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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2016年4月

幼い息子とふたりきりで生きる女性・比紗也は、対照的な性質の二人の男と出会う。複雑な過去を抱えた比紗也を、二人はそれぞれの想いから救おうとするのだが──。鮮烈な印象を残す傑作長編小説。

                 (集英社HPより)



徳永比紗也は、息子の紡と生きて居る。
まだ紡がお腹に居る頃、偶然、真田幸弘と会っていた。

比紗也の夫は、3.11で亡くなっている。



仙台から、東京に出て、美容師として働きながら子育てをしている。
美容院の店主家族が紡の面倒を見ることもあり、恵まれた人間関係かな?

そして、真田との再会。
最初は、だたのセックスフレンドという関係。
真田はプレイボーイで元カノが沢山いそう。

そして、もう一人、偶然の再会をした神父の如月。
指を挟みそのままだったら大怪我になりそうなところを咄嗟に助けた比紗也と
教会主催のヘアカットのボランティアで訪れた際に再会。

以来、如月は比紗也を守ると宣言し、何かと危機を救う。


真田と如月。
二人とも比紗也のことを大事に想っている。
が・・・比紗也の複雑な過去のことが、二人の想いを純粋に受け止められない。

神父の如月と一時は、このまま二人は???とまで思わせる場面もあったが
如月の理性は凄い。
真田を最後は、比紗也の元に行かせるお膳立てまでしてる。
神様のような人だ・・・。



ラストはハッピーエンドで良かった!
表紙の女の子は、比紗也の娘・紗雪かな~?なんて想像して
紡と紗雪がこの先、幸せであるといいな~と思った。


なかなか読みごたえあって面白かった!



                       ★★★★


 
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発行年月:2015年8月


 女性作家の再生の物語

過去に性的な傷をもつ千紘の前にあらわれたのは、悪魔のような男性編集者だった。
若手実力派による、鬼気迫る傑作心理小説。

               (文藝春秋HPより)



薄い本なので、アッと言う間に読了。
しかし、内容は結構、濃かった!

小説家の菅野千紘。
両親は離婚し、母はスナックを経営。
その母から、2か月前に亡くなった学者だった祖父の蔵書を整理するのを
手伝ってほしいと頼まれ、鎌倉の祖父の家に。

大量の蔵書の整理の仕方に悩み、自炊することに。

自炊って初めて知った!
本を裁断してパソコンでスキャンする・・・つまり電子化して保存すること
だったんですね~^^;

ま、それはさておき・・・そんな作業をしながら
編集者として知り合った柴田という男とのあれこれを回想する話。

この柴田がクセのある男で・・・こういう人に引っかかったらいかん!
魅力もあるんでしょうけど・・・。

千紘が柴田との関係で悩む姿が切ない。
でも、ちゃんと見てくれてる人もいるのが救いでした。


柴田のことも裁断しちゃったということでいいのかな?


                          ★★★★
51QvkXxlOwL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2013年4月


顔にアザがあるアイコ。
研究一筋の大学院生活を送っていたが、
映画監督の飛坂と恋に落ちる。
しかし飛坂は仕事優先、女優とのスキャンダルも飛び出し、
アイコは自身のコンプレックスと向き合うことに…。


                                       (集英社HPより)



表題と本の表紙からも宮沢賢治の『よだかの星』を連想させる。
でも、主人公・アイコの生き方は、芯が通っている感じで、好感が持てました。
変に卑屈にならず、けれど、控えめに目立たないように生きていた。
国立大の物理学科を卒業し、さらにその上の大学院に進んで研究室通いのアイコ。

研究室の仲間たちがみんな、良い人たち。
教授も素敵だなぁ~。

そして、アイコの家族もいい。
素敵な人たちに囲まれて成長していくアイコ。

そして、出版社で働く友人・まりえの頼みである雑誌のルポタ-ジュを受け、その雑誌の表紙写真に載ったことから、少し、世界が広がっていく。
俳優によってアイコを題材にした映画を作ることになり、その監督の飛坂と知り合う。
そして飛坂に惹かれていくアイコ。

自由奔放なかんじの飛坂だけど、アイコには心を開いて自分が今まで抱えていたことも吐き出す。
お互いが胸のうちをぶつけ合える相手に初めて出会ったという感じ。
しかし、そのまま恋愛に発展するのは・・・・・・
アイコの飛坂に対する気持ちが切ない。
気持ちは素直にぶつけたし、それを分かっても貰えたけれど・・・・・
もどかしいかんじが、なんだか凄く新鮮でした!
こういう表現力はウマいなぁ~。

顔に生まれつきのあざを持つ女性の恋愛というと、うまくいくのかいかないのか?とその行方が気になって読んでいたのだけど、うまくいかなくても、アイコが恋をしたということが、アイコを大きく成長させた。
清清しいラブスト-リ-だったと思う。

太田母斑はある程度、治療で消すことが出来るあざだと思うけれど、アイコはその治療をまだ受けない。
そこにある考え方には、納得した。

なるほどな~。そういう風に考えるのか?と。

あざに限らず、身体的コンプレックスを抱えている人は、世の中に沢山いる。
そういう人たちの思いを少し考えてみようと思える話でした。


                                         ★★★★★




31F5mMuRdnL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年10月


二度と還らない友情のきらめき、そして痛み。
純粋さゆえに傷つけあう少女の関係を描く表題作と「水の花火」を収録する珠玉の小説集!

