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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年9月


あさりクリーニング店で働く優子は、持ち主が長く引き取りに来ない衣服「はぐれんぼちゃん」たちを自宅に持ち帰る。翌朝目覚めると、それら衣服が体全体を覆っていた。不思議な感情に襲われた優子は衣服の持ち主のもとを訪れるが、次々に受け取りを拒絶される。道中に出会ったトレンチコートの謎の男ユザさんに導かれるまま、「はぐれんぼちゃん」を身に纏ったちぐはぐな姿で、優子は帰るべき場所を求めて再び歩き始める。


                     (講談社HPより)



不思議な話だった。
クリーニング店から持ち帰った洋服たちを纏ったまま、引き取り手のない
衣類が運ばれる倉庫目指して歩く優子。

途中でおなじような恰好のユザ、キヨに会い、一緒に旅歩き続け
家を出てから4日と半日で倉庫に到着。
そこは、不思議な場所で、スーパー銭湯あり、食堂あり
皆がそれぞれの得意分野を活かした仕事をしているという。

ユザは、ヨガインストラウターに
キヨは床専門の掃除係。
優子は食堂で働くことに。


施設内を探検する優子。
子ども達が何やらボタンを押している場所を目撃。
不要な衣類を燃やすためのボタンだと気づく。

そして、袋に入った人。


ファンタジーぽい最初から途中、SFぽくなり、終盤はホラーっぽく。

それでも元に場所になんとか戻れたようすでホッとしたけれど
変な話だったな。

人に流され過ぎたらいけないという教訓?



                      ★★★
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発行年月:2023年12月


湖をわたって異世界へ――雨、波紋、等高線、球体、大航海時代
博物学的指向をともにするふたりが響きあう、
なんとも摩訶不思議な書物が誕生!
スコープオブジェ×短篇小説
幸福なコラボレーション! 
水辺のほうへ――
〈おおよそ15分で対岸の桟橋につきます。そこへボートをつなぎ、道なりにお進みください。微高地のうえの建物が当社です〉
スコープオブジェ51点収録。
横長の函入り美麗本!
【スコープ scopeとは】
桑原弘明が手がける唯一無二の金属性の〈覗き箱〉的オブジェ。スコープをのぞけば、ほのかに人の気配が漂う部屋や廃墟や、庭が見えてくる。箱のなかにわずか数ミリの机や家具が設えられた、超微小の博物学的世界。

                (株式会社国書刊行会HPより)



スコープオブジェというものを初めて知りました。
小さな箱のなかに作られた作品。
その箱そのものも美しい。
覗いてみると、ある景色は、どれも幻想的で美しい。

作品に合わせた長野さんの短編は、より作品のイメージを膨らませてくれる。

同じ景色でも光の色で、また違った風にみえるのも不思議。


巻末にある作品リストにある素材を見ながら、作品をみるとまた楽しい。


素敵な芸術作品。
機会があれば、実際に覗いてみたい。



                      ★★★★



発行年月:2022年9月


まったく先の見えない状態で会社を辞めてしまった美月(28歳)。転がり込んだのは母の昔からの友人・市子(56歳)の家。昔なじみの個性の強い大人達に囲まれ、一緒に過ごすうち、真っ暗闇の絶望の中にいた美月は徐々に上を向く。
 誰の心にも存在する将来への恐れや不安、葛藤……。自分と格闘する美月を周囲の大人達は優しく見守る。さりげなく、自然に、寄り添うように。
 何度も心が折れそうになりながらも、やがて美月はひょんな出会いから、自分自身の夢と希望を見つけていく……。


                    (小学館HPより)




シリーズ物とは知らずに読んだけれど、楽しめた。


主人公の美月(28歳)は、大手化粧品会社を辞めて無職に。
母親の友達・市子の家で居候生活を送る。


美月の母親・奈津の友達だという市子や三宅ちゃん、まりちゃんたちが
美月ともまるで親戚のおばちゃんみたいに親しく交流している様子が
なんだか微笑ましい。
言いたいこといったり、心配されたり。


無職の美月が、やはり母親の親友たちの繋がりで知り合った起業家の辻房江と
知り合い、とんとん拍子に次の目標に向かって歩み出す。


タイトルの葡萄がここに関わってくる。

山梨で夫と暮らす、まりちゃんとその近くでワイナリーで使う葡萄を
栽培している美月が幼い頃から知っている元悪ガキのセブン(24歳)とも
良い関係が築けていく。
セブンって名前何なんだ?

