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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年9月


 植物性吸血鬼バンブーとの許されぬ友情物語

竹から生まれた吸血種族バンブー。固い掟で自縛し、ひっそりと暮らすバンブーが、ある日、人間の孤児を拾った。禁じられた絆の物語

                    (文藝春秋HPより)



3つのお話から構成されている。

それぞれ別の話だけれど、バンブーと人間の交流があって、特に最初の話は良い!


<ちいさな焦げた顔>
家族を殺された男の子・梗ちゃんを助けたバンブーのムスタァ。
連れの洋治と共に人間の男の子を育てる。
3人の生活が微笑ましかった♪
けれど、バンブーの掟では、その生活は禁じられたこと。


ああ、切ない。
でもいい話。


表題作の<ほんとうの花を見せにきた>は
最初の話にも梗ちゃんとも友達になった女の子のバンブー・茉莉花の話。
バンブーの寿命は120年くらいだけど、茉莉花の寿命はあと10年くらい。
見た目は若いけれど・・・。
そして人間の子・桃と一緒にいる。
桃は元はムスタァが拾った子。梗ちゃんのときと同じように家族が居ない子ども。
桃は梗ちゃんが亡くなるまで育てていた子。

次第に大人になる桃と口論の末、離れるけれど・・・・喧嘩前の約束を守って
茉莉花が現れる。

ああ、これも切ない。
でも、やはりいい。


最後の話、<あなたは未来の国に行く>は、生まれながらに竹族(バンブー)の王家の娘として生まれた女の子の話。
人間に追われる状況から山奥に移動するという王(父)に逆らい、親しい庶民のバンブーと人間が川を下り未来に国に行くという話を聞いて、自分もそちらに付いて行こうと決めるが
王には反対され、彼女を慕う弟と未来の国行きを決めるが・・・・

ああ、またまた切ない話。

 


でもこの世界観はたまらなくいい。
切ないファンタジーでした。


表紙の写真(?)もなんか雰囲気あっていいな~。


                          ★★★★★
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発行年月:2013年6月


 色鮮やかに、切れ味鋭い小説世界

1人の男をめぐる妻と愛人の執念の争いから、読書クラブの高校生の日常ミステリー、ひと夏の少年の冒険まで、魅力的な6編の短編集。


                       (文藝春秋HPより)




6編の短編集。

<このたびはとんだことで>
妻と愛人が事故死した夫の骨の前で対峙する。
淡々としたなかにも相手に対抗する気持ちが見え隠れ


<青年のための推理クラブ>
読書クラブに集う青年たちの日常。
ちょっとした推理話の種明かしが面白い。


<モコ&猫>
大学入学後に知り合った男女。
付き合うでもなく、そばで見ているだけで満足という関係。
大学卒業後も何かと連絡を取り合っていたけれど、突如別れが来る。
こういう付き合いしてた学生時代の友達って結構多いかも。


<五月雨>
ホテルの正面玄関から入ってきた若い女性。
謎めいた雰囲気の女性の正体は・・・。
不思議な雰囲気の話でした。
結構、こういうの好き。


<冬の牡丹>
真冬のアパ-ト前に泥酔状態で倒れていた牡丹を救助した男。
2人は同じアパ-トの隣同士だった。
男はアパ-トの管理人で50過ぎ。
年代が違う男女の恋愛とはちょっ違った関係がいい。


<赤い犬花>
小学生男子の友情物語?
最初登場の小学生の性別が謎だったけれど、知り合ったばかりの二人が
ちょっとした冒険に出かけ、親友になっていくかんじがほんわか。
それぞれの置かれた環境はちょっと複雑だけれど、2人がこのまま
親交を深めながら成長してくれたらいいな~なんて思った。
6つの短編のなかでは、一番好き。


いろいろな年代の主人公たち。
どの話もたわいもない会話だったり、大きな出来事が起きるわけじゃないけれど
読んでその情景を思い浮かべながら楽しめた。

表紙のこの絵が良い!
会田誠の「あぜ道」
豊田市美術館蔵!?・・・・・見たことあったかな?
実物を鑑賞したい!!


                          ★★★

51vgUXdzPuL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年10月


あたし、月夜は18歳。
紫の瞳を持った、無花果村のもらわれっ子。
誰よりも大好きだったお兄ちゃんに死なれてから、
あたしはどうもおかしくて…
少女の思いが世界を塗り替える。
そのとき村に起こった奇跡とは!?