主人公の私=雪子は中学2年生。以前通っていた女子校に馴染めず、東京の中学校へ編入してきた。そのクラスで出会った本好きの少女・七緒に誘われて美術部に入り、予測のつかない彼女の言動に翻弄されながらも、きらめくような日々をともに過ごす。しかし次第に七緒がクラスから浮いていること、その言葉にウソが混じっているらしいことに気づき始める。美術教師の突然の死やカウンセラーとの関わりの中で、ふたりが共有した真実と嘘の間で揺れ動く私。やがてある事件を経てふたりは疎遠になっていく……。


                                    (講談社HPより)


表題作のほかに高校生でデビュ-した直後に書いた作品「水の花火」が収録されていた。

二編とも学生時代の女の子同士の友情を描いている。
わたし自身、ここに出てくるようなわかり難い性格の子と仲良くした記憶がないので
ちょっと理解し難い箇所もあったけれど・・・・

表題作の「七緒のために」の七緒と雪子の関係には、お互いを傷つけてしまうことになっても
一緒に居たい、そんな切ないような友情を感じた。
前の学校で友達関係が上手くいかなかった雪子にとって
転校先で出会った七緒は、明るく無邪気なかんじで好感が持てたのは理解できる。
しかし、いろいろな話が段々「?」と思うことが多いと気づく。
だからと言って嫌いになるほどではない。

雪子は七緒のことをよくわかっているかんじ。

七緒は常に具体的なことを聞いてはいけない雰囲気を漂わせている。
大らかさと無頓着さを装いながら実際はこちらは気後れしてしまうほどの危うい
緊張感に満ちた気配をまとっていた。



う~ん、なるほど。。。。
この表現、凄いなぁ~!どんなかんじの子かよくわかる!!


ある事件をきっかけに二人の仲は決裂してしまうのだけど、
こんなに分かり合える同性だからこそ一緒にこれ以上居るのが苦しかったのかな?
二人の家庭環境や精神状態とかが違っていれば別の友情が続いたのかもしれない。

ここに出てくるスク-ルカウンセラ-の栗栖先生は、一見優しく相手を理解しているようで
全く二人のためになる言動を起こしていないように感じてもどかしかった。

ここに出てくる同年代の子が読んだらどんな感想を持つのだろう?
ちょっと長女にでも読ませてみたい(受験生なので無理だと叱られるからダメか?)。


もうひとつのお話「水の花火」のほうも親友と別れる話だけど、少し前向きなかんじ。
初期の作品らしい初々しさも感じられて、なかなか良かった。


★★★★

 
1cf1e61b.jpg発行年月:2010年12月


ファインダーを通して見ていたのは誰の秘密なのか?
東京でカメラマンのアシスタントとなり、
少女から大人になっていく黒江は、愛と葛藤と、
隠された秘密との闘いの世界へ向かう。


                    (中央公論社HPより)



上巻で、家出した黒江がカメラマンの浦賀仁の元でどう生きていくのか?
気にしながら読みました。
中学時代から文通のような交流を続けていた仁の人柄も気になって、またこの居候生活のなかで悲劇みたいなのが起こらなきゃいいけのなぁ~
なんて、ちょっといい加減な感じの仁の様子に危惧してしまった。
写真家だけど、アダルト雑誌が主な活動の場とか。ちょっと言動も最初は「?」だったので。。。

でも予想に反して本質の部分では、良識ある大人でホッとした。
亡くなった恋人との話は、結構切なかったなぁ~。


そして、黒江の過去の話は驚きの連続。

両親離婚の前の黒江と両親の暮らしの様子は、異様だったし、父親と黒江。
母親と黒江の関係も、わたしからしたら異常。
仁の恋人の死と、黒江の両親の離婚の原因のひとつが宗教というのも衝撃的だった。


結果的に高校中退して、家出したことが黒江にとっては、正しい選択だったということかな?

仁のアシスタントとして働きながら20歳に成長した黒江が、再び出会う、中学時代の弥生くん。
淡々とした会話のなかに、黒江のことを想う気持ちが溢れていてよかった。

黒江の過去は重苦しいことが多かったけど、現在の生活のなかでは、黒江のことを心配し力になってくれる人たちがいて、良かった。

写真家として、これから独立していくのかな?と希望が見えるラストも好き。


高校時代に写真を通じて仲良くなった、佐々木光太郎くんの近況が出てたときは嬉しかった♪
二人がまたいつか写真を通じて再会するなんてこともありそうだなぁ~
なんて勝手に想像したりして。


なかなか読み応えがあり、内容は少し重いものを含んでいるけど、物語としては面白かった!

 

★★★★

 

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