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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年8月

今も昔も、ゴシップが好き。
エロ、欲、邪心に悪行…… 人間の生々しさを描いた仏教説話集!
作品
「仏教」説話だから抹香臭いお行儀の良い話が集められているのかといえば、大違い。この世のありとあらゆる「業」にまつわる面白い物語が目白押しなのだ。私がもくろんだのは、『今昔』の著者が心惹かれただろうさまざまな「人間の業」を取り出して並べてみる、ということだった。(訳者)
物語
芥川龍之介「鼻」「羅生門」の原話のみならず、エロに下卑た笑い、有名人の噂にスキャンダルの宝庫! 平安時代末期の民衆や勃興する武士階級、人間味あふれる貴族、僧侶らの姿をリアルに描く、「美しい生なま々々しさ」(芥川)に満ちた日本最大の仏教説話集。厳選91話を収録。

                 (光文社古典新訳HPより)



今昔物語って、日本のお話だけかと思っていた~(^^ゞ

天竺(インド)、震旦(中国) 本朝(日本)のお話を集めたものだとは・・・。

やはり読みやすいというか興味深いのは日本の話かな?
知っている天皇の名前とか武士の名前が出てくると馴染みやすいかんじで。


バカバカしいお話も幾つかあって、飽きないように選んでくれているんだなぁ~と
1000を超えるという膨大な説話の編集も大変だっただろう。
こういう1冊を作ってくれたことに感謝です(^^)

巻末の解説は、とても興味深かった。
「今昔物語の5W1H」・・・大学の卒論みたい。

いつ?
平安時代の末期(1120~1150年ころ)

どこで?
日本

なにを?
仏教説話と世俗説話を集めたもの

どのように?
先行するさまざまな書物のなかから著者が選んだ

だれが?
さほど高位ではない一人の僧侶による?
(諸説あるが・・・訳者の考え)

なぜ?
天竺、震旦、本朝にまたがる壮大な仏教伝来の歴史を膨大な説話群によって
描きだそうとしたのが動機。
が、未完のまま・・・そしてそのことも著者は予感し死蔵を決断したのでは?


芥川龍之介がこれらを読み「鼻」「羅生門」を書いたんだな~と思うと
また芥川作品も読んでみたくなる。


光文社新訳文庫、いい!!



                    ★★★★★
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