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読んだ本の感想あれこれ。
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9fcd3256.jpg発行年月:2010年9月


爆発不可避----身構えても、吹き飛ばされる、“怪物的”傑作、誕生!

母の愛人だった男が、私の夫。愛なんて最初からなかった、はずなのに。夫の事故ですべてが狂い始めた----。善悪の彼岸へ近づく日常。私たちの“仮面”は崩壊し“怪物”が顔を出す。死ぬって、恰好悪いこと? 忘却不能の最後まで、あなたの心は震え続ける! 2010年必読のミステリー。読み逃せば、後悔する。間違いなく!


                                             (新潮社HPより)


前に読んだ「凍原」が面白かったので、この著者の新刊は楽しみにしていました。
自分で買えばいいのに・・・・図書館にリクエストをして借りました。

文章は読みやすく、面白いのですが・・・
謎が多く読み終えた後、なんだかスッキリしたかんじがせず・・・・^^;


先ず最初に、物語の主人公となる女性・幸田節子が自身でガソリンをかぶって亡くなったと推測される事件が出てくる。

その後、物語は節子の生前の話に遡って展開される。
節子の夫・喜一郎は元は節子の母・律子の恋人だった。
この関係だけでもタダならぬものを感じるけれど、節子の周りにいる人たち全てと言っていいほどの人たちがタダならない^^;


節子の恋人・澤木(税理士)は節子が亡くなる直前まで行動を共にしていた人物。
不倫関係は長く、節子の夫が経営するラブホテルの今後の経営方針などの相談にも乗っていた。
澤木と付き合いながら、母親の恋人の喜一郎と結婚を決めた理由はなんだったんだろう?
それが最後までわからなかった。
そして、喜一郎が事故で意識不明の状態が続いた後、亡くなるけれど、喜一郎の死に対しても淡々と受け止めていたように思えた。
それがなぜ、自身も死を選ぶことに繋がったのか??

う~ん。わからない。

読解力のなさかなぁ?

節子のやる事、考えることが不思議でした。

歌詠みの会で知り合った佐野倫子とその娘・まゆみを暴力夫から守り、その後、犯した罪にも驚いた!
怖い女!



真相はよくわかないけれど、まあまあ楽しみながら読めた本。

でも「凍原」の方がわたしは好きだったなぁ~。

読ませる文章力は十分にある作家さんなので、次回作も期待はしてます!
過去作品をその前に読んでみようなか?


★★★
PR
9150f9b6.jpg発行年月:2009年10月

1992年7月、北海道釧路市内の小学校に通う水谷貢という少年が行方不明になった。両親、警察関係者、地元住民の捜索も実らず少年は帰ってこなかった。最後に姿を目撃した同級生の杉村純少年によると、貢少年は湿原のほうへ向かっていったという。
それから17年、貢の姉・松崎比呂は刑事となって札幌から釧路の街に帰ってきた。その直後、釧路湿原で他殺死体が発見される。被害者は、会社員・鈴木洋介34歳。彼は自身の青い目を隠すため、常にカラーコンタクトをしていた。比呂は先輩刑事である片桐周平と鈴木洋介のルーツを辿るように捜査を進めてゆく。
北の大地に生きる人々の戦後から現代に至る64年の業を描ききった畢生の大作。

                                       
(小学館HPより)


初めて読む作家さんでしたが、お気に入りの作家さんになりそうな予感!

物語の冒頭は1992年、小学4年生の男児が失踪する事件。
そして、次は1945年8月12日の日本終戦目前の樺太での壮絶な出来事へと飛ぶ。
さらに時代は飛んで2009年の北海道へと移る。

時代が前後しながら物語りは進むのですが、読みにくさは全くなかった!
どちらの話もそれぞれに惹き付ける要素があったから。

長部キクの生き抜いた歴史は、凄い!
この人の話だけでもひとつの物語になりそう。

被害者となった洋介の生い立ちは、なんとも気の毒。
本人に何ら非はないのに、あまりにも辛い。

洋介殺害の真相は・・・・・納得出来るような・・・出来ないような・・・。
どこまでも浮かばれない洋介が不憫・・・(/_;)

犯人も意外でしたが・・・そういう繋がりがあっての事でしたか!?


重苦しく、暗い話なんですが、文章は上手い!と思いました。
無理なく繋がる登場人物たち。

過去作品も是非、読んでみよう!
そして、これから出る新刊も欠かさず、読もう!


★★★★


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