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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年8月


研修を経て、循環器内科医となった諏訪野良太は、学会発表を終えた帰り、医学生時代の同級生である小鳥遊に遭遇する。小鳥遊が連れていた研修医・鴻ノ池に、研修のエピソードを求められた諏訪野の脳裏に蘇るのは、親身に寄り添ってきた患者たちのこと。まるで戦場のような救急部、心の傷と向き合う形成外科、かけがえのない“ある人”との出会いと別れを経験した緩和ケア科。切なくもあたたかな記憶の扉がいま開く。心震える医療ミステリ「祈りのカルテ」シリーズ

                     (角川書店/発行)




テレビドラマを見ていたので、俳優さんの顔が浮かんでくる。


30歳になった諏訪野達が集まり、研修期間中の話を回想していく。

やはり最後の<二十五年目の再会>が良いな。
救急外来に何度もくる癌患者の広瀬。
最後は、終末期で緩和ケア科に入院。
そこで研修医として接する諏訪野。

本当の父と子という関係。

広瀬の過去の話は、理不尽なものだったけれど、
最期は幸せな気持ちであっただろう。


循環器内科の医師として活躍する諏訪野の話も読みたいな。
体だけじゃなく、患者の不安とか心のケアも出来る医者は、いい。
諏訪野は良い医者になっていくと思うな。



                ★★★★

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発行年月:2022年9月


名画よ 永遠であれ!
世界初陶板美術館創設プロジェクトの物語
 
おお、鳴門システィーナ!
世界の美術業界に革命をもたらした美術陶板。その原点は、徳島・鳴門の地にあった!
技術を発見、トライ&エラーを繰り返し、芸術作品として昇華、
展示することで、世界に類を見ない規模の美術館として広く知られている国際美術館。
その設立に尽力した人々の姿を描く。

                    (潮出版社HPより)



モデルになっているのは、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館。

1998年、開業の比較的新しい美術館。
名前は聞いたことあったけれど、あの大塚製薬が作ったとは知らなかった。

最初に作ろうと思った社長も凄いけれど、それを実現するために動いた人たちも
凄い。

赤字覚悟で、地元のためにずっと後まで遺るものを造ろうという熱い気持ちで
色々な難題にも諦めず、解決の方法を見つけ実現していく様子は感動もの!


造ろうと思ってから10年で完成させたのも驚き。
実際の陶板に描かれた絵画を見に行きたいなぁ~



                    ★★★★★



発行年月:2010年7月 (1986年の発行の修正版)


—-彼の指は、はじめて隣に坐った時から私の注意を惹いていた—-
大阪娘の藤井五月と、精悍な農村青年・栗本健太。親友の結婚披露宴で知り合った健太は「女は家を守れ」という古い結婚観の持ち主。市役所の広報でエネルギッシュに働く五月にはそんな健太が許せない。頑固で不器用な二人は、会えばケンカとなる。やがて、心が通いはじめた頃……健太の村は山抜けの大災害に襲われる。甘くも爽やかな恋物語。
《隣りの男から、何ともいえぬ動物的な生気(せいき)が発散してくるのだった。べつにそれも、不快な体臭が匂うとか、男性用化粧品の匂いがぷんぷんするというのではない、匂いじゃなく、何かこちらを圧迫してくる、エーテルの如きもの。—-こんな都会のまん中で、男の精気を発散している青年は何だか、何だかとっても、いままで見たこともない性的魅力があった。—-本文より》


                  (清流出版HPより)


田辺聖子さんの作品は、時々読みたくなる。
若い時はよく読んでいたのだけど。。。
今、読んでも面白い。
携帯電話などない時代の恋愛小説って、いいな。

主人公の藤井五月は25歳で市役所の広報部で勤務。
友人の結婚式の披露宴で同じテーブルになった男性・栗本健太のことが
その後も気になる。
最初の印象は、古臭い考えで気に障る男だなぁ~というあまり良いものでは
なかったのに、何故か思い出してしまう。

そんなとき、一緒に披露宴の場にいた友人の元子(小学校教師)が席が隣だった
堀という男性と付き合い始める。
そして、もう一人の友人・直美(医療器具を扱う会社のOL)が、栗本みたいな
男性をいいなぁと感じたと言い出し・・・

五月の揺れる心理描写が巧みで、どうなるんだ?と進展が楽しみでたまらない。


終盤、起きた、栗本が住む集落での大きな山崩れには、ビックリ!
でも、それが五月の気持ちをはっきりさせるものになるとは、凄いな五月!


どんぐりのリボンって、面白いタイトルだなと思ったけど、最後にその意味が
わかった!
がんばれ~!!


素敵な表紙の写真もおしゃれでいい。
田辺さんの復刻版は、どれも本の装丁が素敵だと思う。
また色々読んでみよう。


                    ★★★★


発行年月:2021年3月


「死んだらすぐに遺体を解剖して欲しい――」医師の千早が、父の遺言に従い遺体を解剖すると胃の内壁に暗号が見つかる。父が28年前、連続殺人事件の犯人を追うために警察をやめていたことを知った千早は、病理医の友人・紫織と協力して胃に刻まれた暗号を読み解こうとする――。時を同じくして28年前の事件と酷似した殺人事件が発生。過去と現在で絡み合う謎を千早と紫織の医師コンビが解き明かす!

                 (角川書店HPより)



表題の意味はすぐに判明。
まさか・・・そんなところに???

父親が遺したメッセージを解明していくことが、28年前の未解決連続殺人事件に
繋がっていくとは・・・。


いつもの医療もの+刑事の執念が結びついた読み応え十分の物語だった!


読み進むほどに、この元刑事の父親像がはっきりしてきて
なんて、精神力の強い人なんだろうと。
そして、娘に対するぎこちなさは、そういうことだったのか?と考えると
切なさで泣けてくる。


最後まで、犯人は誰か、わからず(怪しい人は出てきたけれど。。。)
でも、実際、わかったときは「え?」と思うほど意外な人だった。
勝手に犯人を想像していたけど見事に外れました~(^^ゞ


巻末の付録<クロスロード>も良かった。
本編が始まる前の物語。



今後も新作が待ち遠しい作家さんだな。



                     ★★★★★




発行年月:
2005年3月


初恋、友情、失恋、部活、学祭、上京……。
山と田んぼに囲まれた、田舎の県立高校の四季を舞台に、
「あの頃」のかっこ悪くて、情けなくて、
でもかけがえのない瞬間を描きだした傑作青春小説。

               (幻冬舎HPより)



図書館で「あ!これ読みたかった本!」と手に取った。
檸檬色の表紙も爽やかだけど、本の内容も実に爽やかだった。

本の帯文に「地味な人の青春」をいつか書きたいと思っていました。・・・
とあるけれど、大抵の人は、こんな青春を過ごしたと思う。
その時は地味でもあとから振り返ると、そんな地味だけど楽しいことも辛いことも
あった高校生時代って、懐かしい思い出がいっぱいある時代。

この物語はとある田舎の進学校でもある公立高校・北高が舞台。
章ごとに主人公が変わるけど、前に出てきた人がまた出てきたりするので
楽しい。

最後の章は、受験が終わって、皆、バラバラに次の進学先の大学のある場所へ
向かっていく。
でも、ここで出来た友情は生涯、続いていくといいなぁ~。

高校時代の友は、一生の友にもなれると思う。


また10年くらいしたら、読み返したい本。

これ、映画化されているんだぁ~

観てみたいな~


                       ★★★★★
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