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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年12月


武士から菓子職人に転身した変わり種の主、治兵衛。父を助ける出戻り娘、お永。看板娘の孫、お君。
親子三代で切り盛りする江戸麹町の評判の菓子舗「南星屋」には、味と人情に惹かれやって来るお客が列をなす。
麹町を大火が襲った夜以来、姿を見せなくなった気のいい渡り中間を案ずる一家だったが、ある日、思わぬところから消息が届き……。
「誰だって、石の衣は着ているもんさ。中の黒い餡を、見せねえようにな」
ほろりとやさしく切ない甘みで包む親子の情、夫婦の機微、言うに言えない胸のうち。
諸国の銘菓と人のいとなみを味わう直木賞作家の大人気シリーズ、最新刊!
〈収録作〉
饅頭くらべ
母子草
肉桂餅
初恋饅頭
うさぎ玉ほろほろ
石衣
願い笹


                   (講談社HPより)


シリーズ三作目。
今回も新たな人物、鹿蔵が登場。
武家屋敷の中間として奉公しているといい、参勤交代のお供で諸国を巡る際
出会った菓子の情報を南星屋に教えてくれることになる。


しかし、大火の起きる前、店を慌てた様子で訪ねて来て、「すぐに逃げるように」と
忠告し、封書の文を治兵衛に預ける。
騒ぎが収まったあとで、自分か、その関係者が取りに来るからと。

鹿蔵って何者?と疑問に思いながら、読み進め、最後にその正体がわかる。
南星屋にとって、恩人になった人。

本名は、小暮周馬という。


表題の<うさぎ玉ほろほろ>では、お君の父親でお永の元夫・修蔵を慕う
9歳のかやが、お永に修蔵に三行半を突きつけて欲しいと願いに来る話。

修蔵にも新しい家族が出来る様子でよかった。

お永と雲平は、どうなるんだろ?
そしてお君の縁談話は?


まだまだ、続きが読みたい南星屋シリーズ。
今回も美味しそうな和菓子も一緒に楽しみました♪



                       ★★★★
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発行年月:2022年1月


江戸中期、蝦夷地見分隊に随行した出羽国の最上徳内。 雄大で厳しい自然の中で、アイヌの少年や長たちと交流する徳内は、アイヌを虐げ、搾取する松前藩に怒りを覚え…。 歴史長編。 『文蔵』連載に加筆修正し単行本化。 【「TRC MARC」の商品解説】
直木賞作家の新たな到達点!
江戸時代に九度蝦夷地に渡った実在の冒険家・最上徳内を描いた、壮大な歴史小説。
本当のアイヌの姿を、世に知らしめたい――
時は江戸中期、老中・田沼意次が実権を握り、改革を進めていた頃。 幕府ではロシアの南下に対する備えや交易の促進などを目的に、蝦夷地開発が計画されていた。
出羽国の貧しい農家に生まれながら、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。 そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。 イタクニップ、少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていく……。
松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威、様々な困難にぶつかりながら、それでも北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説!


(発行/PHP出版社)



最近、続けて読んでいる西條奈加さん。
今回は、史実に基づいた、実在した人物が主人公。

最上徳内という人物ですが、正直、初めて名前を知りました。
以前、何かの本で、同じように北海道の開拓に尽力した間宮林蔵のことは
読んだのだけど・・・・
まだまだ知らない偉人がいるなぁ~。

今回も過酷な状況下で、めげずに前を向いて働く主人公に感動しました。


生まれは、貧しい農家ですが、学問に対する探究心が旺盛で、それを両親も認めて
その力を潰さず、発揮できる場を与えてあげたことが素晴らしい。
そして出会った師もまた、徳内の能力を認め、当時の蝦夷地見分隊に加われるように
力を注いでくれた。

時代は、田沼意次が政権を握っていた頃。
だけど10代将軍、徳川家治が亡くなると、田沼の力は衰え失脚。
政権は、松平定信が握る時代へ。
田沼の進めて来たこと=必要ないことされ
蝦夷地で徳内たちが苦労しながら進めてきたこともストップしてしまう。


その間、アイヌの人たちと日本人の間で諍いが生じ、その責任を取る形で
何ら関係のない徳内の師である青島俊蔵が責めを負い牢内で亡くなって
しまったのが哀しく辛かった(/_;)。
アイヌの人たちのことを尊重していたのに・・・


徳内はその後、再び、蝦夷地に向かい新しい役目を担い立派にやり遂げた
んだろうな。
再び向かうところで物語は終わっていたけれど。

妻にした、おふでさんも気丈で徳内とはお似合いなかんじ。
家族が出来て良かった。


読み応え十分の物語でした。



                         ★★★★




発行年月:2019年6月


味見してみちゃ、くれねえかい? 読んで美味しい“人情”という銘菓。
“思い”のこもった諸国の菓子が、強張った心を解きほぐす――。
親子三代で営む菓子舗を舞台に、人の温もりを紡いだ傑作時代小説!
武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。
全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手ごろと大繁盛だったが、治兵衛が手を痛め、粉を捏ねるのもままならぬ事態に。不安と苛立ちが募る中、店の前に雲平という男が行き倒れていた。聞けば京より来たらしいが、何か問題を抱えているようで――。
吉川英治文学新人賞受賞作
『まるまるの毬』
待望の続編!

