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読んだ本の感想あれこれ。
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Invitation20.jpeg    発行年月:2010年1月

   当代一の女性作家、競艶

   当代最高の女性作家8人が
   腕によりをかけた絶品短篇小説集。
   恋愛模様はもちろん、時代物からミステリー仕立てまで
   超逸品ぞろい

                          (文藝春秋HPより)


なんという豪華なメンバ-でしょう!
髙村さんだけ、初めてかも?ですが、その他の方たちは、それぞれの個性をしっかり出した作品だったような気がしました。

江國さんの「蛾」は、結構切なかったけど、この世界観はキライじゃない。
「蛾」がキライだから、ちょっと怖かったけど・・・^^;

小川さんの「巨人の接待」は、ちょっとメルヘンの世界のような現実の世界から離れたかんじのお話で楽しかった。

川上さんの「天にまします吾らが父ヨ、世界人類ガ、幸福デ、ありますヨウニ!」は
大学時代から現在40代までの男女の交友関係を描いていて、こういう人たち、どっかに居そうだよな~なんて思いながら読んだ。

桐野さんの「告白」は
少し時代小説っぽく、そこに出てくる話は、昔ばなしの様だった。
でも、ちょっとブラックなところが桐野さんっぽい。

小地さんの「捨てる」は
とっさに一人引っ越しを決めてしまった主婦のはなし。
引っ越し業社の青年との恋?と思ったら違って・・・やや期待はずれだったけど・・・^^;
新しい一歩を踏み出したって事ね?
捨てたのは旦那ということですかね?

髙樹さんの「夕陽と珊瑚」は、
老人施設に入所の女性がかつての恋人の元に一緒に訪ねる話。
老いるって切ないけど、思い出は綺麗なまま残る?なんて美しい話と思いきや・・・・
あ~ビックリの展開でした。

髙村さんの「カワイイ、アナタ」は
ある警察官が退職した先輩警察官から聞いた話を思い出して語る話。
最後まで読んで、なるほど、そういうことでしたか?と納得した。
初めて読んだ作家さんだったけど、なかなか面白かった。

最後の林さんの「リハ-サル」は、
ちょっとエロイ。
今まで読んできた作品には、ちょっとここではない何処か他の場所の話のような物が多かったけど
すごく現実的なかんじで、読みながら何だかイヤだな~なんて苦笑したけど・・・
最後まで読むと、この「リハ-サル」の意味がわかって大笑いしちゃった。
こんな50代には、自分はなれないけどね~。


ま、兎に角、バラエティ-に富んでいて楽しめました。
「招待」してくれてありがとうございます!
というかんじです(^^)

★★★
 

 


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80d33613.jpg    発行年月:2009年8月


  女たちは野心を抱き、
      男は禁断の愛に落ちた

  二人の直木賞作家と人気女優が奇跡のコラボ
  それぞれが描く男女三人が、複雑に絡み合い、
  嫉妬と野心、官能渦巻く恋愛小説


Caracteres
遠山響樹------石田衣良が描く男34歳、新進気鋭の作詞家。
エリカ-----------佐藤江梨子が描く女24歳、ダイヤの原石のような歌手の卵。
浅木季理子---唯川恵が描く女45歳、エステティシャンにして実業家。

 

                                 響樹と季理子は長年の恋人同士。
だが、響樹は銀座で出会ったエリカと恋に落ちてしまう。
嫉妬と野心が渦巻く中、響樹と季理子は
エリカをスタ-ダムに押し上げようと企むが・・・。

                                           (本の帯文より)

コラボと思わなければ、まあ、話としてはよくある三角関係の話。
でも、三者三様にリレ-方式で書いたと考えると、なかなか面白くまとまっていて良かったかな?

作家の二人が上手いのは当たり前なので、置いといて・・・^^;
佐藤江梨子さんが結構、面白い文章書くのには、ちょっと驚いた!
若く元々、良い素質を備えた女の子のようだったけど、最初は、まだちょっと垢抜けない、でもそこが初々しく可愛かったエリカが、磨かれてどんどん自信を持って、愛されてまたまた綺麗になって、どんどん野心が芽生え大胆になっていく様子が面白かった。
若いサトエリだから書けた文章かもなぁ~なんて思いながら読みました(^^)
サトエリちゃん、結構好きなので好意的に♪

で、結局、三人はどうなるの?

ラストは・・・・そういう終わり方ね・・・・ま、それもいいか?
と無難に終わったのがややつまらなかったかな?^^;

自分の年齢と近い季理子にやはり一番共感できて、カッコイイ大人の女性だな~と思った。
嫉妬をしてもビジネスは別と割り切ろうとするあたりの内心を思うと切なかったけど
身近な男性に逃げないのは偉かった!

