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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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31lm6cHA3hL__SX230_.jpg    発行年月:2013年1月

  
    芥川賞受賞! 75歳の「新人女性作家」鮮烈なデビュー作

    蓮實重彦・東京大学元総長の絶賛を浴び、
    「早稲田文学新人賞」を受賞した75歳「新人女性作家」の、
    若々しく成熟したデビュー作。


                          (文藝春秋HPより)



芥川賞受賞の表題作「abさんご」は、ひとりの子どもが成長するまでの話。
「昭和」の時代の懐かしいかんじが読んでいる間、心地いい。
内容は・・・・よくわからない。
大して重大なことが起きるわけでもなく・・・日常のひとコマひとコマを描いたようなかんじなので
ちょっとエッセイのようなかんじもした。
物語を楽しむよいうよりは、文章を愉しむというかんじで、こういう文章には、今まで出会わなかったので、
なんだか新鮮でした。

それに比べて・・・表題作のほかの3篇
「鞠」
「タミエの花」
「虹」
は、タミエという同一人物が主人公。
幼いころの話では、なんだか懐かしい遊びも出てきて微笑ましい。
けれど・・・最後の虹で明かされるタミエの告白には、ビックリ!!
全く想像しなかったラストでした。


ちょうど中ほどにある「なかがき」が、面白かった。

これがデビュ-作ということですが・・・ず~っと文章を書き続けて来た方なんですね。

好きか嫌いかを問われたら、割と好きな文章ですが
万人受けはし難いかも・・・・。



 

★★★



 
    
PR
41jaq9AQcEL__SX230_.jpg    発行年月:2013年1月


   サラダ工場のパートタイマー、野菜生産者、学校給食の栄養士は何を見たのか?
会社の不祥事で故郷に逃げ帰ってきた元広告塔・栄実、どん詰まりの地元農業に反旗を翻した野菜生産者・剛、玉の輿結婚にやぶれ栄養士の仕事に情熱を傾ける聖子。真夜中のサラダ工場で、最先端のハイテク農場で、閉塞感漂う給食現場で、彼らはどう戦っていくのか。
食い詰めて就職した地元のサラダ工場で、栄実は外国人従業員たちが次々に体調不良に見舞われるのを見る。やがて彼女自身も……。その頃、最先端技術を誇るはずの剛のハイテク農場でも、想定外のトラブルが頻発する。
複雑な生態系下で迷走するハイテクノロジー。食と環境の崩壊連鎖をあぶりだす、渾身の大型長編サスペンス。週刊朝日連載の単行本化。


                                       (朝日新聞出版社HPより)


いろいろと考えさせられる物語でした。

東京で名前もそこそこ名前も知れるくらいに成功した栄美が故郷に戻り、勤めたのが深夜のサラダ工場。
女性の外国人労働者が多く勤めるその職場で、栄美は、彼女たちが次々と体調を崩す様子に危機感を覚える。

地元の元同級生たちにもそのことを相談し、独自調査するがハッキリした因果関係は認められず・・・・。


ス-パ-やコンビニで見かけるサラダなどがなんだか急に恐ろしく思える。
しかし、今は泥つきの野菜は殆ど手に入らないし、実際、虫だらけの野菜は触りたくない。
綺麗に処理された野菜の方が安易に手に取り易い状況である。

これを読んだからと言って、すぐにパック詰めのサラダ=危険なものとは、判断しにくいけれど
いろいろ食の安全性については、勉強しなきゃいけないな~とは思わせてくれる。

そして、外国から研修という名目で働きに来る労働者たちの過酷な労働状況には驚いた。
セクハラ上司の男性・片岡は、彼女たち外国人には頼りになる存在で、片岡の行動は、ちょっと嫌悪感を覚える部分もあったが、こういう人でも頼りにせざるを得ない状況にいる彼女たちが気の毒だった。

ラストは、ちょっとよくわからないまま・・・^^;

でも沢山の人から話を聞いて書き上げただろう本書、読み応えはありました!


