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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年5月


12ヶ月連続刊行企画
第4弾!
デビュー10周年
中山七里
 
あの弁護士や刑事、解剖医など、中山作品の人気キャラクターも登場。
作家生活10年、構想5年の集大成。
 
取り調べ中、
意識を失った検事。
気がつくと目の前で、
被疑者が死んでいた。
 
取り調べ中に殺人を起こしたとして、検事・天生が逮捕された。
親友のピアニスト・岬洋介は、絶体絶命の天生を救うことができるのか?
 
幼稚園で幼児らを惨殺した直後、自らに覚醒剤を注射した<平成最悪の凶悪犯>仙街不比等。彼の担当検事になった天生は、刑法第39条によって仙街に無罪判決が下ることを恐れ、検事調べで仙街の殺意が立証できないかと苦慮する。しかし、取り調べ中に突如意識を失ってしまい、目を覚ましたとき、目の前には仙街の銃殺死体があった。指紋や硝煙反応が検出され、身に覚えのない殺害容疑で逮捕されてしまう天生。そんな彼を救うため、あの男が帰還する――!!

                  (宝島社HPより)


表題通り、豪華メンバーでの合唱というかんじ。

すぐ前に「ヒポクラテスの試練」で、法医学のメンバーの関わる話を読んだので
そのメンバー+刑事の古手川、渡瀬なども登場で、続きを読んでいる感じだった。


凄惨な事件を起こした、仙街が検事調べ中に銃殺されるというショッキングな展開で
事件の真相はどうなるのか?
検事の天生は被疑者で捕まり、そこに助っ人の岬洋介が登場~!!

弁護士として雇ったのが御子柴。
対する担当検事は、洋介の父親。


豪華なメンバーが法廷で顔合わせ。



それにしても犠牲になった幼児や教員たちには何ら落ち度はなく、気の毒としか
言いようがない。
恨みをその身内に向けるのは卑怯。



最後に岬が日本にいる間に次の事件に関わりそうという予感を述べるけど
次に発行されるとある「おわかれはモーツァルト」は、いつ読めるのか?
今から楽しみ。


関係ないけど、このシリーズは本の表紙が綺麗なのもいい。


                     ★★★★
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発行年月:2020年6月

大好評・法医学ミステリー「ヒポクラテス」シリーズ 待望の第3弾!
急激に悪化する謎の“肝臓がん”ーーー
相次ぐ不審死は
未曾有のパンデミックの始まりなのか!?
自覚症状なし、MRIでも検出不能……これは未知のウイルスなのか!?
偏屈だが解剖の腕は超一流の光崎藤次郎教授が率いる浦和医大法医学教室に、
城都大附属病院の内科医・南条がやって来た。前日に搬送され急死した前都議会議員・権藤の死に
疑問があるという。肝臓がんが死因とみられたが、九カ月前に受けた健康診断では問題がなかった。
捜査に駆り出された埼玉県警の古手川は、権藤の甥が事故米を使って毒殺を目論んだ証拠を?む。
しかし、光崎が司法解剖から導き出した答えは恐るべき感染症だった!直後、権藤の周囲で新たな
不審死が判明。感染源特定に挑む新米助教・栂野真琴が辿り着いた驚愕の真実とはーー!?

                  (祥伝社HPより)



第三弾ということだけど、第二弾は読んでないかも。
それでも読んでいるうちに登場人物、思い出した!

今回は、短期間のうちに肝臓を癌細胞に冒され死亡するという症例が続くことから
その真相を探る話。


最初の症例は、権藤要一(68歳)、医療機械メーカーの創始者である都議会議員
でもあった男。
最初は遺産目当てのただ一人の親族・甥の出雲が疑われる。
が、解剖の結果、死因は、エキノコックス(寄生虫)によるものとわかる。
ふつうのエキノコックスが体内に入れば、腹痛など何らかの自覚症状があるのだが
突然変異を起こしたエキノコックスか?

