忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16]  [17



発行年月:2017年10月


ダンス用品会社のセールスレディは、ヘンな顧客や不倫上司に絡まれぶちギレ寸前。
踊り出したら止まらない〈笑劇〉の連作短編集

                  (中央公論新社HPより)



なんだか不思議な話だった。
主人公のダンス用品の営業をしている女性は、30代くらい?
名前、出て来たかなぁ~?

顧客の家・田宮家での話も笑える。
不良幼児のナオちゃんと犬のぶんたとみゆき。
ナオちゃんに「火事だからおまわりさんを急いで呼んできて!」と
言われて、慌てておまわりさんを呼んでくるって・・・

先ず、本当なのか確かめなきゃね~^m^


タクシーの運転手に「一緒に死のう」と言われるとか。
世界人格供給商会の男性から、声を掛けられて、人格を採取されるとか。

なんか、よくわからない話がてんこもり。


他に読む本がないときだったから、まあまあ楽しく読んだけれど
なんだかなぁ~という1冊だったな・・・苦笑



                        ★★☆
PR


発行年月:2007年8月


これが日本の恋愛小説の底力。
田辺聖子「最高傑作」3部作 復刊第3弾!
人は自分が愛したもののことは忘れても、自分を愛した人のことは忘れない。
結婚生活から「出所」して、ふたたび1人に。乃里子、ピッカピカの35歳。

                 (講談社HPより)



3部作というのは知らずに読んだけれど、面白かった。
主人公の乃里子(35歳)は離婚して一人暮らしを楽しんでいる。

女友達も、男友達もいて、元夫の中谷 剛も友達としてならいいかんじ。
なんやかんや言いながらも乃里子のことを心配してくれている。

イラストレーターの仕事も順調だし、乃里子には、この生活が合っている
様子。

でも、最後、親友の交通事故死は、辛かった。
突然、親友をなくすのは、ショックだよね~(/_;)。
そんなとき、元夫の剛がそばにいてくれたのは、感謝だな。


前作2つも機会があれば読んでみようかな~?



                     ★★★



発行年月:2018年11月


大ヒットシリーズ「響け! ユーフォニアム」の著者初の青春ミステリ
誰もが"あの時“経験したはずの(そして忘れてしまった)
とても静かで生々しい青春のざらつき。
どうでもいいことが、死ぬほど大切だった–—本当に?
最後一ページ。歪められた青春の真実が明らかになるスクールミステリ。

                 (幻冬舎HPより)





大ヒットシリーズは読んでいないけれど、知っている。

これも学園もので、登場するのは高校生たち。

一人の女子生徒・川崎朱音が、校舎の屋上から校舎裏に飛んだ。
屋上でそれを目撃した親友・高野純佳、校舎北側で目撃した近藤理央と
学年1位の成績を保っている夏川莉苑。
そのほか、数人の朱音の飛んだ日以降、行われたアンケートの回答用紙を元に
朱音とのことなどをそれぞれが語る形式で物語が進む。


なぜ、自らの命を絶ったのか?
その疑問が終盤、親友だった高野純佳の話、飛んだ朱音の話から
わかってくる。

それから最後に、ぞぞっとなんとも言えない恐怖を感じる。



この頃の学校での人間関係は、毎日が楽しいか、苦痛かを決めてしまうもの
だと言ってもいいかも。
今、振り返ると、無理するくらいなら友達なんて作らなくてもいいんじゃない?
って思えるんだけど・・・。

朱音は、純佳と幼稚園時代からずっと一緒だった。
親が知り合い同志で、最初は本当に一緒にいるのが楽しいからという
理由だけで付き合っていたが、どちらかが、そのことにしんどさを感じて
しまう。
この場合は、朱音が純佳に依存し過ぎている。
純佳の立場になれば、他の友達とも遊びたいと思うのは、仕方ないし
悪くない。
それで、こんな行動に出た朱音は、ひどいとも思う。

けれど朱音の立場になれば、ずっと親友だと思って来た純佳が自分から
離れていく寂しさ、不安を考えると気の毒とも思う。

う~ん。難しい。



でも、優等生の夏川莉苑の周りを冷静にみて、行動している様子は最初から
ちょっと不気味だった。
朱音が飛ぶことも何となくわかって、それを見届けようと校舎裏に行き
死の直前の朱音を傷つけたのには、恐怖。
恐ろしい子。
将来、どんな大人になるのやら・・・・(ノД`)・゜・。


良い話じゃないし、読後感も最悪だけれど、物語としてはおもしろかった。



                       ★★★


発行年月:2023年9月


世間を震撼させた白昼のテロ事件から17年。
名を変え他人になりすまし、
"無実"の彼女はなぜ逃げ続けたのか?
1995年3月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。実行犯として指名手配されたのは宗教団体「光の心教団」の幹部男性と、何も知らずに同行させられた23歳の信者岡本啓美(おかもとひろみ)。この日から、無実の啓美の長い逃亡劇が始まった。他人を演じ続けて17年、流れついた地で彼女が見つけた本当の"罪"とはいったい何だったのか――。

