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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年11月

甘美で幻想的な異界への誘い――匂いたつかぐわしさにほろ酔う連作奇譚集。

男同士が忍び逢う宿屋「左近」の長男、桜蔵(さくら)は高校を卒業し、大学に進学。それを機に実家をはな 男同士が忍び逢う宿屋「左近」の長男、桜蔵(さくら)は高校を卒業し、大学に進学。それを機に実家をはなれ、父の柾とその正妻と同居することになる。しかし、やっかいなものを拾う”体質”は、そのままで……
大雨の朝、自転車通学の途中で事故にあい、迷いこんだ先は古着を仕立て直すという〈江間衣服縫製所〉。その主の婆さんは着ていた服で浮き世の罪の重さをはかり、つぎに渡る川や行き先を決めるという――この世ならざる古着屋や巡査との出逢い、境界をまたいで往き来する桜蔵の命運やいかに――!?(この川、渡るべからず)
匂いたつかぐわしさにほろ酔う、大人のための連作奇譚集。

                      (角川書店HPより)



左近の桜シリーズ第3弾?
過去のを完全に思い出せないけれど、読みながら、ああ、そうだったと
思い出すかんじ。

大学に進学した桜蔵は、母と弟・千菊(ちあき)と離れ

父(本当のではないようだけど)・柾とその正妻・遠子の家で暮らす。


大学通学中に意識を失い気づいたら異形のものたちの世界へ。
妖しいけれど甘美な世界観が、独特。

大学の教授・清 千舟もなんだか柾や桜蔵たちと同じ匂いがする人物。

桜蔵の本当の父親って誰なんだろ?
いつかそんな話も出て来るのかな?

表紙の絵が、物語の雰囲気にピッタリ!

このシリーズは、まだ続くかな?


                         ★★★
 
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発行年月:2017年8月

銀河通信につないでごらん、賢治の声やいろんな声が、聞こえてくる……足穂や百閒とおぼしき人々から、詩や童話の登場人物までが賢治を語る、未知なる4次元小説体験!

                     (河出書房新社HPより)





宮澤賢治・・・あまり詳しくないですが、楽しかったぁ~。

銀河の通信所というタイトルから、なんだかSFだけど
とてもロマンチックな銀河からの通信。

宮澤賢治ゆかりの人たちを訪ねてインタビューするという企画に基づき、
色々な人が登場。

最初は宮澤賢治さんご本人へのインタビュー!
それから彼と親交があった人たち。
やはり、もうこの世には居ない作家さんとか。

時空も越えて、賢治さんについての話が語られる。


宮澤賢治の作品名は、いくつも頭に浮かぶけれど、ちゃんと読んだのは
そんなに多くない。

今度、作品集でも手に取ってみようかな?


賢治さんとゴッホが共通する感性を持っていたというのは著者の見解かな~?
でも、なんとなくわかる感じもする。
両方をよく知るわけじゃないけれど・・・^^;

表紙も良いですね~(^^)


                         ★★★★★



発行年月:2016年2月

ポンペイの遺跡、猫めいた老婦人、白い紙の舟…。不在の人物の輪郭、欠落した記憶の彼方から、おぼろげに浮かび上がる六つの物語。たくらみに満ちた短篇集

                  (文藝春秋HPより)




表紙の絵、何処かで見た事あるなぁ~と思いました。

グランマ・モーゼスの「プロポーズ」だそうです。

6編の話は、どれもちょっと不可解な部分があって、ちょっと睡魔が
襲って来てダラダラ読んでいたら、わけがわからなくなる^^;


<ポンペイのとなり>
年子の弟の同級生・湖とかいて<みなと>と読むから弟宛に届いた手紙。
それから子供時代の回想が始まる。

最初からちょっと油断すると「え?どうゆうこと?」と分からなくなり
焦りました^^;
読解力落ちた?と。
でも、この雰囲気は、6編の中では一番好きかも・・・^m^


表題作の<フランダースの帽子>も面白かった。
良く似た姉妹・ミナとカナ。
彼女たちのことを述べながら・・・それを語る者にも姉が居て
ラストはよく似た姉妹は姉妹じゃなかったというオチには笑った。

複雑に入り組んだ構成、凄いな。
そんな風に思わせる話の数々で、凄い思考力だわ~と感心した短編集でした。

ちょこっと読みにくかったけど、楽しませて貰いました♪


                       ★★★
 



発行年月:2015年7月


 亡くなったあと、父の人生は知られざる横顔を見せ始めた・・・魅力あふれる文体で著者自身の一族のルーツをたどり、新境地を拓く傑作

                  (講談社HPより)



二部構成ですが、共通の流れがあります。

<冥途あり> <まるせい湯>の二編。


物語の中のわたしは、真帆と呼ばれていますが、話は著者自身のことですね。

父親の葬儀で、集まる親族たちの会話がユニーク。
過去の思い出話に自然と進み、昭和20年8月6日に広島に居た父やその家族たちの
様子。
そして、惨状のこと。

父親の話の次は、祖父や曾祖父のことまで時代を遡って親族たちの話は尽きず
初めて知る事実に驚いたり・・・。

双子の従弟の話がユニークで、成人して二人で骨董屋を営んでいるというのも面白い。
双子の従弟も兄も何やら美術に関しての造詣が深い人たちの様子。
父親が文字職人だったりとそういう血筋なんでしょうね。

著者の長野さんも確か美術関連の学校を卒業されていたような記憶だし・・・。

話のなかで、有名なユーハイムのバウムクーヘンを発売したユーハイム氏が
日本で初めてバウムクーヘンを焼いて発売した人というのが興味深かった。
ドイツ人の菓子職人で、第一次世界大戦で捕虜として日本に連れられてきたとか。
解放後も日本に残り、店を構えたということでした。


二番目の話<まるせい湯>は、銭湯の話。
悪童だった双子は、あちらこちらの銭湯で出入り禁止を言い渡されてしまったが
<まるせい湯>だけは「またおいで」と声を掛けてくれたと。

それを懐かしんで、もうかなり高齢になった女将に会いに行く話。
双子と主人公とその兄と兄の子どもたち(社会人の娘と大学生の息子)。

この話もユニークでした!


これを読んでいたら、葬儀とか法事で凄い久しぶりに会った従姉妹や伯母や叔父の
ことを思い出した。
こんな風に故人の昔話から、自分のルーツを知るのも楽しいだろうな~。
そして、それが故人の供養にもなりそうだし・・・。


前作がやや難解な話だったので、これは凄く読みやすくて
楽しい1冊でした♪


                       ★★★★★



発行年月:2015年7月


 その家とその本は、何を隠しているのか──?
猫の住む家に集う人々とカルト的人気の小説を
幾重にも取り巻く甘美な罠。謎に満ちた物語


                (大和書房HPより)




なんだか、著者に遊ばれたかんじ・・・^m^

でも、ファンなので許します(笑)。

双子の兄弟の話かとふつうに読んでいましたが・・・・
そういう単純な話じゃありませんでした。

読みながら、自分なりに登場人物の相関図を頭に描いていたのですが、
バッサリ切られる1行の文章に「えぇ~っ!?」と心のなかで叫びながら
続きを読み・・・じゃあこういう事?とある程度推理しながら
読んでいくと、再び、違うよ~と笑われちゃうかんじでした。


頭のなかが、グルグルしながらも、何となく、本当は・・・・・ってこと?
と不可解なまま読み終えた。

やはりもう1度読み返してみたほうが良さそう^^;


でも文章は、易しいので、読みやすいです♪


                         ★★★
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