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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2025年12月


その家は、佳きものと美しい暮らしに満ちていた――新たな美「民藝」の誕生
大正十三年、宗教哲学者の柳宗悦が住む京都の家で女中奉公をはじめた少女サチ。ある日、河井寛次郎という陶芸家が柳家に来訪する。英国帰りの陶芸家・濱田庄司も同席し、男たちはすぐに意気投合した。彼らは共に小道具市を巡り、「下手物」すなわち日用の品に自由な美を見出し、それらを「民藝」と名付けた。薄汚れた古布や、埃にまみれた陶磁器に感嘆し、その美を世に提唱する三人の姿に驚かされるサチ。佳き品々に満ちた柳家での暮らしと、美を愛する人々との出会いを経て、彼女自身もやがて「民藝」に魅せられていく。百年前の京都で、新たな美「民藝」の世界を切り開いた人々の情熱と輝きの日々を描く歴史長編


                     (角川書店HPより)




柳宗悦は、名前だけしっていた。
息子の柳宗理は、キッチン用品でよく出て来るので、馴染みがあって・・・
ああ、こういう人だったんだ~と初めて知った次第・・・(^^ゞ


物語が柳家に女中奉公するサチ子(サチ)の視点で進む。
西洋と日本の暮らしがまざったような日常。
特に食事のメニューが美味しそうで味を想像しちゃう楽しさがあった。

宗悦は宗教哲学者だけれど、親友の河井寛次郎と濱田庄司は陶芸家。
三人で骨董市に出向き、あれこれ手に取る場面も楽しかった。

宗悦の妻・勝子は声楽家で、まだ幼い息子たちを置いて留学したり
外出したりと活動的。
でも、サチやばあや(経験豊富な女中)にも、敬意をはらっている感じは
凄く好感がもてた。


宗悦やその仲間たちが民藝というものをもっと価値あるものとして
世間に広めようと協団を設立したり、上野の博覧会に作品を展示したり
と奮闘する。
名前を知っている志賀直哉や芹沢銈介や大原孫三郎なども出て来て
幅広く親交があった人なんだな・・・と。


女中のサチの出身が沖縄(琉球)だと明かされて・・・
兄のことやサチ自身について、疑問に感じていたことが納得できた。
同じ日本人なのに・・・
アイヌの人たちの物語と同じことが南でもあったんだと
ややショックだった。


でもサチにも最後は、幸せが待っていそうなものにして物語が終わったのは
嬉しかった!


今回も大満足な作品でした!
まかてさんは、やはり凄い!




                      ★★★★★
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発行年月:2025年10月



「うち、知りたいんです。民主主義って何なのか」
東京・下落合、戦火を逃れた邸宅に集められた4人の女性。
GHQの一声で、彼女たちの人生を変えるハチャメチャな同居生活が始まった。
1946年11月、日本民主化政策の成果を焦るGHQがはじめた “民主主義のレッスン”。
いやいや教師役を引き受けた日系2世のリュウ、この実験を発案した仁藤子爵夫人、
生徒として選ばれた個性豊かな4人の女性――
それぞれの思惑が交錯する中、風変わりな授業が幕を開ける。
希望と不安、そして企み……。
波乱の展開が感情を揺さぶる、今年一番の超大作!


                   (角川書店HPより)



民主主義を若い女性に教えるという試験的な試みがGHQの声で始まることに

施設は仁藤伯爵夫人(鞠子38歳)が住む、下北沢の邸宅。
その一棟を生徒たちに提供。

生徒は
真島美央子(21歳)女子学習院高等科中退後、銀行勤め。戦後はGHQの翻訳の仕事を
していた。正統派美人

近藤孝子(20歳)静岡の農家の娘。高等女学校~戦後は横浜で女中をしていた
エキゾチックな雰囲気

沼田吉乃(20歳)両親は横浜で洋裁店を経営していたが焼失。3年前に結婚した夫は
戦地に行ったまま。戦後はダンスホールで働いていた。

宮下ヤエ(18歳)青森出身。戦後は上野の定食屋で働いていた。


GHQのミラー大佐(45歳)が4人を選びメイドのクニと
教師役には日系2世のリュウ・サクラギ(28歳)が選ばれる。
全体のバックアップにGHQのケーディス大佐があたる。




