不慮の事故でP免になった戦闘機パイロット空井大祐29歳が転勤した先は防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室。待ち受けるのはひと癖もふた癖もある先輩たち!? 渾身のドラマティック長篇小説。
(幻冬舎HPより)
ドラマの方を先に見ているので、主人公・空井=綾野剛さん 稲葉リカ=新垣結衣さん
というように俳優さんたちの顔が浮かんで来ちゃいました^^;
それでも原作どおりのイメ-ジなので、頭のなかで場面場面を想像しながら楽しく読めました(^^)
航空自衛隊の戦闘機パイロットの夢を叶えた空井大祐が不慮の事故により、パイロット免許を無くし
配属されたのが航空幕僚監部広報室。
広報班と報道班2つの部署のうち空井は広報班に配属される。
そして、その広報部と一緒に仕事をするのが、帝都テレビ局のディレクタ-・稲葉リカ。
自衛隊の予備知識ゼロなのに、プライドが高く、石頭、残念な美人として広報室にいる
美人なのにおっさんぽい報道部班の柚木典子とは良い勝負。柚木はドラマでは水野美紀。
自衛隊の広報って、こんなことをやっているのね?ととても興味深い内容でした!
有川さんのこの小説こそが、自衛隊の広報活動にかなり活躍するのでは?と思いました。
そして有川さんといえば、コイバナ。
空井と稲葉の段々にお互いを理解し、惹かれていく過程ももちろん、よかったのすが
個人的には、柚木とその後輩にあたる槙との関係が気になりました。
ドラマでもこの辺が楽しみなところ。
そして、ラストにある「あの日の松島」。
3.11があったからこそ、出来たスト-リ-。
有事のときに、どんな気持ちで自衛官たちが任務を遂行するのかがわかり、感動しました。
有川さんの自衛官たちに対する敬意がよく現れた文章でした。
国民ももっと自分たちの国を守ることを使命として日夜、訓練している自衛官たちのことを理解する必要があるなぁ~と思いました。
★★★★★
単行本は2000年6月発行
「あたし殺されたの。もっと生きていたかったのに」。通り魔に襲われた17歳の女子高生安藤麻衣子。美しく、聡明で、幸せそうに見えた彼女の内面に隠されていた心の闇から紡ぎ出される6つの物語。少女たちの危ういまでに繊細な心のふるえを温かな視線で描く、感動の連作ミステリ。日本推理作家協会賞受賞作。
(講談社HPより)
女子高校生・麻衣子が殺される場面から始まる物語。
麻衣子は、綺麗で頭も良くて、誰からも憧れの目を向けられていた少女。
けれど、心のなかには抱えている悩みがあって、保健室の神野先生のところだけ内面を見せていた。
そして、生前、書き溜めていた麻衣子の童話が見つかり、そのお話が物語のなかに劇中作のような形で登場する。
そのなかのひとつが「ガラスの麒麟」。
この時期特有の、繊細な気持ちがよく表されていると思う。
切なくなるようなお話ですが・・・惹かれるものがありました。
そして、麻衣子はなぜ、殺されたのか?
その真相は最後まで謎なのですが・・・・最後にはキチンと明かされます。
全く予測出来なかった!
けれど、物語を振り返ってみれば、なるほど!と納得のいくものでした。
麻衣子と幼いときから家族ぐるみの付き合いのあった野間直子に麻衣子の霊が乗り移ったかのようなことばはちょっと怖かった。
でもそれにもちゃんと理由があったことに後で気づく。
最初から最後まで引き込まれるように読ませるのはさすが!
