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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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51m3uak75QL__SX230_.jpg    発行年月:2012年9月

   
    近くて遠い異国で、彼女たちは何を見る?

    北京、台湾、上海。
    刻々と変化する隣国を訪れた3人の女達が未知の風景の中で出会う、
    未知の自分。飄々とした異国情緒溢れる中篇集


                           (文藝春秋HPより)



北京、上海、台湾・・・・行ったことないけれど、読みながらなんだか旅をしているような気分になれた。


<北京の春の白い服>
中国服飾美容出版社に唯一の日本人スタッフとして招聘された夏美。
この国で初めてのファッションマガジンを現地スタッフと作り上げるべく働く。
日本式のやり方をバンバン要求し、スタッフたちを圧倒させる夏美。
ふと、自分のやり方は現地スタッフには不快かも?と思ったりする。
休日、偶然知り合った北京で留学しているというコ-ジと共に出かけ、露天のおじさんに言われる
言葉が「マンマン・ゾウ」=慢慢走=のろのろ歩け=のんびり行け
この言葉、なんかいいな。


<時間の向こうの一週間>
夫の赴任先の上海に一緒に住むための家探しに日本から来た亜矢子。
一緒に家探しをする予定だったのに、夫は武漢に1週間の出張になってしまったと言う。
一人で過ごす上海での1週間。
夫が案内人の女性を頼んであるからと言ったが現われたのは男性。
親切にあちらこちらの物件を案内してくれるけど、本当は彼の元恋人が頼まれたことだったらしい。
夫が居なくても結構、面白い一週間だったんじゃないのかな?
お見合い広場が興味深かったなぁ~。


<天鐙幸福>
亡き母親の思い出の地・台湾。
生前、母親が言っていた「美雨には台湾に3人のおじさんがいるのよ」。
そしてそのうちの一人らしいおじさんから台湾に誘われ会いに行く。
電車のなかで、通訳をしてもらったことから現地の青年・トニ-仲良くなり一緒におじさんを訪ねる旅をする。
最後にやっと連絡をくれたおじさん宅へ。
そこで知る母親の台湾でのこと。
みんなが温かく主人公の美雨を受け入れてくれる様子が微笑ましい。
辛い時代もあったというおじさんたちがトニ-と美雨が仲良くしてくれると嬉しいという言葉が
印象的だった。


どの話もよかったなぁ~。
中国とは政治的にいろいろあるけれど、仲良く歩み寄っていけたら最強になれそうなんだけど・・・。
なんてふと思った。


                                          ★★★★




 

 
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51vgUXdzPuL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年10月


あたし、月夜は18歳。
紫の瞳を持った、無花果村のもらわれっ子。
誰よりも大好きだったお兄ちゃんに死なれてから、
あたしはどうもおかしくて…
少女の思いが世界を塗り替える。
そのとき村に起こった奇跡とは!?


                                           (角川書店HPより)


主人公・前嶋月夜の語りでどんどん物語が進む。
冒頭から、ひとつ年上の兄・奈落の葬式。
月夜が大好きだったお兄ちゃん。
家族はほかに父親と銀行員の8つ年上の兄・一郎。
月夜は、養女に貰われた子。
でも家族みなに愛されて育った様子。

奈落の死の真相が途中でわかる。
月夜にとっては辛い、その真相。

立ち直るまでには時間を要して当たり前の状況。

そんなとき、月夜の前に現われた密という名の青年。
月夜にだけお兄ちゃんと瓜二つに見える様子。
最初は戸惑う月夜だけど、自然に接し、中身は違う人だと理解する。
そして密も去っていく。

月夜がなんとか自分なりに心の整理をして、奈落の死を受け入れるまでの物語かな?
月夜の純真な想いが切ない。

でも18歳の女の子の日常は、明るく可愛らしかった。
ちょっと変わってる月夜だけれど、可愛いなと思った。

表紙の絵も雰囲気にピッタリ!
酒井絢子さんの絵っていいな。


★★★★
41woq3zbKeL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年10月


人生のコツは深刻になりすぎへんこと。
ノーと言えないおっちゃん、キリオ。
彼のもとには次々と、なにかを胸に抱えた人たちがやってくる。
なんだかおかしい、なんとも不思議な連作短篇集。


