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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年11月

何をやってもうまくできない紙屋が家族のコネを使って就職したのは老舗の製粉会社。唯一の特技・文を書くこと(ただし中学生の時にコンクールで佳作をとった程度)と面接用に読んだ社史に感動し、社長に伝えた熱意によって入社が決まったと思っていたが――配属された総務部では、仕事のできなさに何もしないでくれと言われる始末。ブロガーの同僚・榮倉さんにネットで悪口を書かれながらも、紙屋は自分にできることを探し始める。一方、会社は転換期を迎え……?会社で扱う文書にまつわる事件を、仕事もコミュニケーションも苦手なアラサー男子が解決!? 人の心を動かすのは、熱意、能力、それとも……? いまを生きる社会人に贈るお仕事小説。

                     (双葉社HPより)




ユニークなお仕事小説。
32歳で優秀な兄の口利きで、やっと正社員として働くことになった紙屋。
総務部で社員にインフルエンザの予防接種を勧告する文章メールを
社員に送信することが最初の仕事。

開発部の榮倉さんの書いているブログ「どうしようもない私の会社を綴る」を
日々チェックする紙屋。

2人のやり取りも面白かった。


会社は別会社に吸収合併され、退職者も続出。
紙屋自身も退職する最後。

でも、なかなか面白かった。

紙屋は、この後、どんな仕事をするのかな?

器用じゃなくても誠実だということで認められる職場に就けるといいな。



                       ★★★
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発行年月:2018年8月


 
家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。

手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。
終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編!

                        (発行:講談社)




専業主婦の村上詩穂。

2歳の娘を毎日、一人で世話している。
家事も欠かさず、励みそれでいいとしていたけれど、周りの人たちの反応に
心を乱されることも。


3歳の息子を持つワーキングママの長野礼子。
エリート公務員で妻に代わり、育児休暇を2年間取っている1歳の娘の父親・中谷達也。
と接しながら、自分が彼らの手助けをすることで親交を深めていく。


保育園に子どもを預けず、自分で24時間子どもと接する専業主婦の子育ては
本当にしんどい。
でも同じような境遇の知り合いが出来るとかなり精神的に楽になる。
毎日、公園に子どもを連れていき、そこで出会うママ友の存在は大きい。

志穂の場合、それはパパ友だったけど・・・
そしてそのパパ友・達也からは、ちょっと心乱される発言もあるんだけど
お互いを段々、理解するようになって、
最後は、それを妬んでいた人もすんなり受け入れていく。

詩穂は素敵な女性だと思った。

子育ての大変さを描きながら、それを克服する方法も同時に描いていて
なんだか、心温まるラストになっていた。


子育てをほぼ終えた自分には、子育て中を思い出す内容だったけど、
こういう本は、男性に読んで欲しいかも。


                     ★★★



発行年月:2018年3月


 絶対に残業しないと心に決めている会社員の結衣。時には批判されることもあるが、彼女にはどうしても残業したくない理由があった。仕事が最優先の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、すぐに辞めると言い出す新人。様々な社員に囲まれて働く結衣の前に、無茶な仕事を振って部下を潰すという噂のブラックな上司が現れて――。

                   (新潮社HPより)



結構真面目なお仕事改革のお話だった。
今、巷で問題の過労死に結びつく話。

職場で定時に帰ると決めて浮いた存在の東山結衣(32歳)。
ただし、帰る前に、きちんとやるべきことは片づける。
どこが間違っている?という感じですが、それが許されないような
雰囲気漂う職場って、恐ろしい。
結衣は、自分の意見をちゃんと表現できる人だから率先して自分が示し、
他の人も定時で帰らせたいとチーフにもなる。
自分だけ良ければいいという人でもないところが好感度大!

チーフになったら、無理しなければいけない立場になって、一時は結衣自身も過労で
ダウン。
やるときはやる女!

最悪な上司・福永には本当にムカツク(怒)。
でも最後は、スッキリ!

