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読んだ本の感想あれこれ。
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51EUOc86a3L__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年9月


物語をつくってごらん。きっと、自分の望む世界が開けるから――。

理不尽な暴力を躱すために、絵本作りを始めた中学生の男女。妹の誕生と祖母の病で不安に陥り、絵本に救いをもとめる少女。最愛の妻を亡くし、生き甲斐を見失った老境の元教師。それぞれの切ない人生を「物語」が変えていく……どうしようもない現実に舞い降りた、奇跡のようなチェーン・ストーリー。
最も美しく劇的な道尾マジック!


                                          (新潮社HPより)


3つのお話から構成される物語。
別々の物語が最後には繋がって、素晴らしかった!

「光の箱」
童話作家の卯月圭介は、高校の同窓会に出席するために懐かしい街へ。
そして思い出す幼いころの辛い思い出。
高校時代に出会った弥生のこと。

お互いに辛い思いを味わった圭介と弥生。
ふたりの出会い。そして別れ。それから・・・・
途中、嫌な出来事があったけど、最後は二人が幸せになったことにホッとした。


「暗がりの子供」
小学校3年生の莉子は、図書館から借りた本『空とぶ宝物』を読んでいる。
物語を読みながら、自分なりの空想にふける。
そして空想のなかのお友達・真子と友情を結び、今度生まれる赤ちゃんのこと。
病気のおばあちゃんのこと。両親のことで自分が思うことを聞かせる。
そして莉子はやがて成長するまでの話。

子どもの感性って鋭い!
そのことをわかっている道尾さんも凄いな。


「物語の夕暮れ」
ボランティアで子どもたちに本の読み聞かせをしている元教師の与沢。
ある日、かつて住んでいた家に若い童話作家が夫婦で暮らしているという事実を知り、
あるお願いを聞き入れてほしいとダメもとで手紙を送る。

読み聞かせに参加の子どもの中に、二番めで莉子の妹として生まれた真子がいたり、
与沢の手紙を送った童話作家は圭介で、圭介は与沢の元教え子というつながりで
それらが、最後には、うまい具合に全員集合の場面は微笑ましかった。

ちょっと間違えれば、不幸なことになりそうな事態も人の縁がそれを回避していたかんじも
温かみを感じてよかった。

この時期にぴったりの物語でした♪


★★★★★
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