どこからも遠い<世界の果て>にある小さな食堂の話を
書きあぐね、私が遭遇する謎めいて懐かしい人たち。
世界中のホテルを渡り歩く幻のイギリス人作家、
白鯨の幻影にとらわれた詩人、ジョン・レノンを待たせた男、
映画の予告編を作ることを夢見る青年、レインコ-ト博物館と
閑人カフェ・・・・物語の鍵はビ-トルズのホワイトアルバム。
(本の帯文より)
16の短編からなる物語。
ひとつひとつの話は、それで完結だけれど、<世界の果て>にある小さな食堂の物語を
書こうとしている、作家の吉田が全て関わっている。
物語のひとつひとつが物語のなかの作家・吉田の作品?彼の経験?
どの話もいいのです。
好きだなぁ~。このことば運び・・・ホレボレ。
1962年生まれだから同い年。
だから、短編のなかで、子どもの頃を思い出して書かれたであろう「ピザを水平に持って帰った日」は、同様の思い出があり、なんだか共感しまくりでした!!
わたしもピザを始めて食べたのは10歳くらいだったなぁ~。
別々の話なのに、何処かで繋がっている。
ビ-トルズのホワイトアルバムを知らないのが、ちょっと残念だったけど・・・
聞いてみたくなった。
そして、フィンガ-ボウル・・・これもなんだか懐かしい単語。
高校生のテ-ブルマナ-教室で、フィンガ-ボウルは食事中、汚れた手を洗う水が入っていると教わったけれど・・・・大人になって、レストランでそれが置いてあった記憶はない。
読んでいる間中、なんだか愉快な気分にさせてくれる吉田氏の本は大好き♪
★★★★★
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ネットの掲示板に飛び交う「自殺」「逝きたい」の文字。
携帯電話を手にその画面を見つめる少女。
彼女は「品川発・伊東行き」の電車に乗り
「その場所」へ向かうが……2年半ぶりの最新小説
(河出書房新社HPより)
主人公は、高校生の百音。
学校では友達はいるけれど、そのグル-プのなかで浮かないようにするのに必死。
家では中学受験を控える弟に母親は必死。
友達も家族もいるけれど・・・空虚感をまとっている様子の女の子。
そしてネットで募った人たちと自殺を決行するために、集まる。
ネットのやりとりが不気味。
こんな風に実際、やり取りして、複数で自殺しちゃう人たちがいるんだ~。
実際のニュ-スで時々、知る事件の経過をリアルに読んでいるかんじ。
ごく普通に見える高校生が、こんな風にネットで知り合った人たちと命を絶つなんて考えたら
高校生の娘を持つ親の自分としては、恐ろしい。
なんとか、思い留まって!!と祈る気持ちで途中から読んでいた。
で、最後は・・・・その祈りが通じてホッ!
でもなんだか後味悪いな。
★★★
麻雀、合コン、バイトetc……
普通のキャンパスライフを送りながら、
「その気になれば俺たちだって、何かできるんじゃないか」と考え、
もがく5人の学生たち。
社会という「砂漠」に巣立つ前の「オアシス」で、
あっという間に過ぎゆく日々を送る若者群像を活写。
(実業之日本社HPより)
ちょっと前の作品。
大学進学のため、仙台で一人暮らしを始めた若者たちの4年間を描いた作品。
大学生時代って、こんな風だったかなぁ~?
と懐かしい気持ちで読みました(^^)
なかでもユニ-クなのが西嶋。
独特な世界観を持つ人物で、最初は「なんだこいつ?」と思うのだけど
彼の講釈はなかなか面白い!
後から語る高校時代の話も意外だったけれど、そういうことがあって西嶋という人物が出来たんだ~と妙に納得してしまった。
美人の東堂さんに好かれながらも振って、後で後悔して、告白して付き合うことになったり
一番、話題を提供してくれていた人物。
ほかにも
ブテック店員・鳩麦さんと付き合う、北村。
事故で片腕を失いながらも前向きな鳥井。
鳥井を支えると決めた超能力を持つ南。
と出てくる皆が良い感じ。
良い人間関係を築いて、卒業した彼らの今後も気になる。
なかなか面白かった。
★★★
美術館学芸員4年目の今田弾吉は、学生時代に応援団在籍という変りダネ。
個性豊かな先輩たちにコキ使われる日々を過ごしていたが……!?
著者渾身の美術館お仕事青春小説!!
(中央公論新社HPより)
お仕事小説、今回は、美術館の学芸員。
美術館は、たまに行くので、そこで静かに座っている学芸員の方たちのお仕事ぶりが知れる
今回のお話は興味深かかった!
しかし、仕事内容そのものよりも、そこで働くメンバ-たちの人間関係が楽しかった♪
元応援団員の今田弾吉も個性的だけれど・・・・・
飲み会の締めで弾吉の応援団時代の応援の様子を披露させるというのも愉快。
作品の搬入をする丙午運輸のサクラちゃんとの絡みも面白かった♪
サクラちゃんはボクシング選手。
弾吉とサクラちゃんの恋は今後発展するのかなぁ~?
物語では、展覧会の準備中の話で終わっているけれど、美術館の作品展が、こういう風に
準備されているんだ・・・とわかって、また美術館にすぐ足を運びたくなった♪
さて、今度はどんなお仕事を小説にしてくれるかなぁ?
★★★
ホテルだけが知っている、やわらかな孤独
湿原を背に建つ北国のラブホテル。訪れる客、経営者の家族、従業員はそれぞれに問題を抱えていた。閉塞感のある日常の中、男と女が心をも裸に互いを求める一瞬。そのかけがえなさを瑞々しく描く。
(集英社HPより)
ラブホテル「ホテルロ-ヤル」に関わる人々の話が短編7編で綴られます。
ラブホテルが舞台なので・・・そういう場面もありますが・・・・いやらしい感じは不思議とせず
そこには、なんとも言えない哀愁が漂っています。
最後の話「ギフト」は、ホテルの出来るまでの話。
ホテルを建てた田中大吉は、今は入院中。
娘の雅代がホテル経営を引き継いだ。
前の話、雅代が語る「えっち屋」と一緒に読むと、ホテル経営の家族の物語がはっきりわかる。
父・大吉は、母・るり子とは再婚。
娘の雅代は、両親が結婚するまえに出来た子ども。
しかし、雅代が高校卒業後すぐに母は家を出て行った。
噂では、ホテルに出入りしていた飲料水メ-カ-の男性と一緒とか。
最後の「ギフト」では、ホテル経営を始める前の大吉とるり子は仲睦まじかったんだと
知れたのは、ちょっとホッとしたところ。
全体を通して、切なくて暗いかんじが漂っていて・・・・決して読んでいて楽しくはないんだけれど
桜木さんの書く物語は、何か惹かれるものがある。
ホテル廃業後の雅代の生活が気になるなぁ~。
るり子のその後も気になるし・・・・。
続編はないのかな?
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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