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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2015年11月


 人気の女性作家9名が贈る書き下ろし短篇! 小説

柴田よしき・大崎梢・光原百合・福田和代・松村比呂美・近藤史恵・永嶋恵美・篠田真由美・新津きよみ。作家発! 『捨てる』小説集。

                   (文藝春秋HPより)



9名の女性作家によるアンソロジー「捨てる」をテーマにした短編がずらり。
どの話も面白かった!!
しかし、柴田よしきさんって女性だったの!?
ここで初めて知りました^^;

<箱の中身は   大崎 梢>
ママが中身を捨てて来るまで帰って来ちゃだめと言われた女の子に出会った真琴。

ほんわか温かい気持ちにさせてくれた。


<蜜腺   村松比呂美>
夫が練炭自殺した。母親の借金を清算するために。
夫が大切にしていたウツボカズラを少しずつ処分する。

嫌な話でした。姑とのやり取りは怖い。


<捨ててもらっていいですか?   福田和代>
92歳で他界した母方の祖父の遺品整理を母とする朱里。
突然出てきた拳銃に驚く。

処理に困るものは早いとこ処分しておかなきゃね。


<forget me not    篠田真由美>
母が遺した壺。
捨てられずにとあるお店に持ち込み処分をお願いするけれど・・・

こういう物実際、出て来たらどうするかな?


<四つの掌編   光原百合>
。戻る人形
。ツバメたち
。バー・スイートメモリーへようこそ
。夢捨て場

初読みの作家さんでしたが、なかなか面白い趣向でした。
ツバメたちは幸福の王子のツバメを知るツバメが語る。


<お守り   新津きよみ>
子どもの頃に大好きな祖母から貰った手作りのお守り。
ずっとそれに守られてきたけれど、ある日、中身が変わった?

わたしだったら捨てないな・・・と思った。


<ババ抜き   永嶋恵美>
会社の恒例の旅行に参加したのは、わずか3名の女性。
会社の保養所内でトランプで遊ぶことに。負けたら罰ゲームで
秘密を暴露しようと決める。

ああ、嫌な女性同士。このあとどうなるんだろ?怖いわ~


<幸せのお手本   近藤史恵>
両親が中学の頃、離婚し、父方の祖父母宅で17歳まで暮らした。
幸せのお手本は祖父母の暮らしだった。

これは衝撃的でした!ずっと信じていたものが崩れるって哀しい。


<花子さんと捨てられた白い花の冒険    柴田よしき>
花子はパンジーの花が好き。
偶然、特に好きな白のパンジーを捨てようとしていた男性を見かけ
譲って貰う。男性の妻が花を育てているけけれど、狭いところなので
もうすぐ終わりの花を捨ててほしいと頼まれたと。

優しそうに見えた男性がまさかそんな人だったとは!
しかし、身近にそんな風にしている人がいるかもって思ったら恐ろしい。



ササ~ッと読めて面白い。
アンソロジー第二段も期待したいです(^^)

                          ★★★
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発行年月:2014年7月(単行本2013年1月)


近藤史恵リクエスト! ペットのアンソロジー

「ペット」をモチーフに短編を一作書いていただけませんか? 愛犬家としても知られる作家・近藤史恵氏が「この方のペット小説を読んでみたい」と思った作家に執筆を依頼。盛り沢山な作品が揃いました。登場するのは犬、猫から爬虫類、鳥まで、中身も涙なくしては読めない作品から爆笑必至の作品までと、多種多彩。小説のなかで、生き物と寄り添ってみてください。

我孫子武丸井上夢人大倉崇裕大崎梢太田忠司近藤史恵柄刀一汀こるもの皆川博子森奈津子

                    (光文社文庫HPより)




列車の移動中に何か読む本を探そうと、本屋に立ち寄り購入♪

楽しいコラボ作品で移動時間中、有意義な時間が過ごせました(^^)

初めて読んだ作家さんの作品もなかなか良かった!


猫好きのわたしとしては、「ネコの時間」がやはり一番ジ~ンと来ました。
ネコを飼ったことのある方なら共感することばかりじゃないかな。


                          ★★★★★

 




発行年月:2015年1月


 人生50年。少女時代の思い出から踏みしめてきた女の踊り場、抱腹絶倒の人生の極意まで──。ともに読書家として知られる作家とエッセイストが、本と人生を名著とともに語り尽くす、滋味あふれる対話集。  

               (集英社HPより)    





