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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2023年2月


どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう――
どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう――
「好きな人とずっといっしょにいるために」、あのとき、あの人は何をした?
2029年から1979年まで10年刻みでさかのぼりながら明かされる、ある家族たちをとりまく真実。
2029年、韓国からきた兄の家出、おばあちゃんのお通夜で通常運転のママ。2019年、クルーズ船で一緒になった夫婦と年若の青年。2009年、クリスマスの夜のダイヤの指輪、1999年、ノストラダムス後も終わらない世界で「ママは、パパが死ぬのを待ってたんじゃないか」と言った幼なじみ。1989年、親友からその亭主の死を知らせる電話。1979年、おなかの中の三ヶ月になる命。
生き方、愛、家族をめぐる、「ふつう」が揺らぐ逆クロニクル・サスペンス。
〈世相をえぐり取る全6章〉
1 二〇二九年のごみ屋敷
2 二〇一九年のクルーズ船
3 二〇〇九年のロシアンルーレット
4 一九九九年の海の家
5 一九八九年のお葬式
6 一九七九年の子どもたち


                  (角川書店HPより)




最初の話から10年づつ過去に遡り語られる2つの家族の物語。

最初の2029年は小学3年生の木綿(ゆう)が母親やその親友家族たちと
亡くなった木綿の祖母(母方)の住んでいた家の片づけに集まっている
話。
結構、色々な人がここで登場するので、メモしながら・・・


要するに・・・・自分用の頭の整理も兼ねて記しておくと・・・

木綿の母・いのりは、親友である操の夫である杏一郎とは子どもの頃から
母親同士が姉妹みたいに仲良く、幼い頃から一緒に過ごす仲だった。
杏一郎はいのりに何度も結婚に意思を伝えるけれど、いつもはぐらかされ・・・
結局、杏一郎は操と結婚した。


最後の1989年のお葬式で知らされること
いのりの母・紺の夫であり、いのりの父親・雪好はくも膜下出血で急死。
亡くなったときは、家を出て一人暮らししていた。

いのりの母・紺は杏一郎の母・美幸とブテック勤務の時に知り合う。
仲良くなって二人でお店を経営。
紺は、夫は同性愛者だと思うと美幸に告げる。
美幸の夫・久志は、雪好とは小学校からの親友であり、雪好といのりの結婚は
美幸夫婦が図ったこと。
雪好は久志のことが好きだったのでは?
紺は久志と男女の関係になったことがある。

いのりは、もしかしたら久志の娘ということ?
それを知っていたか疑っていたから杏一郎と結婚しなかったのか?


最後にいろいろ、凄いことがわかった。
なかなか面白い物語だった。




                      ★★★★
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発行年月:2026年5月


時は明治三十九年。帝大生・斎木啓吾には誰にも言えない秘密があった。
それは、この世ならざる「霊異」が視えてしまうこと。
平穏な生活を望む啓吾だったが、心霊研究者を名乗る子爵家の
若様・連翹寺正周にその体質を知られてしまう。
正周の「目」として、帝都で起きる不可解な事件に
半ば強引に巻き込まれていく啓吾。
現世に未練を残す魂が、彼らに託す「最期の願い」とは――。
霊が視える帝大生と、視えない心霊研究者。
人情と謎が交錯する、明治霊異譚。


                 (双葉社HPより)




面白かった。

みえることを悟られないように、生きて来た啓吾だったけれど
子爵の次男で、心霊研究者である正周に出会い、不思議な謎を解く
ため奔走する様子が愉快だった。

この世に未練を遺した者の気持ちを知り、その気持ちに添ってあげる話は
優しい気持ちになれるが、未練が人に憑いて悪霊になることもあると
いうのは、ちょっと怖い。

みえる啓吾と祓う力がある正周。
そこに助っ人のように現れた易者の峯斎。

短編連作という形だけれど、大きくは繋がっている。

この登場人物たちで、もっと話が読みたい。
再び姿を消してしまった凛の行方も気になるところ。



                  ★★★★



発行年月:2022年6月


その男の絵は、怖くて、美しくて、すべてを暴く。
大きな料理屋「しの田」のひとり娘である真阿。
十二のときに胸を病んでいると言われ、それからは部屋にこもり、
絵草紙や赤本を読む毎日だ。
あるとき「しの田」の二階に、有名な絵師の火狂が居候をすることになる。
「怖がらせるのが仕事」と言う彼は、怖い絵を描くだけではなく、
普通の人には見えないものが見えているようだ。絵の犬に取り憑かれた男、
“帰りたい”という女の声に悩む旅人、
誰にも言えない本心を絵に込めて死んだ姫君……。
幽霊たちとの出会いが、生きる実感のなかった真阿を変えていく。


               (角川書店HPより)



幽霊絵師の話というけれど、怖くはなかった。
どちらかというと哀しい、切ない話が多かった。

以前は揚屋だったという大きな料理屋「しの田」の娘・真阿(14歳)と
そこの二階に居候の身として入ってくる絵師の興四郎(火狂)。

真阿と興四郎は、最初から何となく意気投合する。
ふたりは似ている。
境遇も、この世でない人のこえ(願い)を理解する力。


以前、興四郎が描いたであろう絵を持って、色々な人が訪ねてくる。
その絵を持つようになって、よくないことばかり起きるから手元に置きたくないと
やってくる者。
夢のなかに絵の女が出て来て「かえりたい」と言うという者。
弟子にしてほしいという者。

