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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2016年3月

かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。整形して若い男と結婚し、離別した娘を従妹として引き取ろうとする母。夫の子を産むと決めた女のもとを訪ねる妻。次々と夫が死ぬ魔性の女。彼女たちはさまざまに熟れていく。女性の心理描写が際立つ短編を精選し、単行本未収録作品を追加したベスト・オブ・ベスト第二弾。

                      (新潮文庫HPより)


さすが乃南さんの短編傑作選!
前回読んだ「最後の花束」も良かったけど、こちらもまた面白かった。

ちょっと怖い話も多かったなぁ~。

表題作は一番最初で、後からの短編に比べたらロマンチックなかんじ。
かつての恋人の出身地を仕事で訪れて、偶然、見かける。
ちゃんと会わないところがミソ!
お互い「あれ?あの人は・・・」と思ったままというのが、なんとも良い!


女って怖い!と思ったのは
<今夜も笑ってる>と<はびこる思い出><愛情弁当>。
自分の思いを遂げるためには手段を択ばない女たち。
特に<愛情弁当>は、衝撃的な真実がわかったとき、ゾ~ッ。


静岡県民として嬉しい気持ちになったのは<悪魔の羽根>。
フィリピン人の奥さんが旦那さんの転勤先の新潟で雪に悩まされ
陽気な性格が一変、家から一歩も出たくないとふさぎ込む。
そして勤務地が静岡に変わり、その移動中、雪がない地面と青空をみて
気分がそれだけで明るくなっていくという話。
東北地方の人には失礼な話だけど、温暖な地域で暮らす人には
やはり雪国の冬は尋常じゃない辛い毎日なんだな・・・・・。


短編傑作選、今後も読みたい!

ひとつひとつの話が短いけれど、ちゃんと完結する小気味よさは流石です!



                        ★★★★★
 
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発行年月:2015年10月

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった……。ある女は大阪に引っ越してまで愛人を追いかけ、またある女は親友の婚約者を欲しがる。職人の夫の浮気を疑った妻は夫の作る提灯に火を仕込み、OLは見る間に垢抜けた同僚への嫉妬に狂う……。サスペンス・ミステリーの名手による短編を、単行本未収録作品を加えて精選したベスト・オブ・ベスト第一弾!

                 (新潮文庫HPより)



乃南さんの短編傑作集が3冊出ているのを知り、先ずは1冊目を読んでみた。
恐ろしい、女の恨み、嫉妬のオンパレード。
どれも結末が最悪で、事件だ!

最初の<くらわんか」からビビった!
疎遠になったキャバクラの客を追いかけて来ての復讐劇。
そのやり方が恐ろしい。

次の<祝辞>も。
親友だと思って居た女友だちが披露宴の場でまさかの花嫁の暴露話。


ほかの話も全て女性の話。
表題作<最後の花束>は一番最後の話。
先ずは16歳~17歳の家で少年と少女が夜の世界で働いていて、知り合い
仲良くなった後、悪い先輩によって事件が起きる。
その後、話が変わって、お花屋さんを営む女性の結婚式が近いという話になり・・・

全く別の話かと思ったら、先の話のその後の話で、当時の少女が復讐に及ぶ話。

ああ、嫌な話ばっかりで恐ろしい。

唯一、<はなの便り>は、微笑ましかった。
この流れだったので、途中まで、どんな展開になるのやら?とドキドキして
いましたが、ああ良かった♪


短編なので1つの話がサクサク読めていい。
2冊目、3冊目も読んでみよう♪


                         ★★★



発行年月:2014年8月


 心理描写の名人上手が、小説技法と男女観察の粋を尽くした、きらめく宝石のような小説たち!

罠と浮気。カネとライバル。煩悶と純心。明けない夜と、白茶けた朝。いつまでも瑞々しい老婆、フェティシズムに目覚めた小学生男子、結婚できないカップル、闇の中で胸をときめかせる政治家――。〈恋ごころ〉という厄介きわまるものを抱えた男たち女たちのミステリアスな心情と希望を描く、作者会心の珠玉短篇集。

                  (新潮社HPより)




ササッと読めて、まあまあ面白かった短編集かな?


<ハズバンズ>
元妻と彼女が再婚した男とそれぞれ親しくしている男の話。

<ピンポン>
一緒に暮らしたいと言われたので「無理」と答えて大ゲンカ。
彼が翌日、突然訪ねて来た。

<僕が受験に成功したわけ>
中学受験を考えている真吾は、転校生の奈月につきまとわれる。
彼女のマンションに呼ばれて行き、そこで彼女の母親の脚に釘付け。

<内緒>
孫娘が電車内で男の子とキスするのを目撃した。
その後の孫娘と祖母の会話。

<アンバランス>
33歳の瞳子は同棲中の彼とすれ違いの生活が続き、潮時かな?と思う。
一方の彼は、彼女にナイショで新居購入、その後の二人の生活を考えている。

<早朝の散歩>
白い杖を握る男性が電車に乗るのを助け、電車内で会話。

<キープ>
15歳の初恋のとき、神様に「もう二度と誰かを好きになったりしない」と
誓ったばかりにその後の結婚も5年で破たん。
夫の事は好きじゃなかったんだと気づく。