切なくて哀しい物語ではあるけれど、人の優しさにも触れ、温かい気持ちに最後はなれました。
★★★★
単行本は1999年7月発行
少年は永遠の命に閉じ込められた
少年は12歳にして「永遠の命」に閉じ込められた!?僕はなぜ大人にならないのだろう。心も躰も成長を止め、純粋な子供のまま生きていくことは果たして幸せなのだろうか。出生の秘密を自ら探る呼人が辿り着いた驚くべき真実とは。感動のラスト、権力者の理想が引き起こす現代の恐怖をリアルに描いた傑作長編。
(講談社HPより)
最初は、みんな12歳。
厚介、潤そして3人のマドンナ的存在の小春。
4人には夏休み最後に秘密の思い出が出来た。
そして・・・皆は成長していく。
呼人も高校進学、大学進学と進むけれど、体は12歳(身長145cm)のまま。
学校の先生になるため大学は教育学部に進み、教員免許も取得するけれど、教師として採用してくれる学校がなく、通信教育の添削指導員として働く。
大人になったほかのメンバ-は
厚介は、自衛隊員になるが、民間人が北朝鮮で人質になったのを救うため向かい、そこで地雷にやられて片足を失う。
潤は、高校卒業後、アメリカに留学し、アメリカの銀行で為替ディ-ラ-として働くが不正取引で逮捕される。
小春は、両親の離婚で父親について行くが、父の再婚を機に独り暮らしを始め、美容師見習いになるが、それだけでは生活できず、夜の仕事も始め、そこで知り合った男性と結婚。
みんな過酷な人生を生きる。
呼人は、それぞれと連絡を取り合い、近況を知りながら、彼らの苦悩に理解を示し、励まし続ける。
そして、終盤、呼人がなぜ12歳で成長が止まってしまっているかについても真相がわかる。
ラストは、ちょっとホッとする終わり方だったので良かった!
これは単行本で1999年に発行された本だけれど、10年以上前にこの話を書いたとしたら
北朝鮮っていう国は昔から何も変わっていない恐ろしい国なんだということがわかる。
ほかにも、ちょっと未来を予測してた?というような箇所があり、驚かされた。
なかなか面白かったなぁ~。
単行本は2000年3月発行
あなたの中にも「共生虫」がいる!
体内に謎の「虫」を宿した、引きこもり青年ウエハラ。彼はネットを通じ、インターバイオと名乗るグループから、その虫が殺戮と種の絶滅を司る「共生虫」であると教えられる。選ばれた存在であることを自覚した彼は、生贄を求めて外の世界に飛び出してゆくのだが……!?
衝撃のインターネット文学、ついに文庫化。
(講談社HPより)
引きこもり青年が主人公。
彼が引きこもりになった最初の原因は、教師の整髪料の臭いが我慢出来なかったからとか。
精神科受診して、自分のなかにいる「虫」のことを話すが医師は、信じてくれない。
こんな状況に置かれたらと思うと、苦しくなってくる。
ウエハラ(本名は全くちがう名前らしいけれど・・・)の苦悩が伝わり、読むのが辛くなってくる。
でも、そんなウエハラが外に向かう辺りから何か希望が見えて来るのか?と期待した。
ある意味、ウエハラは引きこもりから脱出するのだけど・・・・
ちょっと恐ろしい顛末。
この後、ウエハラはどんな人生を送るのだろうか?
ラストの著者のあとがきもなるほど・・・・と興味深かったけれど
これをフランス語に翻訳しているシルヴァン・カルドネル氏の解説が更に印象的だった。
フランス語のタイトルは「PARASITES」らしい。
読後感は良くないけれど、なかなか面白かった。
★★★
『源氏物語』の"艶”と"妖”の世界を、名手が現代に蘇らせる。
変貌し、愛に狂う姿うぃさらす女たち------
私は少しずつ、虫の音とともに、あの男に解かれていく。
(祥伝社HPより)
母親の誘いで「源氏物語」の講座を受講し始めた千佳。
30代の千佳が講師の70代の大橋征一に夢中になっていく。
源氏物語の源氏をそのまま演じているかのような、老人・大橋がちょっと怖い。
けれど、物語を読んでいるうちに、こういう恋愛もあり得るのかも?なんて思えてくる。
途中から大橋の息子が登場。
これまた変わった男で不能なのに、千佳に近づき父親とそっくりの行動を取るのにはびっくり。
千佳もすぐに受け入れ過ぎでしょ!?と思わず突っ込みを入れたけれど・・・・
物語のなかの千佳の状況なら、受け入れるのも仕方ないかな?
時々、登場する、源氏物語のなかの歌が良かった。
どんな状況のときに詠まれた歌か解説付きのようなかんじで、理解し易かった。
そういう意味では、変わった恋愛小説だけれど、新しいかんじで、なかなか面白かったかも。
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