このシリーズは、まだまだ続きそう。

面白かったから、過去の話に当たる前作も読んでみようかな?



                      ★★★





発行年月:2022年12月


やすらぎのひとときに、心にあかりを灯す21話の物語。◇オオカミの先生の〈ヴァンパイア〉退治◇ギター弾きの少女の恋◇予言犬ジェラルドと花を運ぶ舟◇天使が見つけた常夜灯のぬくもり……他〈中公文庫創刊50周年記念刊行〉

                  (中央公論新社HPより)




手に取りやすい大きさの本で、装丁も素敵。

図書館の本だけれど、手元に置いておきたくなる。

とても短いお話が21編。

表題の<中庭のオレンジ>は、戦時下、図書館の本を守るために中庭に皆で
埋める。本と一緒に皆で食べたオレンジのタネを一緒に。
すると、それが芽を出し、やがてオレンジの実が沢山出来る。
その実で作ったお酒には物語が宿っている。

素敵な話から始まる。


これは、後で<オレンジの実る中庭><オレンジ・スピリッツの作り方>と
いう話でも、この中庭のオレンジの話が出てくる。


面白かったのは<カウント・シープ#5391>
夢主にカウントされることを待ち望む5391番の羊。
そうそう、カウントされることにはならない。
そしてある日、7番の羊と話す。
#5391が羨ましがると、毎晩カウントされるのも大変なんだという。

なるほど・・・#5391の方が気楽でいいかも・・・^m^


クスッと笑えるものあり、ちょっと不可解なものあり
これからも色々な物語を読ませてほしい。



                         ★★★★



発行年月:2022年2月


シャルロットは七歳の雌のジャーマンシェパード。お利口だけれど、普段はのんきな元警察犬。彼女と一緒にいると、いろんな事件に遭遇する。向かいの家には隠されたもう一人がいる? 偶然関わることとなったドッグスクールの不穏な噂とは? それでも、シャルロットと出会えて本当に良かった。

                  (光文社HPより)




前作「シャルロットの憂鬱」の続編。


読み始めて・・ああこんな話前にも読んだなぁ~と気づきました(^^ゞ

元警察犬のシャルロットを中心に起きる日常のちょっとした謎を解いていく話は
深刻過ぎずに楽しめる。
シャルロットの飼い主夫婦・浩輔と真澄のかんじも好き。

殆どの話は、深刻じゃないれど
<天使で悪魔とシャルロット>のお話は、ちょっと考えさせられる内容でも
あったかな?

浩輔が職場の同僚の妹・夏都の家で飼っていた生後三か月の仔犬を
預かってくる。
もう飼えなくなったので新しい飼い主が見つかるまで預かることになったとか。

その飼えなくなった理由が、なるほど・・・というもの。
夏都は、夫と二人の息子と住んでいるのだけど、夏都さんの扱いが雑過ぎる。
旦那が一番、ダメダメ。
夏都さんの誕生日にケーキを4つ買って来てくれたのは良いけれど
夏都さんが食べる前に皆が食べ、男の子二人が夏都さんの分まで食べていたと。
「ママのだから一口くらい残してあげて」と言った??

犬を飼うことも男性陣3人が飼いたいといい多数決で決まったこととか。
お世話をするのは夏都さんになることが判り切っているのに・・・・

と呆れるばかりで、腹が立ってきた!

この後、この家族はどうなったのやら?


このシリーズは、まだ続くかな?
次回の話のなかで、夏都さんのその後が知れるといいな。



                       ★★★
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