<三年目>
共働きなのに自分だけ家事に追われ不公平だと思って居る妻。

<それは秘密の>
暴風雨のなか車を運転中、トンネル内で土砂災害のため取り残された
全く他人の男女。



一番最後の表題作は面白かった。
状況としては大変な目に遭っているわけですが・・・
「それは秘密の」が、ひみつのアッコちゃんだったのは愉快♪

話としてとても良かったのは、超短編の
「早朝の散歩」。
こんな何気ないひと時の男女の関わりいいな。


短編集と知らずに読みましたが、やはり長編作が次は読みたいなぁ~。
表紙の絵は、個人的にあまり好きじゃないわ~^^;


                        ★★★



発行年月:2013年11月


大人も子どもも楽しめるユニークな昔話集。

「さるかに合戦」「花咲かじじい」「一寸法師」「笠地蔵」など
誰でも知っている昔話がユニークなエンタテインメントに大変身。
東日本大震災を、取材に訪れた仙台で経験した乃南さん。
復興に取り組む人たちに、物語で勇気と希望を届けたいという
思いも込められた作品集。

                 (文藝春秋HPより)


「さるかに合戦」「花咲かじじい」は、アレンジ少な目でしたが、
次の「一寸法師」は、かなりユニーク一番、面白かった。
おじいさん、おばあさんは40過ぎて望んでいた子どもをやっと授かる。
40歳で昔は、おばあさんというのはショックだけど・・・^^;
やっと生まれた子どもだったけれど・・・小さい。
そして、こんなに小さい子では、自分達がずっと面倒を見なくてはならない。
どうにかして追い出そうと二人で相談している。
優しい夫婦じゃないというか・・・・・戸惑う気持ちはわからないでも
ないけれど・・・・。
そして、おわんの船に乗って針の刀を持って旅に出る一寸法師というところは
昔話のまま。
そして、この一寸法師も結構な悪知恵の持ち主。
小さいけれど、野望は大きい。

打出の小槌で人並みの大きさになった一寸法師は、昔話のように
綺麗な姫と共に暮らすのだけど、その心の奥には憂いがあるというのが
可笑しい。

「三枚のお札」「笠地蔵」も少しアレンジを加えていたけれど、そんなに
意外性はなく普通。

最後の「犬と猫とうろこ玉」は、元の昔話を知らないので
普通の昔話として楽しみました。
本当の昔話も今度、図書館で探して読んでみようかな?


読みやすいので、昔話を知っている子どもが読んでも楽しめそう。


                         ★★★
51dBsecoaPL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2013年1月
 


わたしは、まだやり直せるのだろうか? 幸せになって、いいのだろうか?

刑務所(ムショ)で知合った前科(マエ)持ちの芭子と綾香は、東京下町で肩を寄せ合うように暮らし始めたが――。健気に生きる彼女たちのサスペンスフルな日常は、やがて大震災によって激しく変化していく。二人は、新しい人生の扉を見つけられるのだろうか? NHKドラマ(「いつか陽のあたる場所で」2013年1月8日スタート)原作シリーズ、感動の完結篇!


                                          (新潮社HPより)


ドラマの原作だったんですね~。
ドラマは見逃してしまい、残念!

罪を犯して刑務所で知り合った二人の女性。

小森谷芭子・・・・男に貢ぐため強盗を犯した
江口綾香・・・・DV夫から息子を守るため夫を殺害してしまった


2人とも罪を犯したことで、両親や親戚とは縁を切り、東京で助け合いながら暮らしている。
芭子は、犬の洋服をデザインして製作し、販売。
綾香は、パン職人になることを目標にパン屋で働く。

2人で静かに接触する人は最低限に、過去のことがばれないように、びくびくしながらの生活。
お互いが罪を犯したことを悔いながら・・・。
罪を犯したことは、悪いけれど、元々の性格は、真面目で他人の気持ちを思いやれる2人。
必ず、最後は幸せになってくれるんじゃないかな?と思いながら読んでいました。

そして、起きたあの震災。
芭子は仙台に綾香の生んだ息子の消息を確かめるために行っていて、被災。
偶然、居合わせた男性・南とタクシ-を相乗りして何とか東京まで戻って来る。


震災後、綾香はやはり縁を切ったとはいえ、東北の実家周辺のことが気になり、ボランティア活動をしながら
東北に通い始める。
そして、息子を守るために夫を殺したことは仕方なかったと思っていた綾香が
人の命を奪ったことの重大さに初めて気付いたという告白は胸を打ちました。

震災がきっかけで、2人は今までと違う別々の人間関係を築いていく。
自分たちの罪を、ほかの人にちゃんと話した上で始めた関係。
相手もそれを受け入れてくれたのは、本当に良かった!

2人がこれから別々に幸せになってくれたらいいな。

あとがきを読んで、芭子が仙台で被災し、東京に苦労しながら帰ってきた話は、乃南さんが実際に体験したことだということに驚きました!!

ニュ-スでは福島の被災者のことが主に流れていましたが、周辺の地域でも電車が止まったり停電したり、あの日、寒い思いをしながら外で過ごした人が多かったことを改めて知りました。


いろいろなことを考えさせられた物語でした。


                                         ★★★★
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