民主主義の発祥の地は古代ギリシャであり
民衆=デモス 支配する=ウラトス
デモクラシー=民衆による支配


最初のこれは、なるほど・・・・・と思った。


途中、吉乃の夫が無事に帰還し、吉乃は夫とともに家業の洋裁店をやることに
決めて出て行き、代わりにクニが生徒に加わる。


生徒の女性たちが、それぞれいい個性で応援したくなる。
半年過ごす間に、それぞれに夢ができ、それを実現することを目標に
ここから巣立っていく。


教師のサクラギと孝子のロマンスもどうなるのか心配だったけれど
最後の最後で二人がやっとお互いの気持ちを伝えあえて一緒に生きていくことに
なり良かった!


青森弁のヤエがサクラギの強めの突っ込みを入れる場面が面白かった!


600頁越えの大作なんだけど、最初から最後まで飽きずに楽しめた!




                      ★★★★★







発行年月:2025年7月


中学2年生の桐乃は、団地での暮らしに憂いていた。
郊外にある古い団地群には、様々な国にルーツを持つ人が生活している。そのせいか桐乃のクラスは衝突が絶えず、ベトナム人のクラスメイト・ヒュウがいじめの標的になっていたのだ。
家に帰っても、母の里穂は団地に住む人々を国籍問わず日夜助けており、「娘の私より、他人を優先するんだ」という思いがどうしても消えない。この場所で生活することに対する桐乃の嫌悪感は、日々強まっていく。
そんな中、中学校で起きたとある出来事をきっかけに、桐乃はヒュウと話すようになる。ヒュウは、理由は違えども、桐乃と全く同じことを望んでいた。
「この団地から出て、遠くに行きたい」と。
はじめてできた友達、母とのすれ違い――。
桐乃・ヒュウ・里穂のそれぞれの視点から、社会に蔓延る様々な分断に翻弄される2人の“こども”が少しずつ“おとな”になるひと夏を描いた、ほろ苦くも大きな感動を呼ぶ、ある青春の逃避行


                (集英社HPより)





中学2年生の桐乃とベトナム人のヒュウ。


桐乃は両親とヒュウは母親と昭和に建てられた巨大な団地群のそれぞれ別の棟に
住んでいる。
幼いときは、団地内の色々な国の子どもたちが、普通に遊んでいたのに
中学生になった今は、日本人から差別的な態度を取られる者も。
ヒュウも蔑まれる標的だった。


桐乃の母・里穂は、自身が中学の時、友達になったべトナム人のタオとの
苦い思い出から困っている外国人を見捨てられず、週3回は市民センターで
日本語を教え、それ以外の日は自宅で教えている。
バイトもしながら・・・・
いつも忙しく動いている母。
自分より他人のことに時間を使うことを優先させる母に桐乃は寂しさもあり
次第に母の行動を嫌うようになる。
ヒュウのことも気になりながら、最初は見て見ぬふりをするのだけど
少しずつお互いが心を開き、親友のようになっていく。



外国から日本に来た人たちの苦労を知った。
技能実習生として働いていたけれど、あまりの過酷な労働に我慢できず
逃げ出し、不法滞在者になってしまう人たち。
希望を抱いてきたのに、酷い労働条件を飲まされて逃げる。


最近、ニュースで外国人の犯罪が増えたなと感じるけれど、これを
読むと背景にあるのは、日本できちんと収入を得られないことが要因なのかも
と考えてしまう。


ヒュウの母親も桐乃の母親も、二人がある日、突然、居なくなったことで
自分の行動を省みる機会が出来た様子。
二人がこの後、どう成長していくのか、わからないけれど
以前より少し、生きやすくなっていたらいいな。




                   ★★★★



発行年月:2025年8月


旅のお供は“まろ眉”の仔犬。幸せ求めて、いざ伊勢へ!
六十年に一度、皆が伊勢神宮へ向かう、おかげ参りの年。六つになる姪の結に、大坂の大店の跡取りになる養子話が舞い込んだ。しかし、本家からの迎えは来ず、なぜか伊勢まで結を連れて来て欲しいと文が届く。うまい話に乗っていいのか見極めるため、両替商の三男坊・九郎は、姉夫婦から頼まれて結を送ることに。拾ったばかりの仔犬のまろ丸をお供に旅に出たものの、行く先々で困った事に遭遇し、九郎はそのたびに良い考えを求められ……。
己の居場所が見つからない九郎と、大店の財を継ごうとしている結が、明日を懸けて東海道を西へ行く!