でも、なぜ?どこから突然変異したエキノコックスが?

そのうち、同様の死因を疑う元都庁職員・箕輪義純(60歳)の死。


二人の関係性は?と調べていくと、アメリカに視察旅行に行っていたという共通点。
当時、ほかの同行者はと調べると、更に5人の名前がわかる。

アメリカで視察団を接待した人物・リドラー氏も同様のエキノコックスによる
死亡が確定。


その背景にあったもの。
コリアンタウンで行われていたことには、愕然。
実際、こんなことあるのかな?
嫌だな。

突然変異したエキノコックスが、蔓延しなくてよかった。
これは人が恨みを抱いて意図して感染させたことだったけど、無差別的に
こんなことが行われたらと考えたら、恐ろしい。

後味悪いけど、法医学の光崎教授や助手の栂野真琴、准教授のキャシー
県警の古手川などのキャラクターは好きなので、続いて欲しいシリーズ。



                  ★★★


発行年月:2020年7月


上最悪の刑事VS史上最低の犯罪者
SNSの悪意×匿名性×依存性が引き起こす災厄。
鋭い舌鋒で容疑者を落とす百戦錬磨の刑事・毒島が、
卑劣な敵を相手に最後の戦いに挑む。


刑事・毒島は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。犯人を追うことに何よりも生きがいを覚え、仲間内では一を話せば十を返す能弁で煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。大手町の連続殺人、出版社の連続爆破、女性を狙った硫酸攻撃……。捜査の中で見え隠れする<教授>とは一体何者なのか?かつてない強敵との勝負の行方は――。手に汗握るノンストップミステリ!"

                    (幻冬舎HPより)



毒島が刑事として担当した最後の事件。


5つの話に分かれているが、それぞれの事件の犯人は【教授】と呼ばれる人物に
よって操られていた。

<不具戴天>この世に共存できない、どうしても許せないと思うほど深く恨むこと

犯人は、リーマンショックのあおりで思うように就職できなかった。
自分はエリート街道にのれるはずだったのに・・・と大手町のサラリーマンを連続射殺。



<伏竜鳳雛/ふくりゅうほうすう>まだ世に知られていない大人物と有能な若者のたとえ

文芸の新人賞に落選し続ける男が起こす出版社連続爆破事件



<優勝劣敗>すぐれたものが勝ち、劣ったものが負けること
結婚相談所相談員の女性が起こす、顔に塩酸をかけ3人の女性に火傷を負わせた事件



<奸倭邪知/かんぬいじゃち>こころがねじ曲がっていて、よこしまなさま
デイサービスの介護職員が介護する高齢者を操り、過去に凶悪な殺人事件を起こしながら
何ら反省の様子を見せない者たちを薬剤(硫酸タリウム)を注射させて殺害させる



<自業自得>自分の行いの結果を自分が受けること
4つの事件を操っていた【教授】と名乗る人物、神父の男・宇能光輝(47歳)。
毒島が対峙。




4番目のおじいちゃんは、操られて気の毒だった。
介護職員の鵺野静香の言い分は少し共感するところはあったけど
それなら自分でやればいいのにと思った。
名前がぬえのってえぐいな(^^ゞ

まさに怪物。

でもそんな静香をも操っていた【教授】。
教授VS毒島 って帯文にあったけど、圧倒的、毒島の勝ちでした!!
凄いぞ、毒島。

刑務所送る価値もないっていう判断から、どんどん精神的に追い詰めてしまう方法を
選んだわけですね。
刑事を辞めた経緯がわかって、ああ、こういうことだったのかと納得。

作家刑事としての話をまた読みたい!


文句なしに面白かった!


                          ★★★★★



発行年月:2020年5月


刑事・犬養隼人シリーズ最新作! 
臓器売買の闇に迫る社会派医療ミステリ。

雑木林に埋められた少年の遺体からは、臓器が奪われていた。司法解剖と調査により、遺体は中国の貧困層の子供だと分かり――。孤高の刑事・犬養と相棒の高千穂明日香が、中国で急増する臓器売買の闇にメスを入れる!