★★★
 
 
51WTNKc00JL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年11月

秘密を抱いた青年と1匹の相棒の旅の行方は

現代最強のストーリーテラーによる、青年と猫のロードノベル。
暖かな光あふれるラストまで、どのページにも忘れ難い風景が広がる傑作


                   (文藝春秋HPより)



宮脇悟は、事情により相棒の猫・ナナを飼えなくなる。
そのため、ナナの新しい飼い主を探すため、一緒に旅に・・・・。

小学校時代、捨て猫・ハチを巡って友情を結んだヨシミネの元を最初に訪れる。
昔可愛がった、捨て猫・ハチの思い出話もなかなかジ~ンとした。
ヨシミネも家族の問題を抱える子どもだったが、それ故、お互いの気持ちを理解できた。
悟は子どもの頃から優しい良い子。
両親を事故で亡くすという悲しい過去を持ちながらも、素直で明るい青年に成長。

それから家業の写真館を継いだ幼馴染み・澤田幸介の元へ。
幸介は妻が家出中。

その後は、同級生同士で結婚した夫婦・杉と千佳子の元へ。
農業を勉強し、二人でペンションを経営していた。

懐かしい友人たちを訪ねながら、ナナの飼い主を探すが、みな、事情があり引き取ることは出来なかった。
そして、最後は、母の妹であるノリコ叔母さんの元で、悟もナナも厄介になる。

悟がナナと離れなければならない事情は、とても悲しい別れが待っていたから。
途中でそれが分かり、切ない気持ちになりました。
けれど、ナナの存在が悟を幸せにしただろうし、ナナも悟と一緒の時間が幸せな時間だったと
理解している。

動物と人間だけれど、その絆は深い。

ラストは悲しいけれど、それでも温かい気持ちが伝わってくる感動作でした!!

あ~猫(=^・^=)飼いたい!!




 

★★★★★

513KblpPPAL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年11月


 ずっと透明になってしまいたかった。
でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった-----
言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。


                     (ポプラ社HPより)





『四十九日のレシピ』が良かったので、こちらも読んでみました。
これも良いお話でした。

耀子と立海。
二人のちょっと重たい過去を抱えた子どもたちが共にそれぞれの存在を生きる力にしていく過程が
描かれていた。

耀子は、父親を亡くし、母親にも捨てられ、父方の祖父に引き取られる。
祖父の間宮勇吉は、その土地のお金持ち遠藤家の所有する山の管理をして来たが、今は引退している。
遠藤家の所有する豪壮な建物は今はその一部のみが使われ、周りに咲く撫子の別名にちなんで
「常夏荘」と呼ばれていた。

立海は、遠藤家の主が愛人に生ませた子ども。
夫を亡くした照子が義父の頼みで気が進まないまま預かることとなる。


耀子と立海。
それぞれ似たような寂しさを経験していて、共に惹かれるものがあり、
「ヨウヨ」「リュウカ」と呼び合う仲良しになる。

二人が一緒にいる様は、微笑ましい。

立海の家庭教師の青井も良い先生だったなぁ~。
ことば遣いが優しい。

立海を預かった照子も、最初は気が進まずだったけれど、二人の様子は温かく見守っているかんじ。
照子の亡き夫・龍一郎との回想シ-ンも良かったな。

最後は、離れてそれぞれの道をゆく耀子と立海だけど
強い絆で結ばれて、それぞれが心の支えとして存在続けるんだろうな。

その後の二人の様子もちょっと知りたいなぁ~。

素敵な物語でした(^^)


★★★★★

73f4a281.jpeg       発行年月:2013年1月
 
    手に汗にぎる迫真の裁判員ミステリー 新米裁判官の久保珠美は放火、DV事件の裁判を担当する。判決の責任はどこまで負うべきか。悩み議論する裁判員たちをリアルに描く。

 






3つの裁判員裁判を扱った短編集。

「孤独な放火魔」
アルツハイマ-の妻を自宅で介護する男性が放火事件の被告。
男性は罪を認めるが、そこには放火した家の持ち主である男との取引のようなものがあった。


「DVのゆくえ」
夫からDVを受けていた女性が、暴力を振るう夫に抵抗してアイロンで撲殺。
彼女の行為は正当防衛か?過剰防衛か?


「二人の母」
夫と不倫相手の子を不倫相手が健康を害したことで一時預かること承知し育てていた妻。
やがて子どもは不倫相手の元に返されるが、虐待されていると気づいた妻は、不倫相手の女性を絞殺。


事件に関わる裁判員たちの審議の模様が詳しく描かれる。
自分がこのなかの一人だったら・・・・とつい考えながら読んでしまった。
しかし、最初に頭で考えた被告人に対する気持ちが、裁判が進むにつれ揺れ動く。
小説のなかの裁判員たちも同様。

裁判ってこんな風に進行していくんだなぁ~とわかる本書。
でもやはり、一人のひとを裁くって難しい。

出来れば、やりたくないという気持ちが強くなってしまった^^;


                                ★★★


 

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