                 (角川書店HPより)




1830年、60年に一度のおかげ参りで伊勢までの旅に。

6歳の結と犬のまろ丸が大人をお供に出立。

両替商東屋の娘・結。
大阪では大店で知られる米問屋の花沢屋の家付き娘として迎え入れたいという話。
顔合わせは、大阪ではなく伊勢でという。

東屋を留守には出来ないので、同行は三男坊の九郎と荷物持ちとして手代の平八。
乳母のお加津。
まろ犬は、結が拾った仔犬。
おかげ犬として一緒に旅に。


結ちゃんとまろ丸が可愛い♪
でも旅が始まってすぐに乳母のお加津が脚を痛めてリタイア。
どうなる?と思ったら偶然、知り合った女性2人(お以登とお紺)と
男性一人(正次郎)が一緒に旅をすることに。
幼い女の子が心配で世話役をかって出てくれた。

親切心?嫌、なんか怪しくないか?と最初は疑ってしまった。


ま、終盤、実は・・・・結のお世話になる花沢屋の女将だとわかるのだけど。

東海道を歩いての旅を想像しながら楽しんだ。
地元の川(安倍川やら大井川)を渡る苦労もよくわかった。
人が運ぶって今、同じことをしなきゃ渡れないとしたら・・・・
幼い結ちゃんじゃなくても怖い。


伊勢での結ちゃん、迷子事件は、ハラハラ。
最後は丸くおさまりよかった。



九郎が結構、頼りになって機転も利くいい男だった。
東屋の三男坊だけれど、この先、結ちゃんと一緒に花沢屋で活躍するのかな?
そんな話も今後、読めるといいな。


著者のことは知っているけど、殆ど読んでない。
これからボチボチ、ほかのも読んでみようかな。



                       ★★★★



発行年月:2025年1月


所在不明の人工知能〈天軸〉の暴走で、世界が混乱に陥る近未来。
開発者が遺した絵画〈楽園〉を手掛かりに五十九彦、三瑚嬢、蝶八隗の選ばれし三人は、
〈天軸〉の在処を探す旅に出る――。


                 (中央公論新社HPより)



少し前に読んだ、町田そのこさんの「彼女たちは楽園で遊ぶ」のなかで

出て来る新興宗教の教本として、「楽園の楽園」が出て来て、興味が湧き
こちらを読んだ。
意外に短いお話。


各国の都市部で大規模な停電が起き、強毒性ウイルスが蔓延し大きな地震も頻発

これらの原因は人工知能の暴走なのではないか?
その人工知能・天軸の開発者の先生の居所が予測でき、選ばれた3人がその地へ
向うという話。

天軸は自然豊かな森・・・楽園のなかに。
その奥に進むと小屋があり、女性の立体映像が浮かび話しかけて来る。
その女性が開発者の先生なのか?

天軸の異常かもと思った先生もここに来て調べたけれど、天軸に異常はなかったと。
外部との通信手段であるアンテナが、こうもりやねずみや蛾たちによって
機能不能になっていた。

小屋の近くにある巨大な2本の樹。
その根が地中に広く深く広がり生き物たちにとっての巨大なネットワークを
形成していて・・・・


SFっぽいはなしだけれど、もしかして、本当にそうなのかも・・・と
思わせるリアルなかんじが怖い。

人なんて生きてせいぜい100年足らずだし、この世界の人間以外の生き物に
とっては邪魔な存在なのかも・・・・
人間が絶滅すれば、本当の意味の楽園になるのかも・・・・
なんてふと思ったりした。


町田そのこさんの「彼女たちは楽園で遊ぶ」は、それに抗った人たちの
話ってことなのかな?




                      ★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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