけど、どん底にあっても
希望は必ずあるものだと示してくれているような、かんじはした。

この順番で読んで良かったかも。

もう少し時間が経ってから、今度は別の順番で読んでみようかな?


上下を揃えてないのは、読み難いなぁ~(^^ゞ
そこまでしなくてもいいような気もするけど、そうするとタイトルが活きないか?

なかなか面白かった!



                        ★★★★




発行年月:2021年5月


埼玉で小料理屋を営む藤原幸人のもとにかかってきた一本の脅迫電話。それが惨劇の始まりだった。昭和の終わり、藤原家に降りかかった「母の不審死」と「毒殺事件」。真相を解き明かすべく、幸人は姉の亜沙実らとともに、30年の時を経て、因習残る故郷へと潜入調査を試みる。すべては、19歳の一人娘・夕見を守るために……。なぜ、母は死んだのか。父は本当に「罪」を犯したのか。村の伝統祭〈神鳴講〉が行われたあの日、事件の発端となった一筋の雷撃。後に世間を震撼させる一通の手紙。父が生涯隠し続けた一枚の写真。そして、現代で繰り広げられる新たな悲劇――。ささいな善意と隠された悪意。決して交わるはずのなかった運命が交錯するとき、怒涛のクライマックスが訪れる。

                    (新潮社HPより)


最初から最後までゾワゾワする不穏さ。

色々なことが悪い方向に連鎖していく怖さ。

昔の田舎の祭の準備から始まった悲劇。

そんな場から逃げた父親。娘と息子を連れて・・・
そして、それから30年の時が過ぎて・・。


不可解なことがあって、その真相を突き止めたい気持ちは理解できるけど
それをしたことによる代償が大きすぎるた。


過去のことは、すっぱり諦めて関わらない選択も大事だな。

誰も救われない結末は、ただただ哀しいだけだった。



物語としては辛いだけの話だけれど、一気読みしました。


                     ★★★


発行年月;2019年10月

「久々に、派手なペテン仕掛けるぞ」詐欺師から足を洗い、口の上手さを武器に実演販売士として真っ当に生きる道を選んだ武沢竹夫。しかし謎めいた中学生・キョウが「とんでもない依頼」とともに現れたことで
彼の生活は一変する。シビアな現実に生きるキョウを目の当たりにした武沢は、ふたたびペテンの世界に戻ることを決意。そしてかつての仲間――まひろ、やひろ、貫太郎らと再集結し、キョウを救うために「超人気テレビ番組」を巻き込んだド派手な大仕掛けを計画するが……。

                   (講談社HPより)



前作の「カラスの親指」は、ウロ覚えですが・・・(^^ゞ
問題なく楽しめた♪
読んでいるうちに、思い出すこともあったし・・・・。

今回は、武沢、やひろ、まひろ、貫太郎、やひろと貫太郎の子ども・鉄平(小6)に
中学生14歳のキョウが加わる。

最初、男の子かと思ったら、キョウは女の子。

実演販売をしている武沢にテレビにその技で出演したいから教えて欲しいと
頼み、武沢のところに居候する。
夏休み中だし、同居の祖父母は四国にお遍路さんで留守だという。
父親は居ない。母親はある男に騙され、その男を刺し、自分も自殺を図ったと。


キョウは母親の仇を討ちたいんだと、メンバーたちは協力するんだけれど・・・

キョウの本当の目的は違うところにあって・・・
敵討ちを武沢たちは、役者を揃えて演出するという作戦へ・・・


つまり互いに騙し合うわけで、読んでいて、自分も騙されていました~(^^ゞ
で、最後の最後に、真実が・・・


ああ、キョウがこの後、幸せに暮らせるといいなぁ~。

騙し合うなかに、温かい気持ちもあって、いい。


前作の「カラスの親指」映画化されていることを今更、知った!
阿部寛が、武沢!面白そう~!

是非、観てみたいな♪


                       ★★★★




発行年月:2018年7月

僕に近づいてはいけない。 あなたを殺してしまうから。

週刊誌記者のスクープ獲得の手伝いをしている僕、坂木錠也。この仕事を選んだのは、スリルのある環境に身 週刊誌記者のスクープ獲得の手伝いをしている僕、坂木錠也。この仕事を選んだのは、スリルのある環境に身を置いて心拍数を高めることで、“もう一人の僕”にならずにすむからだ。昔、児童養護施設<青光園>でともに育ったひかりさんが教えてくれた。僕のような人間を、サイコパスと言うらしい。
ある日、<青光園>の仲間の“うどん”から電話がかかって来て、平穏な日常が変わり始めた。これまで必死に守ってきた平穏が、壊れてしまう――。

                (発行:角川書店)


<ネタバレ含むので注意>


坂木錠也・19歳。
バイク便の仕事と並行して、スクープ記事を書く間戸村の片腕として
ターゲットの尾行などをして情報を提供している。

錠也は、乳児院~児童養護施設(青光園)で育った。

錠也の母親も施設育ちで、青光園・園長も同じ施設の出身。
パブで働いていた錠也の母親は田子庸平という男の散弾銃で死んだ。
その事件の2年後、園長は錠也を自分の施設で育てることにした。
 

錠也は、母親を殺した男に復讐をする。
田子は、錠也の施設で親友になった迫間順平(愛称・うどん)の父親だった!


衝撃の真実は、まだここから・・・・

田子庸平は、うどんの父親だったが、錠也の父親でもあった!
それから・・・錠也には、一卵双生児の兄・鍵人が居た!


田子を殺し、同じ施設出身のひかりを殺したのは・・・・錠也ではなく兄だった!


後半の急展開に読むスピードが上がった。

しかし、サイコパスって恐ろしいな。
鍵人はどうなったんだろ??


グロイシーンもあるし、重苦しい話なんだけど、最後は、少しホッとする場面の
おかげで読後感は悪くない。

折角、再会した双子の兄弟が、これから「生まれてきてよかった」と
思える生き方が出来たらいいな。



                        ★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★★★すごく良かった!
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

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