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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2024年3月


うまい棒一本で、世界の秘密がわかる?
とある高校の喫茶部。それぞれ好みのおやつを持ち寄る四人は、不思議な噂を耳にする。
「うまい棒一本で、世界の秘密がわかるらしい」
それはただの都市伝説か、それとも--⁉
ゆる部活のメンバーがたどりついた「答え」とは。
「おやつ部」のメンバーが、世界の謎にゆるく挑む。
スナックをつまむ指先が光るのは、油のせいだけじゃない、かも。
おいしく楽しく、ときどき切ない5つの物語。
うまい棒一本で、世界の秘密がわかるらしい--学内で囁かれる噂の真相とは?(「うまいダッツ」)
おばあちゃんが失くしたブローチを探すことになったおやつ部の面々。探し物の過程で見えてきたものとは。(「チロル・ア・リトル」)
お菓子当てクイズに参加することになった四人。果たして、その勝敗はいかに。(「バカみたいにウケない」)
SNS上の友達と気まずくなってしまったメンバー。会いたくない彼女と会いたい彼女、それぞれの理由とは。(「それは王朝の」)
学年が上がり、初めてできた後輩。しかし彼らは全員、妙にまじめで--。(「百年の愛」)


                   (文藝春秋HPより)



うまいダッツってなんだろう?と先ずは本を手に取って思った。
表紙の絵は、プルッチェル(?)だし・・・・


要するに、うまい棒とハーゲンダッツをかけたわけね・・・^m^
うまい棒を渡すと知りたい質問になんでも答えてくれる、おじさんがいるという
噂話を検証する、喫茶部内のおやつ部の4人。
おじさんの正体は・・・・・(ここ誰か読んでいてまだ未読ならごめん(^^ゞ)

なるほどね。万引きGメンでした。
それより、コウが「今度のバレンタインにチョコが貰えるか聞きたかった」と
言ったことに対してのタキタが可愛すぎる・・^m^



コウの祖母・ミツコさんがチャーミングだな。

週一で来るヘルパーさんに不満があっても、言えないって気の毒。
こういう人、意外といるのかも。


出てくるお菓子が殆ど、知っているものなので、久しぶりに食べたくなる。

マリービスケットは、確かに紅茶に合うと思っていた。
マリーアントワネットからついたというのは知らなかったし、
模様は家紋をイメージしているとか。

今度、買って来よう!!


坂木さんが、あとがきで書いていた通り、皆でお喋りしながらお菓子を食べるって
コロナ禍にはできなかったことだよなぁ~。
今は、また、そんなことが出来るようになってきて、本当に良かった。


ゆるいお話だったけれど、楽しかった♪



                     ★★★★
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発行年月:2024年1月


「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。
累計100万部突破! 「理瀬」シリーズ初短編集
ゴシック・ミステリの金字塔。
湿原に浮かぶ檻、と密やかに呼ばれていた全寮制の学園。
ここでは特殊な事情を抱える生徒が、しばしば行方を晦ます。               
ヨハンの隠れた素顔、校長の悲しき回想、幼き日の理瀬、黎二と麗子の秘密、
月夜に馳せる聖、そして水野理瀬の現在。                            
理瀬と理瀬を取り巻く人物たちによる、幻想的な世界へ誘う六編。
・水晶の夜、 翡翠の朝
・麦の海に浮かぶ檻
・睡蓮
・丘をゆく船
・月触
・絵のない絵本


                   (講談社HPより)



理瀬シリーズは、ほぼ読んでいるはず。
でも忘れていることも多く、読みながら、思い出すこともあり
「え?そうだったんだ~!」と知ることも多かった。

学園の色々な人が語る短篇。

興味深かったのは、今の校長の話
<麦の海に浮かぶ織>
校長は双子だった。
校長は、要で鼎(かなえ)という妹?姉?がいた。
二人と同じファミリーになった転校生のタマラは、無口で人と接するのが
苦手だという。
校長のお茶会にほかの生徒と共に呼ばれた3人は、お茶会に。
タマラは渋々参加。
タマラの前にあるカップだけ皆と違う。
そして、そこに何やら薬を入れる校長を目撃してしまう要と鼎。

タマラの正体にはびっくり。そんなタマラを助けたいとした行動した鼎は
命を落とすことになってしまう。

驚いたのは、校長が双子を後継者にふさわしいかを試すために仕組んだこと
だということ。
命を落とした鼎とそうさせてしまったタマラが気の毒で仕方ない。

こんな辛い過去が校長にあったとは・・・・衝撃的な話だった。


<丘をゆく船><月食>も衝撃的な話。
妹を殺した母親を殺してしまった黎二。
男子として育てられた麗子。

二人の過去に似たものがあり、お互いを理解したふたり。
けれど、黎二に固執していく麗子。
黎二がほかの女子と一緒にいるのが我慢できず、その女子に襲い掛かるのを
阻止して二人は湿原に落ちていく


最後の<絵のない絵本>は理瀬のはなし。
日本を離れてイギリスで生活し、大学にも進学した理瀬はヴァカンスで
訪れている南国のホテルで、爆弾事件に巻き込まれる。

危ない!命を狙われている???なぜ?