平松洋子さん・・・1958年生まれ。岡山県倉敷市出身。

小川洋子さん・・・1962年生まれ。岡山県岡山市出身。

二人の洋子さんが、幼い頃に読んでいた本、少女から大人になる頃読んだ本などなど
今までの人生を振り返りつつ本の話をする。
楽しい対談形式の本でした。


小川さんと同年でしたので、子どもの頃の話など、共感するものが多かった。

幼い頃読んだ本もお二人と共通のものが多く、ああそうそう!
そんな風にわたしも考えた!と嬉しくなったりして。

点子ちゃんとアントン(ケストナー)、ノンちゃん雲に乗る(石井桃子)
いやいやえん(中川季枝子)、にんじん(ルナアル)。

これらは、表紙の絵や、その本を読んでいた情景まではっきり思いだせる。
懐かしさでいっぱいになりました。


本の話も面白いのですが、二人のそれぞれのお子さんとの話も良かった。
第四章の「人生のあめ玉」
平松さんは、娘さん。小川さんは息子さん。
それぞれのお子さんが小さい時の話を人生のあめ玉と呼び、今も時々思い出して
いるとか。
なるほどね、子どもが小さい頃、言った言葉で印象的なものってあめ玉を舐めるように
じわじわ嬉しい気持ちが沁みてくるもの。
いいなぁ~こういう表現!と感心しちゃった。


お二人が感銘を受けた本で読んでいないものは、いつか読んでみよう!

特に気になったのは、みちのくの人形たち・深沢七郎/著
忘れないようにメモしておこう。



                        ★★★★★



発行年月:2014年6月

あのひとがほしい、どんなことをしても――。
今最も注目される女性作家・窪美澄、千早茜、彩瀬まる、花房観音、宮木あや子の5人が「略奪愛」をテーマに紡いだ、書き下ろし恋愛官能小説集。

                   (河出書房新社HPより)




<朧月夜のスーヴェニア  窪 美澄>

家族から認知症と思われている老女。
孫娘に乱暴な介護を受けながら、冷静に孫娘の行く末を案じながら
かつて自分が愛した男のことを思い出す。


<夏のうらはら   千早 茜>
バイトに来ている人妻・明菜と関係を持つ恭一。
高校時代、密かに思いを寄せた絹子が地元に帰って来たと明菜から聞く。
傷ついている絹子に近づく恭一。



<かわいごっこ   彩瀬まる>
姉の家で飼っていた文鳥を代わりに飼うことにした弘樹。
同棲中の若菜は、弘樹が文鳥に「かわいいな~」と言いながら戯れる様子を
冷ややかに見ている。



<それからのこと   花房観音>
兄の親友だった平丘と大輔。
兄が大学卒業前に事故で亡くなり、気落ちした自分を兄に代わって慰め勇気づけて
そばにいてくれた平丘と結婚。
大輔もその結婚を薦めてくれた。
が・・・平丘との生活にやや不満のような気持ちを抱き前から自分も好意を
持っていたと言う大輔に気持ちが傾く。



<蛇瓜とルチル   宮木あや子>
芸能界で衣装を提供する仕事をしている真崎。
学園ドラマの生徒役の久永正樹15歳にときめく。



どれも官能的で女の怖さを感じさせる話でした。
狡猾な女のしたたかさみたいなものを感じた。
ああ、男に生まれなくて良かった。
こんな女たちに関わりたくないわ~^^;

面白かったけれど、感動は全くなしでした。

                             ★★★

 



発行年月:2006年3月


 「FRaU」「Style」「ViVi」「VoCE」「with」連載リレー企画から誕生
「日産マーチ」とのコラボレーションで人気集中の雑誌連載から生まれた女性のための、美しく切なく心に響く1冊。読んでうるおう、心の「美容液」

響くエンジン音。行き先を決め、ハンドルを握っているのは“私”
「恋」から「愛」にシフトできない、不器用でチャーミングで我がままなすべての女性へ

                        
※特製刺繡しおり紐、奥 華子スペシャルCDつき


                         (講談社HPより)


なかなかオシャレな本でした♪
6人の作家さんが描く、女性たち。
少し切なかったり、微笑ましかったり。

やはり最初の角田さんの物語<ふたり>と谷村さんの<風になびく青い風船>がいい!

角田さんの<ふたり>は、結婚3年目の夫婦の喧嘩が描かれている。
売り言葉に買い言葉で、家を飛び出した妻。
車に乗って何処までも行ってやろう!と意気込むけれど・・・

ああ、こういう気持ち何となくわかるわ~。
女性なら共感しちゃう部分、多々あると思う。
最後は、丸く収まってホッ♪


一方の谷村さんの<風になびく青い風船>は、切ない。
35歳で一人パリに来て、先行き不安なところで偶然、出会った犬のブラン。
放っておけずに連れて行き、でもそのおかげでいろいろな出会いがあり幸せな日々。
でも別れなければならない事態に・・・。

なんか、パリとか行ったことないけど、情景が目に浮かんできた。
美しい夕日とか・・・。
優しくて切ない物語でした。


他の方たちの話もそれぞれ良かった。

付録のCDも素敵でした!
奥 華子さんの声、良いですね~(^^)
彼女のほかの曲も聞いてみたくなりました。


栞も可愛くて、写真もオシャレで女性好みの1冊ですね~。

   

                              ★★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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