元婚約者・晃太郎と現婚約者・巧との関係もどうなる?と気にしつつ
最後は、こちらも上手く納まってホッ。


                       ★★★★



発行年月:2015年3月


 家族でごはんを食べることって、なんて愛おしい時間なんだろう――。「家族っていいな」と心から思える、笑って泣ける家族小説の傑作! ある日、大学生の真壁りんは、祖父の死を知らされる。急いで葬儀会場へ向かい、真壁家の一族が集まったところで、一人の青年が現れる。彼が「隠し子」と名乗ったことがきっかけで、一族は揉めに揉めることに。 マイペース、しっかり者、自由主義、冗談好き、ゴシップ通……。一人一人はいい人なのに、相続の話し合いで一族は崩壊寸前。解決に奔走するりんは、真壁家一族で笑い合える日々を取り戻すことができるのか?

                      (双葉社HPより)




祖父が急死。

大学の法学部で学ぶ、りんは親族の相続問題に振り回されることに・・・。

主人公は、真壁りん20歳の大学生。

祖父・麟太郎は母の容子が主に面倒をみていた。
父・渓二郎は、麟太郎の次男だが、5年前、家を出ている。

相続に絡む親族たちは・・・

長男・真壁陽一郎・・・その妻・靖子、娘の香澄は美容師
長女・真壁波子・・・独身でデザイン会社経営
次女・真壁風子(54歳)・・・職場で出会った事実婚の夫・郷田


りんと一緒に相続争いを見守る、麟太郎の元で居候していた植田大介(25歳)。



りんの母親・容子は失踪した夫に代わって義父にあたる麟太郎の世話をしていた。
けれど、長男は失踪しているのだから相続権は破棄するべきという流れになっていき
ああ、容子は、なんで大人しくそれに従うつもりなんだろう。
よほど出来た人なんだなぁ~と思って居たら・・・・
ああ、なるほど・・・とその結末に容子が一番賢かったわけか!?と納得。

でも、相続問題って厄介だなぁ~。
失踪しちゃった人が相続権を持つ人だと、探さなきゃいけないんだ~。
身内にそういう人が居なくて取りあえず、もめごとの一つは消えてホッとした
けれど、穏便に済ませたい問題だ。

今回も読みごたえある作品でした!


                         ★★★★




発行年月:2013年7月



奇跡を接続する人たち----その涙。
新人駅員の若菜直は、個性的な同僚たちとアクシデントに七転八倒。
それでも彼女はまっすぐ進む。彼の気持ちを知るために。

「大事なことを三つ言っとく。緊急時は非常停止ボタン。間に合わなければ走れ。線路に落ちたら退避スペースに入れ」
酔っ払う乗客、鉄道マニアの同期、全自動化を目論む副駅長に
強烈な個性の先輩たち。
毎日100万人以上が乗降する東京駅に配置された若菜は、定時発車の奇跡を
目の当たりにし、鉄道員の職務に圧倒される。初日、足が棒になった若菜が
絡まれたのは、かつて自分に手を差し伸べてくれた人だった----。

臨場感あふれる筆致で駅を支える人と行き交う人を描ききった
書き下ろしエンターテイメント!

                   (講談社HPより)



主人公の若菜直。
高学歴の彼女がなぜ、鉄道員に?
それは、亡くなった弟が鉄道マニアだったから。
そして、駅で自分が倒れたときに、多くの人が通り過ぎるなか、足を止めて
助けてくれた人をいつか探し出せるのでは?と思ったから。 


同期の犬塚俊則や、最初の指導員であった藤原は、初対面の印象は最悪なかんじ。
こんな人間関係のなかで、やっていけるのか?と心配しましたが・・・
本性は、みんな良い人でした~(^^)

しかし、駅員さんって大変な仕事ですね~。
鉄道マニアなことを隠して就職した犬塚のような人も実際、多いんでしょうね。
それでなければ、なかなか選ばない仕事かも。

台風などで遅延、運休の場合や
人身事故のときの対応は、リアルなかんじでした。
取材したんでしょうね。

人のために働いているのに、文句を言われることの方が多い仕事。
好きでなければ勤まらないな・・・・。


若菜自身、すごく優しくてシッカリした女性なので、好感が持てました。
駅の知らないこともいろいろ知れたのも面白かった。


深く関わることになる乗客がかつて自分を助けてくれた人というのは
ちょっと都合よすぎたかんじだったけど、まあ物語なので
その辺は良しとしよう。


                        ★★★★
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