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読んだ本の感想あれこれ。
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9c4e5b70.jpg   発行年月:2009年3月


   春の名残が漂う頃、
   隠れ宿「左近」の離れにやってきた借家人。
   ある日、押入れからその骸が転がり出た。
   怪しげな男が現れて言うには、
   クロツラに奪われたタマシイを取り戻せば
   まだ間に合うと。
   好評シリ-ズ第2作。

                          (角川書店HPより)


「左近の桜」の続編。

高校3年生の桜臓が高校卒業までの話。
「左近の桜」同様、短編の連作で、桜蔵が出遭ってしまう、不思議な男たちとの交わりが綴られます。

一人で留守番をしていると、何処からかやってくる怪しい者。
そういう時は、もっと警戒すればいいのに・・・・・なんてツッコミを入れつつ読みました^^;

けれど、そんなちょっとお人良しな性格が桜蔵の持ち味かな?
自身は「男より女がいい」みたいに言ってるけど、まんざらでもない様なところもあったり・・・。

男同士の怪しい交わりは、ありますが、いわゆるBL小説とは言いたくないなぁ~
品位は保たれていると思うので。

最後の話で、桜蔵と父親・柾の本当の関係がちょっと明かされた?
これはさらに続くのでしょうね。

やや、話の展開に飽きないでもないけど、物語全体から漂う雰囲気は好きなので、続きが出たらまた楽しめるかな?

今度は大学に進学した桜蔵ということですね。


★★★
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6569af9e.jpg発行年月:2008年7月


武蔵野にたたずむ一軒家。
じつは、男同士が忍び逢う宿屋である。
この宿「左近」の長男で十六歳の桜蔵(さくら)にはその気もないが、あやかしの者たちが現れては、交わりを求めてくる。そのたびに逃れようとする桜蔵だが・・・・・。

著者デビュ-二十周年を記念する
新シリ-ズ第一作。

                                              (本の帯文より)

12編の短編、連作集になってます。
宿屋の長男・桜蔵(さくら)と弟・千菊(ちあき)は、母親が営む宿屋の息子。
父親で医師の征(まさき)は、別宅で本妻と暮らしている。
本妻との間に子どもはなく、本妻も宿屋の母子の事は承知している。
そして、征は度々、「左近」を訪ねてくる。

まだ高校生の桜蔵は、周りの男から「おまえは女」と言われている。
自分では全くその気がなくとも、不思議と出かける先々で何やら訳アリの男を連れて来てしまう。

この世の者では既にない男と出会い、不思議な体験をして戻ってくる事も多く、自身の隙を反省しつつも懲りずに同じような場面で同じような体験をしてしまう。

少々、マヌケな感も否めないけど、優しさから起こす行動からかなぁ~。
憎めないかんじなのです。

時代は、現代でしょうけど、時代がいつなのか?はっきりしないような不思議な感じです。
その雰囲気も結構、好きでした。

琵琶の実は植えた人間が死んだ翌年から実がなるとか?
なるほど~そういう言い伝えもあるんだ!?

ほかにも、粋な言葉遊びのような話があって、楽しかった。

男同士の交わり・・・と帯文にありましたが、アッサリとした表現なので、厭らしさがなくむしろ怪しげな色気のようなものを感じました。

なかなか面白かった!!

シリ-ズ第1作目・・・これから何作まで続くのかな?
ちょっと楽しみなシリ-ズになりそうです♪

取りあえず、2作目は発行されているので、近いうちにそちらも読んでみよう!


★★★★
226aa4d5.jpg発行年月:2009年6月


金花糖、動物ヨ-チ、クリ-ム玉、地球モナカ・・・・時代を彩る駄菓子からエキゾチックな洋菓子、伝統の和菓子まで、ナガノマユミの自伝小説にもなっている、すべてがお菓子でできた甘く懐かしい物語。


      
            (河出書房新社HPより)



先ずは、可愛らしい表紙に惹かれます。
イラストも長野さん。

1959年生まれということで、わたしよりちょっとお姉さんですが、生まれた頃から、現在までのお菓子事情が綴られているので、わたしにもとても懐かしいお菓子も登場したりで、最初から最後まで楽しく読みました。


お母様が偏食家ということで、子どもの頃は、味見しないで出される料理の話は可笑しかった。

森永のホットケ-キミックスがお気に入りで、現在も森永一辺倒とか、他にも小さい頃からの思い入れの強いものを変わらず愛しているのが微笑ましい。

でも、ホットケ-キミックスに昔は、粉末のシロップが付いていたのは、知らなかったなぁ~。
長野さん曰く・・・・デパ-トの食堂のホットケ-キの味になるのだとか。
わたしも食べていたでしょうけど、覚えてないですね~。
今の液体シロップは好きじゃないので、使わないのだとか。

どういう味だったんだろ?
妙に気になってしまった!(笑)

小さい頃、クリスマスに買ってもらった、長靴に入ったお菓子。
長靴に入っているだけで、珍しくもないお菓子が、何か特別のものみたいで嬉しいという感覚はよ~く理解できます!
そして、すぐ壊れるとわかっていても、何となく足を突っ込んで履いてみたくなる衝動。
おんなじ、おんなじ・・・・^^;

年代を追って、その年に人気のあったお菓子。好きだったお菓子など、いっぱい出てくるので、お菓子の年表が出来そう。

そして、長野さんご自身の記録にも繋がっていて、作家になる前は、デパ-トに勤務されていたとか、そして、美大卒だから、こんな素敵なイラストが描けるのね?ということもわかりました。

「少年アリス」b89857e9.jpgのイラストも素敵だった!

そして、その「少年アリス」の原型は、中学生のときに既に出来ていたという話も今回、この本で初めて知りました。

人間でなく、鳥が主人公なのですが、それを書いた経緯には、中学時代から飼い始めた九官鳥に影響されて・・・・など。


お菓子の話の他にも、その時代のニュ-スも出てきて、同じ年代を経た人ならより楽しめる書でしょう!


★★★★


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