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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年9月

あらすじ・概要

学園一のアイドル・楓が転落死した。
事故か、自殺か、事件か。
クラスメートの慎也とその従兄弟の刑事・公彦は、真相究明のため、
ある場所への潜入捜査を始める──。ノンストップ学園ミステリ!
 
                  (発行/集英社)




高校の演劇部所属の雨宮楓は、容姿端麗、成績優秀、非の打ちどころがない

誰もが認めるアイドル的存在。

そんな楓が謎の転落死。


事件の真相を追うのはクラスメイトの高梨愼也。
と、警察官で愼也の従兄弟・葛城公彦。



楓の次にも1年生部員の大輝が舞台から落下して死亡。


演劇部内、どうなってるんだ!?というかんじ。
事件の真相は、楓が麻薬常習者だったという真実によって複雑に・・・


真相究明のため、演劇部入部を決め、コンクール入賞を目指す部員たちの
中心的存在になっていく愼也の成長が面白かった。

従兄弟の刑事・葛城とのやり取りも面白く、師弟捜査官として事件の真相に
迫って行く姿も楽しめた。


しかし、やはり事故ではなく事件だった。

犯人が居るとしたら同じ部内の生徒?
と嫌な予感は的中してしまった。
あまりにも短絡的な行動で、哀しい。



                      ★★★

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発行年月:2018年1月


 

「あなたにこの物語の犯人はわからない」 ― 中山七里

仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。
一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。
三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。
男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か? なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?

誰が被害者で、誰が加害者なのか──。
怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義……
この国の制度に翻弄される当事者たちの感情がぶつかり合い、読者の胸を打つ!

第三の被害者は誰なのか?
殺害された彼らの接点とは?
第三の被害者は?
本当に“護られるべき者”とは誰なのか?

“どんでん返しの帝王”中山七里が、日本の社会福祉制度の限界に挑んだ問題作!

                      (NHK出版HPより)





なんとも切なくて痛々しい物語だった。

今の社会福祉制度って本当の弱者を救えていないんだと思う。

この物語の舞台は震災後の仙台市というのも特殊かも。
震災後に貧困生活に陥った人は多いんでしょうね。

貧困の末、餓死した、けいさんの生活は、厳しいものだったけど、困っていた
近所の少年や、住むところがない青年を住まわせてあげたりしていた。
最期の様子は泣けた(/_;)。
本当にギリギリの生活をしている人が、福祉制度で護られない国って
情けない。


震災後で民生委員も不足しているんだろうか?


色々なことを考えさせられた。


連続殺人事件の犯人は、別の人を途中まで予想していた。

福祉の仕事をする人も大変だな。



                            ★★★★




発行年月:2017年9月


 容疑者は村人全員! ? 20年ぶりに帰郷した了衛を迎えたのは、閉鎖的な村人たちの好奇の目だった。 愛するワルツの名曲〈美しく青きドナウ〉を通じ、荒廃した村を立て直そうとするが……。 雄大な調べがもたらすのは、天啓か、厄災か⁉ 著者史上最狂・最悪のどんでん返しミステリ! 「まっさらで読めば、滝川野菜のところで おりょ?と騙されます。 あーラッキーだなー自分。最高に楽しんじゃいました。」 新井見枝香(三省堂書店) ●あらすじ 金も仕事も住処も失った“元エリート"溝端了衛が帰った故郷は、7世帯9人の限界集落に成り果てていた。 携帯の電波は圏外。住民は曲者ぞろい。地域に溶け込もうと奮闘する了衛の身辺で、不審な出来事が起こりはじめ……。

                      (幻冬舎HPより)



読み終えて、実際にこんな事件あったなぁ~と気づいた。

外資系金融会社を辞めて父親の死を機に実家に戻った溝端了衛(39歳)。
7世帯の集落のなかで、了衛は次第に息苦しさを感じてゆく。

普通の人が、人間関係に疲れ、いらだちを感じ、狂人となっていく様がリアル。

唯一の理解者・能見。
彼もまた村八分状態であった。


う~ん、能見、なんだか怪しいな・・・と思ったら、やはり・・・・。


ワルツを踊るように、了衛が次々、集落の人たちを襲う様はエグイ^^;。


面白かったわけじゃないけど、グイグイ読ませるのは、さすが。


                        ★★★



発行年月:2017年7月


 ドンデン返しの帝王が「死刑制度」を問う

無期懲役の判決を受けた殺人犯の家族が殺された。
遺族による復讐か、現在の司法に対するテロか……
渡瀬刑事が追う。社会派ミステリ

                     (文藝春秋HPより)




最初から最後まで、ずっと引きこまれるように読んだ。

死刑制度の存続、廃止・・・・自分はどちらに賛成なのか?

連続殺人事件の被害者たちは、いずれも家族が服役中の殺人犯。
死刑でもおかしくない残虐な殺人なのに、死刑判決を免れ塀のなかで
三食を食べ暮らしている。

犯人に強い憎しみを抱いているのは、被害者遺族のはず。


中盤すぎに犯人が判明。
捕まってみれば、なるほどねという人物。
でもなぜ、そこまで執拗に?と思って居たら、その答えも終盤に判明。

この犯人、凄い。
殺人は罪だけど、その動機は理解できる。


誰もが満足な判決を出せるわけでもなく、法曹の世界で仕事をする人の
苦悩も知った。


渡瀬警部と岬検事のラストの会話はちょっと和んだ^m^



                         ★★★




発行年月:2017年3月


 この爺ちゃん、ただものではない!?
ゲーム会社を辞め、引き籠っていた史親の部屋からの出火で家と主を失った秋山家。残された妻の景子、中学生の雅彦、小学生の太一の三人は、史親の実家「秋山善吉工務店」に世話になることに。慣れない祖父母との新生活は、それぞれの身に降りかかるトラブルで災難続きの日々。
一方、警視庁捜査一課の宮藤は、秋山家の火災は放火だったのではないか、と調べ始める――
大工の善吉爺ちゃん、大立ち回り!!昭和の香り漂うホームドラマミステリー。

                      (光文社HPより)




ホームドラマとミステリーが良い感じで絡んで最初から最後まで楽しめた。


家事で住む家と家長をなくした秋山家族。
母親・景子と息子の雅彦(14歳)、太一(10歳)。
3人が身を寄せたのは、亡くなった史親の実家。
工務店を営む善吉、春江の家。

強面で頑固で乱暴な物言いに最初は、苦手意識が強くびくびくしていた3人
だったけれど、次第に善吉の優しさに触れる。

景子は、パートに出た職場で、雅彦は、バイト先で、太一は学校の友だち絡みで
悩みを抱え、それらを解決してくれたのが善吉。

景子に対しては、知恵だけ授け、実際に動いたのは妻の春江だったけど
春江も善吉に負けない強さで景子を守った。


そして、ずっとあった秋山家の火災の原因。
これは事件で犯人がいるとにらみ捜査する宮藤。

善吉と宮藤のやり取りがユニーク。

そして、ラストは泣けた(:_;)
善吉さんが恰好良すぎて・・・・。


秋山工務店は、跡取りも出来たようで、よかったよかった。


                           ★★★★★
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