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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:1994年10月


人類がはじめて月を歩いた夏だった。父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。彼は僕と世界を結ぶ絆だった。僕は絶望のあまり、人生を放棄しはじめた。やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。体力が回復すると、僕は奇妙な仕事を見つけた。その依頼を遂行するうちに、偶然にも僕は自らの家系の謎にたどりついた……。深い余韻が胸に残る絶品の青春小説。

                   (新潮文庫HPより)



初めて読む作家さん。
ラジオで紹介されていて気になって図書館から借りた本。

読みやすい、面白い・・・・この1冊で著者のファンになりました♡


主人公のマーコ・フォッグは、父親が誰かわからない。
母親も病死し、自分のルーツを知るすべがない青年。

良い大学を出ているのに、自堕落な生活から財産を失くし、どん底生活に。
最初から前途多難なスタート。
それでも、そのままじゃだめだとバイトを始める。

家なしのマーコにはありがたい住み込みで、食事も3食出して貰える。
その仕事は、偏屈な老人・エフィングの介護をすること。
老人は脚が不自由で視力も失っている。

餓死寸前のところを救ってくれたキティとはその後、お互いに好意を抱く関係に。

途中、巨漢の歴史学者・バーバーと出会い、親交を深めていく。


偶然の出会いかと思った人たちが、徐々にマーコにとって深い関係にある人たちと
わかりビックリ!

語り手が、エフィングになり、彼の過去の話になった時も面白かった。
バーバーの話もその後、知り、マーコのルーツが段々と明かされていく。


偶然の出会いと思って居た人たちとは、必然によって出会ったんだぁ~!
アンビリーバボーな物語!


表題の「ムーン・パレス」は、マーコの大学時代の馴染みのお店。
訳者のあとがきで、著者の通っていた大学そばに実在していたお店とか。


他のオースター作品も読んでみよう!


                      ★★★★★


 
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発行年月:2017年2月

「未来」は、永遠ではない……。心に迫る、切ないディストピア小説!


東京近海の小さな島へ、ヨットレースに参加するため先入りしたクルーたち。
しかし、レース当日になっても合流する他のメンバーや家族らが到着しない。
やがて一切の通信が途切れて。一体世界で何が起きているのか?

                    (角川書店HPより)




広島市生まれで被爆2世の著者。
いつも平和について考えさせられる物語。

今回の小説は、ヨットレースに参加を決めたクルーたち6人の交流の様子や
それぞれの家族や大切な人たちの物語が中盤過ぎまで続く。
このままじゃ終わらないだろうなぁ~と半ば覚悟はしながら読んでいましたが
想像以上の恐ろしい状況に急展開!


まだ実際、その恐ろしい状況に直面していないクルーたち.

この後のことは、読者が想像してくださいということかな?
 
 
現実になっても何ら不思議じゃない
今の状況を各自、目を逸らさず覚悟しなきゃいけないと言われた気がする。

今、この瞬間、この物語のような事態になるかもしれないという恐怖。
ああ、怖い。
個人ではこういう事態にならないことを祈るしかないかな~?



                         ★★★



発行年月:2015年7月


 戦後70年、命の重さを問う渾身の人間賛歌
 ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。
 そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。
 やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された,祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。

                    (小学館HPより)




ブラック企業で理不尽な目に遭う八重樫達希。
上司から命令的に言われた売上の水増し報告が問題に。
消費者金融から借金して自腹で補填したのに・・・
自身の生活は困窮に、精神的にも追い詰められて投身自殺を図る。


ああ、悲惨な話だな・・・と思ったら・・・・15年前の病死した祖父・勉が現れ
死ななかった。
助けた代わりに人探しをしてほしいと頼まれ、一緒にその人が居るであろう
ボルネオ島に。
そこでNPO活動をしている高校生・城垣澤雪音と知り合う。
雪音の父親は政治家で不登校になった雪音に言われてここに来たという。
そして死んだ人が見え、あの世とこの世を繋いでしまう力があるという。