                  (KADOKAWA HPより)

(注意)犯人のネタバレ最後にあります

臓器が奪われた少年の遺体が発見。
その後も数人。


少年たちが貧困じゃなかったら、こんなことにならなかったんだろうと
考えると周りの大人たちの行動に腹が立つ。

犠牲になった少年たち
・王延準(12歳)・・・1週間の滞在予定で入国。中国の貧困地区に住み
母親は、貧しさから日本の夫婦の元に養子に出したというが・・・


・小塩雅人(14歳)・・・借金苦の家庭。臓器売買には自分の意思でのぞむ。
手術後、退院したが、その翌日、路上で倒れる。


・与那嶺照生(15歳)・・・貧困家庭。家に帰りたくないと仲間と夜通し
過ごすことも。賭け事に手をだし借金を抱え臓器を売る話に乗っかるが・・・


・槙代宏隆(13歳)・・・乗用車に撥ねられ救急搬送される。移送の間に脳死判定。
移送先の病院で何者かに連れ出されるが翌日、臓器が抜かれた状態の遺体で発見。


犯人は、医療関係者と警察関係者という何とも嫌な結末。
臓器売買・・・ほんとに中国では死刑囚のものふつうにあるの?

日本では、物語のなかだけのことであって欲しい。

後味悪い話。

犬飼の苦悩する姿も、辛い。
娘さんの回復があればいいんだけど・・・。


                     ★★★



発行年月2020年3月

志賀倫成は、大手出版社『週刊春潮』の副編集長で、その売上は会社の大柱だった。志賀は、スキャンダル記事こそが他の部門も支えているという自負を持ち、充実した編集者生活を送っていた。だが大学生の息子・健輔が、ストーカー殺人を犯した上で自殺したという疑いがかかったことで、幸福だった生活は崩れ去る。スキャンダルを追う立場から追われる立場に転落、社の問題雑誌である『春潮48』へと左遷。取材対象のみならず同僚からも罵倒される日々に精神をすりつぶしていく。一人残された被害者の娘・奈々美から襲われ、妻も家出してしまった。だが、奈々美と触れ合ううちに、新たな光が見え始めるのだが……。

                   (角川春樹事務所HPより)



息子がストーカーしていたが大学講師とその夫を刺殺後、自死した。

大手出版社のスキャンダルを扱う雑誌の副編集長・志賀倫成の人勢が一変する。

スキャンダルを扱う雑誌って、嫌いだし、そんな雑誌の副編集長・志賀にも最初は
嫌悪感を抱いていた。
けれど、家庭内では妻との関係は良い感じでふつうの人という感じ。
が、息子のことで諍いになり、ついに手が出てしまう。

窮地に立たされたとき、人って本性表すから・・・ああ志賀ってやっぱり嫌なかんじ。
なんて思っていた。


被害者夫婦の一人娘・奈々美(14歳)に接触し、最初は、激しい拒否反応。
当たり前じゃん。


でも奈々美は、被害者家族でも、誹謗中傷を受けていた。
被害者家族の志賀が誹謗中傷を受けるのは、まあ仕方ないのかな?とも思うけど
なんで?夫婦がすごく人間的に嫌な人だったとかなら理解できるけど、そうでは
ないらしいし・・・

奈々美を虐めていたグループの犯行?

奈々美がひどい状況にありながら、自宅に一人留まっていることに危険を感じ
護衛を試みる志賀。

このあたりから、なぜだか段々、良い人になっていく志賀。
元々、そんなに嫌な人じゃなかったのか?

まあ、最後は、良い話で終わるから読んでいる側は、ホッと出来て、まあいいか?(^^ゞ


文章は、いつも読みやすいので、突っ込みどころは多少あるけど
いつもまあまあ楽しめる。


                         ★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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