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読んだ本の感想あれこれ。
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31F5mMuRdnL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年10月


二度と還らない友情のきらめき、そして痛み。
純粋さゆえに傷つけあう少女の関係を描く表題作と「水の花火」を収録する珠玉の小説集!

主人公の私=雪子は中学2年生。以前通っていた女子校に馴染めず、東京の中学校へ編入してきた。そのクラスで出会った本好きの少女・七緒に誘われて美術部に入り、予測のつかない彼女の言動に翻弄されながらも、きらめくような日々をともに過ごす。しかし次第に七緒がクラスから浮いていること、その言葉にウソが混じっているらしいことに気づき始める。美術教師の突然の死やカウンセラーとの関わりの中で、ふたりが共有した真実と嘘の間で揺れ動く私。やがてある事件を経てふたりは疎遠になっていく……。


                                    (講談社HPより)


表題作のほかに高校生でデビュ-した直後に書いた作品「水の花火」が収録されていた。

二編とも学生時代の女の子同士の友情を描いている。
わたし自身、ここに出てくるようなわかり難い性格の子と仲良くした記憶がないので
ちょっと理解し難い箇所もあったけれど・・・・

表題作の「七緒のために」の七緒と雪子の関係には、お互いを傷つけてしまうことになっても
一緒に居たい、そんな切ないような友情を感じた。
前の学校で友達関係が上手くいかなかった雪子にとって
転校先で出会った七緒は、明るく無邪気なかんじで好感が持てたのは理解できる。
しかし、いろいろな話が段々「?」と思うことが多いと気づく。
だからと言って嫌いになるほどではない。

雪子は七緒のことをよくわかっているかんじ。

七緒は常に具体的なことを聞いてはいけない雰囲気を漂わせている。
大らかさと無頓着さを装いながら実際はこちらは気後れしてしまうほどの危うい
緊張感に満ちた気配をまとっていた。



う~ん、なるほど。。。。
この表現、凄いなぁ~!どんなかんじの子かよくわかる!!


ある事件をきっかけに二人の仲は決裂してしまうのだけど、
こんなに分かり合える同性だからこそ一緒にこれ以上居るのが苦しかったのかな?
二人の家庭環境や精神状態とかが違っていれば別の友情が続いたのかもしれない。

ここに出てくるスク-ルカウンセラ-の栗栖先生は、一見優しく相手を理解しているようで
全く二人のためになる言動を起こしていないように感じてもどかしかった。

ここに出てくる同年代の子が読んだらどんな感想を持つのだろう?
ちょっと長女にでも読ませてみたい(受験生なので無理だと叱られるからダメか?)。


もうひとつのお話「水の花火」のほうも親友と別れる話だけど、少し前向きなかんじ。
初期の作品らしい初々しさも感じられて、なかなか良かった。


★★★★

 
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