「もし目の前に楽な道と辛い道があったら、辛い道を選ぶこと」
これはエリカにアドバイスした言葉だけど、自分自身もそうしていくのが凄いな。


ササ~ッと読めて、特に大きな感動とかはないけど、このコラボの試みはなかなか面白かったし
悪くなかった!
ほかにもこういうコラボ作品あったら、読んでみよう。


★★★
8c74a5e0.jpg発行年月:2008年5月

読むだけで恋したくなる。

石田衣良『ドラゴン&フラワ-』危険な香りがする彼。いけないとわかっているのに・・・

角田光代『卒業旅行』友人と行った旅先で、ちっぽけな自分に絶望。そこに現れたのは・・・

嶽本野ばら『Flying Guts』きらめく星のような恋の時間。それは永遠に続くように思えたけれど・・・

森絵都『本物の恋』忘れたくても忘れられない。あなたに出会ったあの夜のことは・・・

                                          (本の帯文より)

短い恋のお話5つ。
どれも、ササッと読めちゃいます。
でも、どのお話も良かった。

島本さんの「初恋」はちょっと切ない悲しい物語でしたが、他のお話は明るいかんじ。

初めて読んだ嶽本野ばらさんの『Flying Guts』が良かったなぁ~。
職場の憧れの人に引っ込み思案で、今まで何をしても間が悪くついていなかった主人公が、クイズ番組に出るガッツ石松に勇気づけられるというのが楽しい!!

勇気を出してアタックしたその結果も良かった!
最高にHappyな雰囲気が一番だった!

いいな。この話。

嶽本さんの本、今度、読んでみよう!

お話として印象に残るのは、やはり森絵都さんの『本物の恋』かな?
上手いな。やっぱり。と再認識でした(^^)

★★★★
5f4fafd5.jpg発行年月:2009年2月


これぞ「物語」のドリームチーム。日本のエンターテインメント界を代表する7人が、読み切り小説で競演! 短編並の長さで読み応えは長編並、という作品がズラリと並びました。まさに永久保存版アンソロジー。どこから読んでも、極上の読書体験が待つことをお約束します。お気に入りの作家から読むも良し、新しい出会いを探すも良し。著作リストも完備して、新規開拓の入門書としても最適


                      (新潮社HPより)

図書館から借りましたが、結構待った!
人気作家さんが集結した本書なら、誰もが読みたい書でしょうからね(^^)

7人の作家さんの中で、初めて読んだのは
近藤史恵さんと佐藤友哉さん。
どこかのアンソロジ-で読んだかも?しれませんが、記憶にないので、初めてというかんじ。

このお二方の作品もなかなか面白かった!
近藤さんは「プロトンの中の孤独」・・・自転車ロ-ドレ-スの選手の話。ちょっと青春物語っぽくて結構好みでした。
佐藤さんの「333のテッペン」は、ミステリ-?東京タワ-のてっぺんでの殺人事件が元になりそこに関係してくる人たちの話。
殺人が起こっているのに結構、軽いかんじで読めて面白かった。

ほかの作家さんも文句なし!
米澤さんの「玉野五十鈴の誉れ」は後に発行された本で既に読んでいましたが、何度読んでも面白いので、退屈せず読みました。
はじめちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子が泣いても蓋とるな-----ゾゾ~ッ!

伊坂さん、道尾さん、本多さんは短い話なのによくまとまっていて、さすがの上手さ!

そして、やはり一番好きなのは有川さんの表題にもなってる「スト-リ-セラ-」でした!
とことん泣かせてくれました。
いろんな意味で泣けます。
泣きのツボ押しまくりです・・・・・笑


ホントに何処から読んでも面白い本でしょう!
わたしは、順番に読んでいきましたが、とっても贅沢な本だと思います!

これはシリ-ズ化?
ほかのも読んでみたいな。

★★★★★
aa17762d.jpeg発行年月:2009年12月


日本中を言葉の力で飛んでいく新しい小説集

デザイナ-池田進吾氏発による、いしいしんじ、森絵都、栗田有起、西加奈子、藤谷治氏の読み切り小説集。「場所」に特化した全く新しい小説集です(今後、半年に1回ずつを刊行予定)。


                        (小学館HPより)
いしいしんじ・・・T
   西 加奈子・・・猿に会う
栗田有起・・・極楽
     池田進吾・・・赤、青、王子
   藤谷 治・・・すみだ川
       森 絵都・・・東の果つるところ

最後の森さん以外、お初かな・・・・どこかのアンソロジ-で読んだかもしれないけど記憶はないです。

最初のいしいさんの「T」は・・・・正直、読むのが途中で面倒になりました^^;
何を言いたいのか、わたしの読みが浅いのか?チンプンカンプンでした・・・理解しようと努力はしたんですが・・・。

西さん、栗田さん、池田さんは、まあまあ。
西さんの「猿に会う」は、仲良し三人組のだらだら加減が面白かったし、栗田さんの「極楽」も河童のQが極楽を求めた先にあったものに切ない哀愁のようなものを感じ、池田さんの「赤、青、王子」は、何の変哲もない物語だけど、言葉遣いのセンスは好き(^^)
すっごく面白くはないけど・・・この3つは普通に楽しめました。

5番目の藤谷さんの「すみだ川」、これが一番良かったな!
落語調の語りで物語がテンポよく進みます。
吉原の花魁と商人の話なんですが、ラストもキレイで粋でした♪

最後の森さんの「東の果つるところ」もよかった。
森さんはやはり上手い!期待通りでした。
左右対称を重んじる草門一族の話。そして一族の掟を破った末にこの世を去る由果の語りに夢中になりました。


手にしたとき、意外と厚い本だな。と思いましたが、ササッと読めました。
 
第二弾は半年後だそうで、そちらも読んでみようかな?

後ろ2つの作品だけなら★4つですが・・・・・^^;


★★★
 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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