                                           (角川書店HPより)


主人公・前嶋月夜の語りでどんどん物語が進む。
冒頭から、ひとつ年上の兄・奈落の葬式。
月夜が大好きだったお兄ちゃん。
家族はほかに父親と銀行員の8つ年上の兄・一郎。
月夜は、養女に貰われた子。
でも家族みなに愛されて育った様子。

奈落の死の真相が途中でわかる。
月夜にとっては辛い、その真相。

立ち直るまでには時間を要して当たり前の状況。

そんなとき、月夜の前に現われた密という名の青年。
月夜にだけお兄ちゃんと瓜二つに見える様子。
最初は戸惑う月夜だけど、自然に接し、中身は違う人だと理解する。
そして密も去っていく。

月夜がなんとか自分なりに心の整理をして、奈落の死を受け入れるまでの物語かな?
月夜の純真な想いが切ない。

でも18歳の女の子の日常は、明るく可愛らしかった。
ちょっと変わってる月夜だけれど、可愛いなと思った。

表紙の絵も雰囲気にピッタリ!
酒井絢子さんの絵っていいな。


★★★★
51IVYx2yY9L__SX230_.jpg   発行年月:2007年3月


   直木賞作家がおくる、暗黒の少女小説。


   ある午後、あたしはひたすら山を登っていた。
   そこにあるはずの、あってほしくない「あるもの」に出逢うために--
   子供という絶望の季節を生き延びようとあがく魂を描く、
   直木賞作家の初期傑作。


                                        (角川書店HPより)


桜庭作品のちょっと前の作品。
本作品は2004年に富士見ミステリ-文庫より刊行されたと解説がありました。
その後、角川書店でも発売されているという珍しい経緯を取る作品。
↑の解説文は角川書店のHPより借りました。



長女が図書館から借りて、「一気読みの面白さ」と言うし、未読だったので読んでみた次第。

なるほど・・・・おもしろいというとちょっと語弊ががあるけれど、凄い本だった!

中学2年生の少女2人が主な人物。
山田なぎさのクラスに転校してきた風変わりな海野藻屑。
藻屑の父親はかつて有名なバンドのメンバ-で、ルックスもよく人気があった。
藻屑も綺麗な顔をしていて、お金持ちらしく持ち物は全て有名ブランドの物。
けれど、あまりにも不可解な言動なので、最初こそ皆が取り囲んだけれど、そのうち誰も近づかなくなる。
そんな藻屑を最初から遠巻きに冷静に見ていた、山田なぎさ。

藻屑がなぎさに接近し、疎ましく思いつつも次第に一緒に行動する二人。

二人の少女には、共通するものがあった。

藻屑は父親から虐待を受けている。
なぎさは、父親を亡くし、母親と兄との3人暮らしだけど兄は引きこもりでパ-トで働く母親に代わり家事をこなす毎日。

少女たちの家庭環境は過酷。

風変わりな奇行とも思われる行動をする藻屑だけど、追い込まれた環境のなかにいたことを思うと切なくて哀れでなんだかとても愛おしい。
痛めつけられても父親のことが大好きだと言う。


そして冒頭の新聞記事の事件は起きてしまう。
最初から起きてしまう悲劇を予告されているので、辛い。

けれど、なぎさの周辺では、ちょっと良い変化があったことが救いかな?

担任教師にも好感が持てたし。


衝撃的な物語だったなぁ~。

この表題が物語を読んだあとだと、たまらなく切なくかんじる。


★★★★★
 
ba208d8d.jpg発行年月:2012年1月


彼は世界に愛された、だが――。

突然この世を去ったスーパースターが残した愛娘をめぐり、大人たちの欲望と思惑が交錯する。最愛の人を失い傷ついた少女の悲しみと回復、そして再生を丹念な筆致で描き出す。

この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。多くの人が彼について語り、その真相に迫ろうとする。偉大すぎるスターの真の姿とは? そして彼が世界に遺したものとは?


                                 (講談社HPより)


世界的なス-パ-スタ-の死。
そこから、始まる物語。

舞台は日本だけど、ニュ-スなどで見たり聞いたりしたマイケルジャクソン関連のことが出てくる。
赤坂プリンスホテルの最上階を貸切、住まいとしていたが、やがて廃校になった小学校を買い取り、観覧車や動物園を設置し「楽園」という名の住まいを作り、そこに子どもたちを招待して寝泊りさせたりしていた。

表題の「傷痕」は、遺されたス-パ-スタ-の娘の名前。
外に出るときには、仮面をつけるように言われていて、世間の人たちには、その素顔は知られていない。

娘である「傷痕」が父親を語ったり、ジャナ-リストの男、かつて楽園に招待されたことのある「復習」、ス-パ-スタ-と良きライバルだった「孔雀」、
ほかにも楽園で働いていた者や孔雀の女性運転手などが、代わる代わるに亡きス-パ-スタ-との思い出を語る。

世間では、歌は評価されたが、奇行も目立ったス-パ-スタ-のことをいろいろに言っていたけれど、近くで彼を見ていた者たちは、それとはまた別の面を見ている。

追悼式で話す傷痕の挨拶は、テレビで見たマイケルの娘の挨拶の場面を思い出してしまった。

傷痕の将来が明るいものであることを願います。
実際のマイケルの子どもさんたちは、今、どうしているんだろう。

マイケルの特別なファンでは、ないので物語として淡々と楽しめました。
ファンだったら、もっと違う何かを感じるでしょうか?

しかし、こんな発想で物語を書ける桜庭さんって面白いな。
きっとマイケルのファンなんでしょうね~。


★★★

 
 
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