                  (毎日新聞出版HPより)



あの事件の話だったんだ~。

事件当日、実行犯の男・貴島にたまたま施設内で会い、一緒に来るように
言われたからついていっただけの岡本啓美(23歳)。
貴島が持っていた荷物は、その後、5人の死者を含み多くの被害者を生んだ
毒ガスだったと、後で知る。


そのまま、警察署に行けばよかったものの、教団内で過ごした啓美は
貴島の言うままに行動を暫く共にする。
その後、一人での逃亡を決意し17年間の逃亡生活が・・・。


最初に母と離婚した後、疎遠になってた新潟の父の元を訪ねる。
そこで後妻のみどりとその娘・すみれにも受け入れられ、暫く居候生活。
元々、バレエを母の教室で習い節制した生活をしていたが
それから逃れたくて教団内での生活。
食べることに制限がなくなり、随分太ってしまったが、その姿が
指名手配写真になっていたため、みどりの協力を得て、1か月で10kgの減量。
髪型も変え、化粧をすればもう指名手配犯とは気づかれないレベルに変身。

その後、埼玉に。
フリーの記者・鈴木真琴から80歳の祖母の元でスナックを手伝って欲しいと。
貴島を匿っているともいう。
やがて梅乃が亡くなり、スナックを継ぐが店を父親と別れたみどりに任せ
再びひとり。
スナックの客だった中国人のワンウェイとの間に子どもが出来、出産。
鈴木真琴が子どもを引き取り、
今度は、別の人物・山口りりとして生きることに。


次々、違う人の名前で生活していく啓美。

ワンウェイの後で知り合った男・田口丈治。
借金の保証人になったため財産を失い、もうどうにでもなれと思っていたときに
啓美が声を掛けたのがきっかけ。

丈治の昔からの知り合いから「もしかして逃亡犯なんじゃないか?」と
言われ、それでもずっと啓美を守るという丈治。

元々に人柄がいいのかも。
容姿も整っているようだし、最初に逃げずに本当のことを言えば
その後、犯してしまった罪もなかったのに・・・。


最初のプロローグは捕まるところ。

物語の最後は、意外と平和な日常のまま。

でも、きっと捕まったとき、ホッとしたんだと思う。


そういえば、実際、あの事件で長く逃亡していて捕まった女性は
今頃、どんな風になっているんだろう?と気になった。




                     ★★★★




発行年月:2022年11月


女性死刑囚の心に迫る本格的長編犯罪小説!
幼女二人を殺害した女性死刑囚が最期に遺した言葉――
「約束は守ったよ、褒めて」
 吉沢香純と母の静江は、遠縁の死刑囚三原響子から身柄引受人に指名され、刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。響子は十年前、我が子も含む女児二人を殺めたとされた。香純は、響子の遺骨を三原家の墓におさめてもらうため、菩提寺がある青森県相野町を単身訪れる。香純は、響子が最期に遺した言葉の真意を探るため、事件を知る関係者と面会を重ねてゆく。

                 (小学館HPより)


いや~凄い話だった。
著者も「辛くて途中で何度も書けなくなった」とか。
読んでいても、辛すぎて・・・・でも気になって、結構なスピードで
読了してしまった。


当時8歳の自分の娘・愛理と近所に住む5歳の栞、二人を殺害した罪で
死刑判決。
控訴はせず、静かに罪を受け入れ刑に処される死刑囚・三原響子。

身元引受人に指名された吉沢香純(33歳)と母・静江。
最初は、戸惑うが、遺骨と遺品を受け取り、香純は響子が刑に処される
直前に言った「約束は守ったよ、褒めて」の言葉が気になり
響子の生い立ちなどを調べていく。


ああ、こんな環境で育ったのか~。
それは相当に辛かっただろうな・・・( ノД`)

父親が最低、周りの親戚たちも最低、知り合った男が最低・・・・
可哀想過ぎるよ・・・。


ただただ気が重くなるばかりの響子の生い立ち。

それでも娘・愛理との日々は楽しいことも多かっただろうけど・・・
きちんと育てなければと思うが故に、自分を追い詰めてしまったのか?
十分、ちゃんと子育てしていたと思うけれど。

う~ん・・・辛い。

なんとも言えない読後感。

我が子を殺めてしまうニュースが時々あるけれど、よく知らないで
子どもの命を奪うなんて、酷い親だと単純に言い切れないものが
多いのかもしれないな・・・。
命を奪うことは、いけないけれど、その人が本当に酷い人だったのかは
また別なのかも。


重く苦しくなるけれど考えさせられるお話だった。




                       ★★★★


カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]