謎が残ったまま終わってしまったけど、理瀬の話を長編でまた読みたい。


この短編集は、よかったけれど・・・・



                     ★★★★



発行年月:2023年9月


ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ
『屍人荘の殺人』の著者が仕掛ける
ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ
小学校最後の夏休みが終わった。小学校卒業まであと半年。
ユースケは、自分のオカルト趣味を壁新聞作りに注ぎ込むため、〝掲示係〟に立候補する。この地味で面倒だと思われている掲示係の人気は低い。これで思う存分怖い話を壁新聞に書ける!……はずだったが、なぜか学級委員長をやると思われたサツキも立候補する。
優等生のサツキが掲示係を選んだ理由は、去年亡くなった従姉のマリ姉にあった。
マリ姉は一年前の奥神祭りの前日、グラウンドの真ん中で死んでいた。現場に凶器はなく、うっすらと積もった雪には第一発見者以外の足跡は残されていなかった。つまり、自殺の可能性はなく、マリ姉を殺した犯人が雪が積もる前に凶器を持ち去ったはず。犯人はまだ捕まっていない。
捜査が進展しない中、サツキはマリ姉の遺品のパソコンの中に『奥郷町の七不思議』のファイルを見つける。それは一見地元に伝わる怪談話を集めたもののようだったが、どれも微妙に変更が加えられている。しかも、『七不思議』のはずなのに六つしかない。警察がこの怪談に注目することはなかった。そして、マリ姉に怪談を集める趣味がなかったことをサツキはよく知っている。
マリ姉がわざわざ『七不思議』を残したからには、そこに意味があるはず。
そう思ったサツキは掲示係になり『七不思議』の謎を解こうとする。ユースケはオカルト好きの観点から謎を推理するが、サツキはあくまで現実的にマリ姉の意図を察しようとする。その二人の推理を聞いて、三人目の掲示係であるミナが冷静にジャッジを下す……。
死の謎は『奥郷町の七不思議』に隠されているのか? 三人の〝掲示係〟が挑む小学校生活最後の謎。
こんな小学6年生でありたかった、という思いを掻き立てる傑作推理長編の誕生です。

                   (文藝春秋HPより)



家人が図書館で借りていていたので、読んでみる。
ホラーは好きじゃないんだけれど・・・
小学生の話なら、面白いかもなぁ~と。

小学6年生の木島悠介、波多野沙月、畑美美奈の3人は掲示係になり
住んでいる町に伝わる七不思議についてを調べて掲示新聞に書こうとする。

ああ、楽しそう・・・最初は、思いながら読んでいたのだけど
なんだか、死人が結構、出てくるし、これは本当に何かまずいかんじだな・・・と
嫌な予感。


魔女の家に住む、おばあさんに色々聞きながら、その家を集合場所にしたりして
3人は意見交換したりしていくんだけど、最後まで読むと、この人が
かなりヤバイ。
色々なこと知っていて、小学生が危ないことに巻き込まれていくのを
黙認していたんだから・・・・

学校の先生も3人が調べていることを危ないことと知っていた?

亡くなった沙月のいとこ・真理子の死の真相も、なんだか・・・
ノートパソコンに遺すなら、もっとわかりやすく危険を知らせるものにするべき
じゃないか?


と、いろいろ考えたけど、物語の成立のためなら仕方ないのか?