                (筑摩書房HPより)



キオスクで働いているキリオ。
同僚のヨシノさんと二人、お客さんと対応している。
何故かキリオのところには変わったお客さんが次々やって来る。



<迷いへび>
キオスクで働いている姿を見て好きになったと家にまで押しかけてきたミイコ。
断ることもなく何故かそのまま一緒に暮らす。
が・・・・ある日突然、出て行く。
変な女性だな・・・・。

<調合人>
駅で販売機(?)のジュ-スを補充しているカワシマ。
彼の今までの話を聞くキリオ。
薬の調合を家でやって生計を立てていたときがあると言うが、なぜその仕事をやめたのか?
わかったときは怖かった!

<夕暮れ団子>
今何時ですか?とキリオに尋ね、お昼の2時半だと応えるキリオ。
一日中夕暮れのなかにいるように暗いと訴える女・ニシムラ。
なんとか治す手助けをして欲しいと言い、自分の後を付いてきて欲しいと。
キリオは、人が良いな・・・でも優しいな。

<トラの穴>
全く知らない女・ホシナから「大きくなったなぁ~」と言われるキリオ。
しかも泊めて欲しいと言われ断らない。
記憶を辿っていくと思い出した女がいた。
う~意味不明・・・^^;
でも面白いな。

<シャボン>
突然、一話目で出てきたミイコが帰ってくる。
というか・・・・キリオが帰宅したら家で料理作ってる!
この状況が凄いな。
しかも結局また出て行く。
でもキリオが10年待つと約束したのは驚いた。

<アジサイコ-ラ>
キオスクに脱脂綿あるかしら?と来た女性。
キリオがないと答えるとガ-ゼみたいなものでも良いと言うのでマスクならあると言い
それを買う女性。
暫くしたら再び来て、アジサイを差し出し、ガ-ゼに水を含ませてあるけれど、家で水に活けて
ほしいと。
秋なのに咲いていたアジサイは自然の摂理から浮いている・・・・なるほど~。
変な二人の会話だけれど、なんだか優しさが感じられて、いい。

<ミルキ->
5歳の男の子が駅でウロウロ。
迷子か?と声を掛けるキリオに男の子は一人で来たと妙にナマイキ。
おかあさんもおとうさんもいないと。
そこに母親らしき人が男の子を探して駆けて来るが逃げる。
逃げる拍子に発車する電車に飛び込んだキリオと男の子。
ちょっとファンタジ-っぽくていいかんじ。

<行方不明見届人>
絵の具をくださいとキオスクに来た中学生のエミ。
絵の具はないとキリオが答えると不満げ。
二人の会話が可笑しい。
話を聞くと学校がイヤ。行方不明になりたいから見届けてほしいという。
キリオの優しい人柄が少女の気持ちを和らげたかんじで、これも良い話でした♪

<空の中>
元銀行員だったときの同僚が訪ねてきて、儲け話を持ちかける。
その後、その息子がキリオの元へ。
ちょっと切ないけれど、キリオってやっぱり良い人。

<時の煮汁>
高校の同級生・キジマエミコに突然、呼び出され会う。
エミコは高校当時は学校のマドンナ的存在だったが、今も変わらない容姿。
しかし、エミコはキリオのように年を取りたい。
年を取りたくても取れない不都合さを切々と述べる。
そして隣に居させてほしいと。
律儀なキリオは、ミイコを10年後に迎え入れる約束を説明するがそれならそれまでの10年でも
いいから一緒にと。
う~ん。モテモテじゃん!キリオ・・・^m^



面白い、連作短編集でした!!
キリオには幸せになって欲しい!!


