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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2010年7月 (1986年の発行の修正版)


—-彼の指は、はじめて隣に坐った時から私の注意を惹いていた—-
大阪娘の藤井五月と、精悍な農村青年・栗本健太。親友の結婚披露宴で知り合った健太は「女は家を守れ」という古い結婚観の持ち主。市役所の広報でエネルギッシュに働く五月にはそんな健太が許せない。頑固で不器用な二人は、会えばケンカとなる。やがて、心が通いはじめた頃……健太の村は山抜けの大災害に襲われる。甘くも爽やかな恋物語。
《隣りの男から、何ともいえぬ動物的な生気(せいき)が発散してくるのだった。べつにそれも、不快な体臭が匂うとか、男性用化粧品の匂いがぷんぷんするというのではない、匂いじゃなく、何かこちらを圧迫してくる、エーテルの如きもの。—-こんな都会のまん中で、男の精気を発散している青年は何だか、何だかとっても、いままで見たこともない性的魅力があった。—-本文より》


                  (清流出版HPより)


田辺聖子さんの作品は、時々読みたくなる。
若い時はよく読んでいたのだけど。。。
今、読んでも面白い。
携帯電話などない時代の恋愛小説って、いいな。

主人公の藤井五月は25歳で市役所の広報部で勤務。
友人の結婚式の披露宴で同じテーブルになった男性・栗本健太のことが
その後も気になる。
最初の印象は、古臭い考えで気に障る男だなぁ~というあまり良いものでは
なかったのに、何故か思い出してしまう。

そんなとき、一緒に披露宴の場にいた友人の元子(小学校教師)が席が隣だった
堀という男性と付き合い始める。
そして、もう一人の友人・直美(医療器具を扱う会社のOL)が、栗本みたいな
男性をいいなぁと感じたと言い出し・・・

五月の揺れる心理描写が巧みで、どうなるんだ?と進展が楽しみでたまらない。


終盤、起きた、栗本が住む集落での大きな山崩れには、ビックリ!
でも、それが五月の気持ちをはっきりさせるものになるとは、凄いな五月!


どんぐりのリボンって、面白いタイトルだなと思ったけど、最後にその意味が
わかった!
がんばれ~!!


素敵な表紙の写真もおしゃれでいい。
田辺さんの復刻版は、どれも本の装丁が素敵だと思う。
また色々読んでみよう。


                    ★★★★
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