それぞれが、興四郎の元にきて、その人たちに起きている真実を突き止めていく。
真阿は、その絵のなかの人が思っていることを夢でみる。

興四郎と真阿・・・いいコンビだ。


真阿は、本当の両親を殺されている。
本当の父親は女形の役者・中村卯之助。
素行の悪い弟子を破門にしたら、その腹いせに両親と兄は殺された。
真阿は母がとっさに蔵に隠して死なずに済んだ。
今の母親は、真阿の母の妹・希与。父親は善太郎。
二人は真阿を本当の娘のようにかわいがってくれている。

興四郎の両親はふたりとも絵師。
母の方が上手く、その娘(興四郎の姉)も同様。
父は、二人の才能に嫉妬し、姉を廊に売り、その置屋の暮らしが劣悪で
姉は命を落とす。
興四郎は、姉の筆を大事に持っていた。
姉が贔屓にしていた役者が真阿の父・中村卯之助だった。



この短編連作集、面白かった。
幽霊絵師・火狂の話、また書いて欲しいな~。




                       ★★★★



発行年月:1998年9月


戦時中に執筆し,戦後ベストセラーとなって脚光を浴びた作品.
小学2年の少女ノンちゃんの眼を通して,ふつうの家庭の幸せが温かく描かれる.
おひなさまが欲しい女の子の繊細な胸のうちをつづった小品を併収


                    (岩波書店HPより)


小学生の中学年頃に読んだ記憶あり。
表紙が水色でちょっと変わった大きさの本だったと思う。
巻末に「ノンちゃん雲に乗る」はいろんな出版社で出ていたと知る。

大地書房 1947年2月20日初版
光文社  1951年4月20日初版
福音館書店 1967年1月20日初版(中川宗弥画)


わたしが読んだのは、たぶん、福音館書店のものだと思う。
絵があったのも覚えているから・・・。


小学生の夏休み前に借りて、読んだときのことも凄く覚えている。
楽しい、ノンちゃんのお話だったから。


でも、今回読んで、ノンちゃんのお父さんが凄くいいと気づいた。
ノンちゃんにはお兄さんがいて、腕白でいたづら好きで
トラックが通るとその前に出て「ストップ」と止める遊びを何回か
していて、それをお父さんが叱る場面。

お父さんは、お兄ちゃんをぶつ。
そして、やりたいからやるって言ったお兄ちゃんに
「お父さんがぶちたいからぶつんだと言ったらどう思う?」と
笑ながら、諭す。

威圧的でもなく、わかりやすく納得させる。


ノンちゃんは勉強も出来るし、親の言うこともちゃんと聞くしいい子。


でも、ある日、起きたら、お母さんがお兄ちゃんだけを連れて東京に
行ってしまって・・・それが悔しくて、哀しくて、家を出て氷川様(神社?)
の池の近くの木に登って気を落ち着かせようとしている。

そして・・・池に写る雲に乗っかって・・・(実際は池に落ちた)
雲に乗ったおじいさんに熊手に引っかかれ掬い上げてもらう。
おじいさんがノンちゃんに色々、聞くかたちで話が進む。

最後は、家族が見守るなかで目を覚ます。

ここまでは覚えていたけど、ノンちゃんのその後のことは忘れていた。
お医者さんになろうと頑張るんだな。
戦争を挟んだ時代なんだとわかる頃の話。


もう一つの<三月ひなのつき>もよかった。
母子家庭のよし子(10歳)が、お母さんの大切にしていたお雛様の
話を聞く。

最後によし子にもずっと大切にしたいお雛様が手元に来てよかった。


石井桃子さんの本を、また読んでみよう。




                     ★★★★★



発行年月:2025年11月


二つの章から成る物語。読む順番は自由。
あなたの選択で、結末が変わる。
「一冊の本」の概念を壊す道尾秀介、
(2025年11月現在)累計35万部突破『N』を凌ぐ衝撃。
ホームレスの野宮と知り合った田釜は、元刑事だという野宮が語る幾つかの話に耳を傾ける。田釜も、野宮も、何かを抱えていた。(「ゲオスミン」)
硝子職人の律子と暮らす高校生の夕歌は、世間を騒がせた一家殺害事件の生き残りだった。彼女には誰にも言えない秘密があり……。(「ペトリコール」)
「本作は二つの章から成る物語です。読む順番は自由ですが、その選択により、結末は大きく変わります。どちらかの順番で読むと、二人の主人公を含め、多くの人が命を失います。別の順番で読むと、彼ら(彼女たち)は生き残ります。殺すか、救うか。あなたの選択が、人の生死を決定します。後戻りはできません。/著者より」


                 (集英社HPより)



最初は、<ペトリコール>から読んだ。
そして・・・最後の場面で、えぇ~っ!大変な惨事が起きちゃうじゃんと
絶望的な気持ちになる。

そして次は<ゲスオミン>から読む。
こうすると、<ペトリコール>で起きそうな惨事が、回避できるというわけ。
「赤い傘」がキーになる。


でも、もともとあるお話がかなり重たい。

田釜雪夫(形成外科医)も野宮(元刑事)も、娘が自死していて
その原因となったことが、本人には非がないことから、思い詰めることになって
最悪の事態になっていく。


どちらにしても、気分がどんよりするお話だったな・・・。

<ペトリコール>・・・雨が降り始めるときのにおい
<ゲオスミン>・・・雨が止んだときのにおい

らしい。知らなかった。


でも、こんな仕掛けをよく考えるな・・・感嘆する。

                     ★★★
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