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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年4月

余命一年で知った、本当の人生――

末期のすい臓がんで余命宣告を受けた53歳の出版社役員・菊池は、治療を放棄し、「病を癒す女」を探すため、神戸へ移り住む。

がんに侵されたのは、運命か必然か。未知の土地、これまでの生活とまるで異なる時間の流れに身を置き、菊池は体内にがんを生み出した「もう一人の自分」の声を聞く。
死に向かう人間の直感、思いがけない出会いの導きに翻弄されながら、偶然のひとつひとつが結びつき、必然へと姿を変えていく。やがて、彼の目の前に描き出される「神秘」の世界。その景色の中に求めていた答えを見つけ、男は新たな人生を歩み出す。渾身の最新長編小説。

                     (毎日新聞社HPより)




余命1年の宣告を受けた菊池三喜男53歳の物語。


がんと宣告され、余命1年と言われたら・・・・
大抵の人は、動揺し死期を待つしかないと諦めるでしょう。
抗癌剤治療の効果も期待できないほどの末期ガンということが幸いしたと
主人公は後で考えるが、なるほどね・・・・

医療にかかわることを放棄し、偶然、以前、電話で話をしただけの「山下やよい」を
探すことが自分の体を良い方向に向かわせてくれるという信念を持ち行動する。

やよいを探し出すまでの話で出会う人たちも後々、とても重要な意味をもつ。

人の出会いは、必然的なもの?と思える話で、
本当に神秘的な話でした!


菊池の別れた妻・藍子との離婚に至るまでの出来事が、後々、そこに隠されていた
真実を知ることで感動的な、また人と人との結びつきを知ることとなる。


面白かったぁ~。
よく考えられた話で、そんな偶然あるかな?と思う前に、
これは全部、必然的な人と人との出会いの物語なんだと納得させられてしまう。


分厚い本だけど、最後まで頁を捲るスピードは緩まない内容でした!


                            ★★★★★
 
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発行年月:2001年3月


 上海・蘇州・青島。傑作恋愛小説の出現。 激しく冴える女の時の時!
上海蟹は11月と 言われるが、陽澄湖の6月の蟹の味は素晴らしい。
閉経を迎えた女の格別な美しさ、 中国人青年との新鮮な恋のときめきを見事にとらえ、
転機に立つ女の像を描く書下ろし 恋愛 

                  (講談社HPより)




図書館棚で何となく手に取り借りて来た。

著者の名前も知らなかった。
なんと、俳優の宍戸 錠さんの奥様だとか!


物語は50歳の中島揚子が主人公。
揚子は、上海生まれだが、幼い時、一家は日本に帰って来た。

そして大学生の時、同じゼミだった中国人・楊 耀徳と結婚を考えていたが
別れることとなった。
その後、耀徳は母国に帰ったが、音信不通のまま。

その耀徳が亡くなったと知らせを受ける。
耀徳の行きつけだった喫茶店の娘・前田治子からの連絡。
治子の元に、耀徳の従弟という男からの知らせだったと。


既に別れて何十年も経つ男だけれど、彼の残した日本語で書かれた日記を
受け取るために、揚子は治子と中国の耀徳の従弟・楊 建華に会いに行く。


大人の恋愛小説という感じでなかなか面白かった。
中国の文化革命時代にさかのぼる話など絡んで来て、歴史的背景も捉えた
ドラマになりそうなお話。

揚子と建華はその後、どうなっていくのやら???

六月黄って蟹のことだったのね~。
上海蟹は11月が旬だということも知らなかったけれど
蟹沢山獲れるんでしょうね~。食べてみたいな^^;

文章がすごく読みやすかったけれど、長編小説はこれが初めてで、エッセイを
多く出版されているんですね。
きっとエッセイも面白いでしょうから、今度読んでみよう!


                          ★★★★




発行年月:2004年4月


 人を思う気持ちはいつだって距離を越える……
遠く離れた距離で“ショートカット”する恋人たちが体験する日常の“奇跡”!