祖父の探し人は石野紀代子。

そして祖父・勉の戦争体験の話に移る。
紀代子は、島で農作業に従事していたとき知り合った夫婦の娘。

ボルネオ島のポンテアナ事件のことはこの小説で知りました。
そんな惨い事件があったとは。
祖父のずっと抱えて来た苦悩がわかってなんとも言えない気持ちになった。


戦争はやはり惨い。
惨いことしか起こらない。


勉と共に旅をして、達希自身の考え方も変わって行く。
自分を陥れた企業と闘うことに決めた姿は以前とは別人のよう。

達希の両親も素晴らしい。

なんとか、この先の人生を素晴らしいものにしていって欲しいなぁ~。


読み応えあって凄く良かった!
他の作品も是非、読みたい!


                          ★★★★



発行年月:2017年3月


 ちょっと奇妙で愛しい物語の玉手箱
ヴァラエティ豊かな18篇からほんの一部をご紹介――

「大聖堂」 
家賃は格安で2万円。そのかわり、一匹だけ扶養義務を負うというのがこのアパートの決まり。動物は三種(猫と兎とぼくの知らない小さな生き物)。そのなかからぼくは三番目を選んだ。四つ足でなめらかな毛、耳が立っていて、目はぱっちりと大きい。背中に一対の小さな羽根をたたんでいる――ぼくは〈つばさ〉と名づけた。

「ぼくの死体をよろしくたのむ」
 「恋愛の精算に他人をもちこむのって、ずるくないですか」「そうよ、ずるいの、わたし」--銀座 午後二時 歌舞伎座あたり。知らない男と二人でてのひらに乗るぐらいの小さな男の人を助けた。「恋人を助けてほしい」と小さな人は言う。『猫にさらわれたのだ』と。

「二百十日」 
伯母の代わりにやってきたのは「るか」という男の子だった。彼は少し魔法が使えるのだという。時間の流れを変えることができるのだ。

「スミレ」 
人間を精神年齢に応じた外見にするための技術は、今世紀後半に発達した。わたしの実年齢は58歳だけれど精神年齢は18歳なので、宿舎の中では18歳の姿で過ごす。


                      (小学館HPより)





独特の雰囲気で、それが心地いい。
ちょっとSFっぽいのも多いけど、ひょっとしたら、そんなことあるのかも?
と思わせてくれるほど自然でイヤミがない。

表題作は、どんな話?と表題から最も興味を誘う。
ぼくの死体・・・ぼくの死んだあとをよろしくってことかな?
そんな風に頼まれちゃう黒高知瑠莉香さんに興味が沸きました^m^


最後の話、「廊下」も死後の世界に居る人と自然に出会い会話する様子が何だか
温かいかんじで良かった。

どれも不思議な余韻が残る作品たち。
感想を書きにくいけど、どの話も好きだ。


                         ★★★★



発行年月:2017年2月

芥川賞作家が「誰かの不在の場所」を見つめつつ怖いものを詰め込んだ怪談集



中学時代の同級生たまみと再会してから、私の日常は少しずつ歪みはじめる。
何度買っても古書店に戻ってしまう読みかけの本、
暗闇から見つめる蜘蛛、留守番電話に残された声。
怖いものを詰め込んだ怪談集。

                 (角川書店HPより)






かわうそ堀2丁目 アーバンハイツ かわうそ203号に住んでいる女性作家。
恋愛小説家と呼ばれていることから離れるため、怪談小説家になろうと決め
不思議な話、怖い体験をした人を探しては話を聞く。


何か特別なことが起きるだけじゃやないけれど、なんだか嫌な気配を感じるって
案外、一番、怖いかも。

誰かが見てる、ふと気づくと自分を見ている知らない人っていうのが
一番怖かったぁ~(@_@;)

え?で、結局なんだったのぉ~?っていう話も幾つかあったけど
分からないままの方が余韻が残っていいかも^m^

でもこの程度の怪談話なら、夜、寝る前に読んでも怖い夢を見ずに済むかな?


                        ★★★

 
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