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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年5月


定年後の誤算。

一人の青年の出現で揺らぎはじめる夫婦の日常――。
「老いゆく者」の心境に迫る、著者の新境地!

趣味のクロスバイクを楽しみながら、 定年後の穏やかな日々を過ごす昌平とゆり子。ある日、昌平が交通事故で骨折し、 「家事手伝い」の青年・一樹が通うようになる。 息子のように頼もしく思っていたが、ゆり子は、家の中の異変に気づく......

                 (毎日新聞出版HPより)


表題から想像して、嫌な話かなぁ~?と予測。
まあ、ちょっと嫌な話だった。

ふとしたきっかけで知り合った青年・石川一樹(26歳)。
怪我で入院した昌平(72歳)のリハビリ通い&家事手伝いにと
一樹をアルバイトとして雇う。
そんなある日、ゆり子は、ふとした疑問を抱く。

大切にしていたブレスレットが無くなる。
置いたはずのところになく、何処を探しても見つからず、そのうち指輪も
紛失する。
そして昌平の時計も・・・・。


一樹は、真面目で良い青年という風ではない。
でも優しいところはあり、夫婦のことを嫌いなわけではない。
青年と老夫婦の関係も良い感じにみえる。

ただ悪い友達がいて、その言葉に一樹も従ってしまうのが、いかん!


でも、老夫婦は、正しい人たちだった。

結果、夫婦の絆は深まったみたいだし、この先の生活も二人で
それなりに楽しく送っていけそうで良かった。


もっと悪い展開になるかと、ドキドキしながら読んだけど
ホッとした気持ちで読み終えられて良かった。


                    ★★★

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発行年月:2017年6月


 歌謡曲の世界が、いま小説として甦る

昭和を彩る歌謡曲を題材に生れた小説たち。「時の過ぎゆくままに」「小指の想い出」など名曲が鮮やかに甦る珠玉の短編集。

                    (文藝春秋HPより)



・人妻ブルース
・時の過ぎゆくままに
・小指の思い出
・東京砂漠
・ジュニィへの伝言
・あなたならどうする
・古い日記
・歌いたいの
・うそ
・サルビアの花


昭和の歌謡曲の哀愁漂うかんじが、どの物語にもあって良かった。

人妻ブルースは、詩のように、毒を含む言い回しが面白い。

その後は短編。

時のすぎゆくままにが最初だからか、印象に残った。
それぞれの妻と夫が重篤な病気で、その見舞いに来た者同士がお互い何となく
男女の関係に。
この後、二人はどうなるんだろ?
本当に好きでというわけではなく、誰か居ないと自分が壊れてしまいそうという
同じような状況から求め合った二人の、なんとも哀しく切ない感じが読んでいて
苦しかったけど、全部読んだら、一番物語といては好きかも。

表題の<あなたならどうする>は
夫と9歳の息子の元から飛び出した女性の話。
トラックで野菜やらを売りに来ていた男の助手席に乗って
ベニバナ栽培をして、その集めた花で染めた布を加工して商品にして
利益を得ている集団のなかで生活することになる。

なんだか、こんな話、どこかでも読んだなぁ~


それぞれの男女は、なんだか幸薄そう。

そんななか最後の<サルビアの花>は、なんだか明るい主人公男性に救われる
感じだったな。


なかなか面白いな、こういうの。


                          ★★★




発行年月:2016年10月


 作家であり人の妻でもある女。地方に住む男子大学生。
二人は立場を偽り、秘密の文通を始める。
熱を帯びる手紙は、彼らを危険すぎる関係へいざない……。
著者新境地、衝撃の長編恋愛サスペンス。      

               (集英社HPより)



作家で東京在住の天谷柚35歳。
夫は編集者。
だけど、ペンネームは凜子。27歳の専業主婦。
夫からは日常的に暴力を受けている。
編集者の夫からは実際は、肉体的暴力は受けていない。
夫婦仲は冷めているのかもしれないけれど・・・・。

富山県在住の大学3年生の森航大21歳。
ペンネームはクモオ。
35歳の貿易会社勤務。
副業で子どもたちに空手を教えている。
本当は三流の地方大学生なのに、エリートぶってみる。
実際は、就活も思うように進まないのに・・・。


まあ、文通相手には、多少の嘘もありかな?とは思うけれど・・・
女性のつく嘘は、ちょっと行き過ぎだな。
やがて、事件に発展しちゃって・・・
どうなる?と思ったら、案外穏便に収束しちゃったので、アレ?という
感じだったけど、まあ、このくらいで話が終わって良かった。


今の時代、文通で始まる男女の交流って結構、新鮮で、なかなか面白かった。
しかし、この夫婦その後、どうなるんだろね~。

幼い大学生は良いように振り回されちゃって気の毒。


                          ★★★★



発行年月:2016年6月


 
ふいに思い知る、すぐそこにあることに。
時に静かに、時に声高に――
「死」を巡って炙り出される人間の“ほんとう”。

直木賞作家が描く「死」を巡る10の物語。

                (祥伝社HPより)



どの話にも「死」が出てきて、それによって引き起こされる人の感情を
描いている。
平穏から不穏に移行するような、なんだか心がザワザワするような物語たち。

表題作の<赤へ>は
夫が病死した後、娘夫婦と一緒に暮らしたミチ。
が・・・娘は同居から3年目、浴室で自ら手首を切り自死。
ミチと娘婿の関係がギクシャクし、ミチは介護付のマンションに引っ越すことに。

娘婿との何とも気まずい空気感が読んでいて、ひしひし伝わって来た。
こんな老後嫌だなぁ~

他の話も実に暗くて気が滅入る話だった。
でも<死>は避けられないし、こんなこと実際に幾らでもある話なのかもね。

気は滅入るけれど、短編集なので、一応、気持ちを入れ替えて次の話に
夢中にはなれたけど。。。^^;


                       ★★★



発行年月:2016年1月

ママはいいわよべつに、刑務所に入ったって

小料理屋の女主人百々子七九歳と若い頃から女が切れない奇妙な魅力をもった七つ年下の夫。
半世紀連れ添った男を何故妻は殺したのか

                 (文藝春秋HPより)



いきなりの殺人シーンからの始まり。

殺したのは妻・百々子(79歳)。
殺されたのは妻より7つ年下の夫・拓人。

二人には娘が二人と息子が一人。
長女の時子は独身で母と飲み屋「ひらく」で働いている。

物語は、章ごとにこの家族の色々な出来事を描く。
拓人は、百々子と付き合った時から常に女絡みの問題があり・・・

百々子が女子校の国語教師だったときの教え子とも関係を結び
その子との関係を解消するために、百々子との結婚を決めたとか。

なんでこんな男が良かったのかね~と思うけど、どの女性にも優しい様子。

絵も上手、文章も書くという人で、作家として編集者との付き合いもあり
女性編集者のアリサとの関係は男女のというよりは、人としての
優しさでアリサに接していたような・・
それを百々子たち家族を混乱させた要因か?

最終章で、アリサが拉致されたときは、どうなる?とハラハラしたけど
無事でよかった。


でもこの後、百々子はどうするんだろ??


百々子は、きっと拓人のことが、ずっと好きだったんだろうな。
それじゃなきゃ、79歳もなって嫉妬したりしないでしょ?
そう考えると、なんだか切ない話。


                        ★★★
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