                                       ★★★★★

 




 
51mqQ3C5TQL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年9月

人気作家二人がつむぐ話題の合作! 
小路幸也が兄の視点、宮下奈都が妹の視点で描く、
家族の「ひみつ」の物語。


                     (ポプラ社HPより)




由一とまどかを中心に描かれる温かい家族の物語でした♪
素敵な家族だなぁ~。

兄の由一は高校2年生。
バンド活動をし、作詞作曲に加えてヴォ-カルも担当。
将来はプロになれたら・・・という夢を持っているけれど、大学進学も頭の中に置いた堅実派。

妹・まどかは小学4年生。
家の隣が祖父の柔道場で、毎日練習に励んでいる活発な女の子。

二人の関係も素敵。
兄は妹が可愛くて仕方ないというかんじだし、妹は兄を自慢だと思っている。
そして二人の母親は料理上手で美人で明るい。

でも、母親には何か隠していることがある?と気づく二人。
そして段々とわかってくる母親の過去。

でもでも最後は円満解決!!


いろいろまだ謎はあるけど、ハッキリさせないでも良いと決めた由一とまどか。
優しいなぁ~。
由一のバンド<Double Spin Round>のその後も少し気になるけれど
きっと夢が実現するんだろうな。

実際の登場は殆どなかった家族の父親もきっと心が広い素敵な人なんだろう。

おかあさんとおとうさんの詳しい結婚までの経緯もサイドスト-リ-的な話で書いてくれたらいいんだけど・・・・。
何から何まで詮索しないほうがいいか?^^;


素敵なコラボ作品でした♪



 

★★★★

 
7e67decc.jpeg 発行年月:2012年9月
 

脚本家として活躍する真壁鈴音(36)が、高校時代の友達・古澤水絵に突然呼び出された。会うのは10年ぶりだったが、7歳の息子・耕太を連れていた水絵は、離婚してリストラに遭ったことを打ち明け、仕事探しのため1週間だけ泊めてほしいと泣きついてくる。鈴音は戸惑いながらも受け入れた。だが、一緒に暮らし始めた途端、マンションの鍵が壊されたり、鈴音が原因不明の体調不良になったり、不審な出来事が次々と起こる。生活習慣の違いもあり、鈴音と水絵の関係は次第にギクシャクし、ぶつかり合うようなる。約束の1週間が近づいても水絵の就職先は決まらない。そんな時、耕太が40度近い熱を出してしまう……。

                                            (幻冬舎HPより)


イライラ、モヤモヤするけど、物語としては面白かった!
主人公の鈴音は学生時代の友達から10年ぶりに連絡があり、1週間泊めてほしいと頼まれ、断りきれずに承諾したのがはじまり。
友達・水絵は、7歳の息子・耕太とともに居座る。

ほかの学生時代の友人の話では、水絵は万引きの常習犯だったとか、よくない噂ばかりが耳に入る。
1週間のうちに就職先を決めて出て行く約束は破られ・・・・。

そうだよね~。
1週間のうちに仕事が決まっても、住処まで決められるわけじゃないもんね~。
最初に泊めた鈴音がちょっと甘いよね~。
なんて読んでいたけど、案外、同じ状況になったら・・・同じように泊めちゃうかも?
ま、そんな友達、周りには居ないから実際にはないけど、
どこかにこんな話、実際にありそう。

鈴音の心理が伝わって同じように困ったなぁ~という感情になってくる。

盗みをするとかの悪いことはしないんだけど、存在そのものが嫌悪に変わってくるかんじがよくわかる。

知り合いの男性から仕事まで紹介して貰ったのに、そのことがかえって混乱の元になるのも辛い。
その男性とは良い関係になるのか?と期待してたのに・・・。

最後は水絵の姉に連絡を取り、事態は収拾する。
早くからそうすればよかったのね?^^;

ラストは10年後のこと。
耕太くんが成長して鈴音を訪ねて来た場面は、ちょっとホッとした。

水絵はどんな10年を過ごしたんだろうか?とちょっと気になるけど・・・・・。



 

★★★

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