                    (河出書房新社HPより)




4つの短編。

別々の話なのに、繋がっているかんじ。


<ショートカット>
バイト仲間の子から誘われて合コンに参加し知り合った、なかちゃんと名乗る男から「ワープ」の話を聞き自分も同じように東京にワープしたいと思う。


<やさしさ>
カフェの一周年記念パーティーの帰り道、親友の親友と一緒になりそれぞれが
東京に居る好きな人のことを思う。


<パーティー>
フリーマーケット会場に友達と二人で行き、声を掛けてきた、なかちゃんという
妙に馴れ馴れしい男性から写真のモデルに二人でなって欲しいと頼まれ
仕方なく承諾。
後日、写真を撮るために会って、その後・・・


<ポラロイド>
雑誌編集者と飲んでいるカメラマンの女性。
会話の成り行きで「今から仙台に行こう!」と決めて上野駅まで行くが
最終が出たのは2時間前。
解散し、前の日から泊めて貰っている友人宅に行くと、友人は不在で
弟が迎え入れてくれる。
友人の置いて行った携帯電話が鳴るので出ると、写真の専門学校で同じだった、
なかちゃんだった。



どれもなかなか面白かった。
偶然が作った人間関係から生まれる奇跡のようなこと。
共通して出てくる、”なかちゃん”がインパクト大!
妙に馴れ馴れしいけれど、嫌みがないかんじなので、みんな受け入れる。

なかちゃんと知り会う人たちは、大阪に居るのかな?
そして、なかちゃんも皆も、東京に好きな人がいたり、気持ちが時々
東京に向かう。

なかちゃんの言う「ワープ」の話は、最初の話では、ちょっと不思議だったけれど
案外、そうしたいと思えば、躊躇することなく実行したらいいだけかもね。

若ければ、自分もこれ読んだ後、どこかに向かって行きたくなるかも・・・^m^

話としては、3番目の<パーティー>が面白かったな。
なかちゃん、何者なんだろ?
面白い人だな。
こういう友達ほしいかも。


                           ★★★★




発行年月:2014年4月



片想いをモチーフにした連作短編集。


彼の部屋でラブレターを見つけた女、好きな人だけに振り向いてもらえないOL,
まだ恋を知らない女子高生、数か月で離婚したバーテンダー、恋人に会えない人気モデル、元彼の妻のブログを見ることを止められない二児の母・・・・・。


等身大の恋の物語


                    (発行:幻冬舎)



・五月の雨
・さっきまで、そこに
・ほんの、ちいさな場所で
・この夏も終わる
・雨が止むまで
・Too Late, Baby
・九月の近況をお知らせします


7つの短編、どれも恋の話だけど、ドラマチックなことは何も起きない。
誰かの日常を覗かせてもらっているかんじ。
ある意味、リアルかもね。


高校生の恋を描いた2つが好きだった。
<さっきまで、そこに>と<この夏も終わる>は、好きな人には思いが届かず
でも男子って、まだまだ男友達と居る時間の方が楽しかったりするんだろうなぁ~。 



たわいもない話だけれど、こういう話を飽きずに読ませられるのは
やはり巧いってことなんだろうな。


しかし、大きな感動とかはないので、感想を書きにくいです^^;


この表紙の絵、くらもちふさこさんだったんだ~。
ずいぶん、漫画見てないけど、こういう絵だったっけ??


                             ★★★




発行年月:2013年12月


 この星座館には、家族の夢が詰まっていた――

「和真は俺の兄貴で……そして今日から、月子のもうひとりのお父さんだ」
三軒茶屋の路地裏にひっそりと佇むプラネタリウム(兼バー)。酔客たちに星座について講釈する店主・和真のもとに、10年ぶりに弟・創馬が帰ってきた。娘だという美少女・月子を連れて。
18歳年上に夢中な高校生、彼氏の浮気を疑うキャバ嬢、筋肉フェチのオカマ、ウーロン茶一筋の謎の老人、不思議な客たちが集まる店で、“親子3人”の奇妙な共同生活が始まるが……。

辛いことがあったら夜空を見上げればいい。
僕たちよりもずっと昔から悩んできた、星たちの物語が広がっているから――。

読めば心温まる、人生讃歌エンターテインメント!

                    (講談社HPより)




三軒茶屋にある雑居ビル内にあるちょっと変わったバー「三軒茶屋星座館」
夕方7時から朝方までがOPEN時間。
店主は、大坪和真33歳。

和真の話す星座の話がユニーク。
いまどきの若者言葉だったりして、可笑しい^m^

オリオン座、おおいぬ座、山羊座、水瓶座、うお座
5つの星の話を交えながら、星座館に集う人たちの話が語られる。

小学生の月子と和真、和真の双子の弟で月子の父親・創馬の暮らしぶりが、ほのぼの。
こんな家族もいいな。

さいご、謎の常連客のぴか爺の正体が明かされた瞬間も面白かった。

ほかの星座の話も知りたいなぁ~。


                            ★★★
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