                   (講談社HPより)




今回も美味しそうな和菓子が章ごとに出てきて、美味しそう♪


・夏ひすい
・吹き寄せる雲
・つやぶくさ
・みめより
・関の戸
・竹の春
・亥子ころころ


和菓子屋・南星屋の二作目。
今回は、最初の話で、新たなメンバー登場でした。

京から江戸へ人を探しに来たという雲平(41歳)。
探し人は、以前同じ菓子店で修業をしていた亥之助。
南星屋の主・治兵衛を手伝いながら、その行方を追う。


雲平も良い職人で寡黙ながら礼儀もちゃんとわきまえている良い感じの人。
この物語には、基本、嫌な人が殆ど出てこないのがノーストレス(^^)

前作で、ひと悶着の原因を作ってしまった、岡本屋当主・慶栄が隠居し
その息子・志隆(ゆきたか)が当主に。
21歳と若いけれど、父親の慶栄より、ずっと賢く謙虚で人の気持ちを
慮ることが出来る人。

その志隆がお君に好意を持っていると知れて嬉しかった。
でも、お君にそれが知らされることはないまま。
武家の嫁になるのは、もう懲り懲りと思っていると。
このまま、諦める志隆か??

物語の最後に行方知れずの亥之吉登場。
こちらの亥之吉も良い人だった。
雲平と共に行くのか?と思いきや、雲平は南星屋にまだ暫く居たいと。
亥之吉も今、いる店でこのまま働きたいと。

色々、まるくおさまり、よかった、よかった。


つづきの三巻目も読むのが楽しみ。



                     ★★★★



発行年月:2014年6月



お君ちゃん、今日の菓子はなんだい?
江戸は麹町の菓子舗「南星屋」。
繁盛の理由は、ここでしか買えない日本全国、名菓の数々。
若い時分に全国修業に出、主の治兵衛が自ら歩いて覚えた賜物である。
娘のお永、孫のお君と親子三代、千客万来。
でもこの一家、実はある秘密を抱えていて……。
思わず頬がおちる、読み味絶品の時代小説!
「たかが菓子だ。そんな大げさなものじゃねえさ」
武士から転身した変わり種
諸国の菓子に通ずる店の主・治兵衛
「お団子みたく、気持ちのまあるい女の子になりなさい」
菓子のことなら何でもござれ
驚異の記憶力を持つ出戻り娘・お永
「お菓子って、面白いわね、おじいちゃん」
ただいま花嫁修行中!
ご存じ、南星屋の”看板娘”・お君


                   (講談社HPより)



治兵衛、お永、お君、それぞれがいい。
気持ちのいい家族の会話に、それぞれがお互いを想いやっているのがわかる。

章ごとにお菓子の名前がついていて、知っているのもあれば、どんなお菓子だろ?
とついつい調べたくなる知らない名前のお菓子あり。

・カスドース

・若みどり
・まるまるの毬
・大鶉(おおうずら)
・梅枝(うめがえ)
・松の風
・南天月


表題にもなっている<まるまるの毬>は
治兵衛の娘であり、お君の母親である、お永のはなし。
お君が10歳の時に、お永の夫は他に女を作って、それを機に母娘は
治兵衛の元で暮らすようになったという。

が、最近、お永は元旦那が近くに戻って来たことを知り、度々、会いにいっている
という話。

お菓子のまるまるは団子のこと。
それに栗の実をすり潰し、団子の周りに栗の毬を模して付けた毬餅を
季節のお菓子として治兵衛がつくる。


治兵衛の実家の話から生い立ちを知る話もよかった。
けれど、そんな治兵衛のことを妬む同じ菓子職人で大店・紺子屋の為右衛門に
よって、治兵衛の周りに不穏な空気。
それによって、お君の縁談が白紙になってしまったのが気の毒だった。
為右衛門は自業自得で店を潰すことになるのだけど・・・。


でも、お君の縁談が進んだら、他所に行ってしまうことになって、
お話としては、お君が居た方が面白いから、読み手としては
これで良かったと勝手に思ってしまった。

お君なら、きっと良い縁に出会うと思う。


あと2冊、続くようなので、楽しみに読みたいと思う。



                   ★★★★★



発行年月:2015年9月


交番勤務の凸凹コンビが秋葉原の平和を守る!
イケメンで社交性の高さがこうじて幽霊まで見える警官向谷と、毒舌で聡明オタク気質の警官権田が働く秋葉原では、今日も地域に根ざした小さな謎が進行中。一方、向谷の眼には足だけの女性の幽霊が見えたのだが……。

                   (角川書店HPより)


面白い設定。
交番勤務をする、東大卒でオタクの権田とイケメン、女好きの向坂。
そこに足だけの幽霊・足子さん(本名は渡井季穂)20歳。



季穂が幽霊になったのは9日前。
なぜ、自分は死んだのか?
向坂には、幽霊になった季穂の足が見える。会話も成立。
そこで交番に舞い込む事件を一緒に解決していく。

季穂はなぜ、死んだのか?
その真相も段々とわかってきた。
季穂の周りの人間関係も絡んできて、なかなか過酷な過去だったんだと知る。

メイドカフェで働いていた季穂のことを邪魔な存在だと思う者あり
その人が季穂を殺害した?と思ったら、本当の死因は交通事故だとわかる。

季穂自身が誤解していた家族のこと、家出したままだった母親の気持ち
色々、わかってお互いが穏やかな気持ちになって・・・・

あれ?それでも季穂は消えないの?(笑)

続編がある?
あとで調べてみよう。


で、調べていたら、本書についてのこんなemoji対談を見つけた!



                   ★★★


             

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