う~ん。
とんでもないことだらけの話で、なんだか最後は、どっと疲れたぁ~



                       ★★☆



発行年月:2024年2月


「ホットプレートほしい人いませんか?」――或る日、或る食卓、9つの物語。
女も男も、子どもも大人も。誰にでも、感情を呼び起こす“食と道具”がある。
数々の「おいしい小説」を手掛けてきた著者が贈る――“食にまつわる道具”を通して揺れ動く老若男女を描いた短編集。「今年のゼリーモールド」「ピザカッターは笑う」「コーヒーサーバーの冒険」「あのときの鉄鍋」「水餃子の机」「錆び釘探し」「ホットプレートと震度四」「さよなら、アクリルたわし」「焚いてるんだよ、薪ストーブ」の9篇を収録。

                   (淡交社HPより)


ほんわかした短編集。

<今年のゼリーモールド>
庭にあるプラムの実をバケツで収穫し、半分はそのまま。
残りは煮て・・・ゼリーも作ろう!東京の大学に春から行った娘も
帰省してくるだろうし・・・・けれど型がみつからない。
そして娘からは帰省しないと連絡あり、がっくり。
そして、再び娘から本を送ってほしいと。
娘の部屋に入り、本はすぐ見つかるが、ゼリー型も見つかる。
小物いれとして娘が使っていたのだ。


ああ、こういう母の気持ち、わかるぅ~!!


次の話<ピザカッターは笑う>は、父親の心境。
洋食屋を営む夫婦の息子が高校生6人でクリスマスパーティを
貸し切りですることに。
みな、顔なじみの子達。
息子は、そのなかの一人と最近、付き合い始めたらしい。

父親目線で、息子たちの様子を観察する姿が微笑ましいけれど・・・

来週は、自分たち大人のパーティの予定。
プレゼント交換のときに、もし、そのなかの一人の彼女の手に渡ったら
いいな。それを見た彼女の反応も期待しつつ・・・・と思って
買った、ピザカッター(猿が一輪車に乗っている、その車輪がカッターに
なっている)
けれど、それは、息子たちに出すピザに添えてだす。

うんうん、それは、大人のパーティで出さない方がいいに決まっている!

他も全部、いい話。
ちょっと切ない部分もあったけれど、前を向いて進む話になっているし
読んでいて、すっきり。


                    ★★★★





発行年月:2020年11月


現役女子高生作家が紡ぐ、鮮やかな人間賛歌
★遠くへ行きたい 
田中花実は、中学2年生になった。前作『太陽はひとりぼっち』からのバディ、佐知子とは相変わらず仲良し。ある日、二人は少女と出会う。よかれと思って少女のために行動した二人だが、思わぬところから、深い社会問題に踏み込んでしまう結果に。笑いあり、涙あり、生きることへの肯定感を滲ませる「るりかワールド」はより広がり、深みを増す。
★私を月に連れてって
デビュー作『さよなら、田中さん』、前作『太陽はひとりぼっち』でも、常に名脇役として登場する2階の住人・賢人が主役の物語。相変わらずむさ苦しく、世捨て人となっている賢人がある日突然恋に落ちる。そのお相手とは……?そして、その恋が、彼の生活、人格すべてを変えていく。賢人が見つけた鮮烈な「恋」の行方は……?
★夜を越えて
今作の『遠くへ行きたい』を受けて誕生した作品。授業の一環、職場体験で出会った「ぶーさん」。彼女は、花実のお母さん・真千子の昔を知る人物だった。実の娘の花実にすら一切を語らない、真千子の壮絶な過去の一端が紐解かれる。そこで描かれる真千子の少女時代。そして、その時代から続く熱い想い、絆に心が震える一編。

                 (小学館HPより)



今回も先が気になり、読み始めたら止まらず一挙に読了。

佐知子と共に、学校にも行かず、家から出ることを禁じられている少女・のんちゃん
の存在が気になり、匿名で児童相談所に連絡する。
なんとそれがニュースになり、のんちゃんは無戸籍で母親の元を離れ
施設に保護されたという。

それを知り、花実と佐知子は、のんちゃんと母親を離れ離れにしてしまった
ことを、気にする。
正しいことをしたんだろうか?と。
のんちゃんにとっては余計なお世話だったんじゃないか?と。

優しいな。
でも、正しかったんだよと言ってあげたい。
このままでは、のんちゃんは学習する場も働く場もないのだから
生きていく術がないまま大人になってしまう。


即場体験で知り合った村上さんがお母さんの親友だったという奇跡の出会いから
花実の母・真千子の過去の話に。
壮絶な過去。
気になるのは、もしかして花実は実の子ではないのか?というところ。

花実が度々、思い出す、小学校の担任・木戸先生の兄が弟を訪ねてくる話も
まだ兄弟の再会の場面はなしに終わった。

木戸先生の兄は前作で見た目は女性で今回は木之内文代と名乗って登場。
女性と思って惹かれている賢人が本当のことを知ったら・・・・
でもそのおかげで賢人は身なりを整え、バイトも始める。
無為徒食の生活から踏み出せそうでよかった。



ああ、いろいろ続きが気になるシリーズだ。



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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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