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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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5952.jpg    発行年月:2012年8月


   昨日と同じような一日から抜け出すために、
   6人の独身男女はこれからの人生を共に過ごす
   たった一人のパートナーを探し始めた。
   悩める大人に愛と勇気を贈る、共感度120%の恋愛群像劇。


                       (幻冬舎HPより)



最初は、登場人物が次々出てきて、やや混乱した・・・(^^ゞ
でも途中から段々とそれぞれの人物に馴染みが出てきて、この先どうなる?と
想いながら楽しんで読めた。

主な人物は・・・

覚本敬彦・・・漫画家
相馬慧・・・大手広告代理店勤務
玉石研司・・・編集者(元覚本の担当で慧の友人であったため覚本を引き合わせた)
長谷部昇吾・・・覚本の同級生、ゴ-ストライタをしたり漫画の原作に関わったり大きなイベントも企画する
やる気満々、自信家な男。

西崎綾子・・・編集者(仕事のためなら女も捨てる?と噂されている仕事の出来る女)
緑川優・・・売れっ子漫画家。編集側の男と不倫関係にあったが・・・
松尾奈留美・・・OLで編集社との仕事上の付き合いもある。


男女6人とあるけれど、実際はもっといろんな人が登場。
彼らが今後、どんな風に恋愛をしていくのか?
上巻ではまだあまり進展がなかったので、下巻を早く読もう!


★★★
 
 
PR
51Uk1RzqmpL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年11月
 


インターネット上ではじまる、不条理な「戦争」
デモ、炎上、ステルスマーケティング─―。市町村合併を巡って、市役所VS反対派の静かなゲリラ戦がはじまった。現代の「見えない戦争」を寓話的に描く、ヒット作『となり町戦争』に続く系譜の会心作。



                      (集英社HPより)


これは以前に読んだ『となり町戦争』のもうひとつの物語ということなのか?

A市とC町の統合話から始まる、市民町民間の見えない戦争。
実際、統廃合は、全国各地であるだろうけど、こんな風に表面上には出てこないところで
双方の住民たちの思いが衝突したら?と考えると、ちょっと不気味。
今はネットで個人の気持ちを公に匿名で表し、それに共感する人たちが集まり、ひとつの行動を
起こすことも可能な時代。

う~ん、ここに書かれた物語は、フィクションだけど、こんなことが実際にも起きる時が来るのかな?
なんて考えてしまった。

「となり町戦争」をもう一度読み返してみたくなった。


                                          ★★★
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   発行年月:2012年11月

  生涯に1度しか書けなかった家族の物語

  亡き父が遺した日記には娘への愛、家族との不仲、
  そして恋人との魂の交流が記されていた。
  生と死、家族を問い直す入魂の感動作


                          (文藝春秋HPより)



主人公の三國衿子は、離婚して一人暮らし。
文芸誌の出版の仕事をしている。

衿子の父・泰造は衿子がまだ幼いときに他の女性と家庭を持つために出て行った。
その後は母親と二人暮らしをしていたが、母親は現在、認知症を患い施設入所中。

父は新しい家庭を持ち、そちらでも娘が二人。
成人し、それぞれ家庭を持っている。

父はパ-キンソン病を患い手足の自由が利かず、施設入所。
そして亡くなった。

物語は、亡くなった後の葬儀の場面から、父が生前、交流のあった人たちの存在を知り
泰造の知らなかった一面を少しずつ知ることになる。

晩年は病気のため、殆ど話すことはなかった泰造。
しかし、話さなかったけれど、いろいろなことを考え、生きることの情熱も失ってなかったと知る。
娘としては、複雑な心境になるような事実も出てくるけれど、そんな風に生き抜いたのだと知れたのは嬉しいことなのかもしれない。

再婚後の生活のなかで、ほかに大事に想う女性の存在があったり・・・
短歌の会で親交を深めた女性との友情があったり・・・

自分は幼いときに父から捨てられたのだけど、自分のことを最後まで気に掛けてほかの二人の娘より深い愛情を感じていてくれたと知る遺された手紙の文面はジ~ンとした。

短歌を通じて知り合った女性と交わす手紙のなかに詠まれている歌も素敵だった!

そして巻末の著者のことばで、泰造の詠んだ歌は小池さんのお父様が実際に詠んだ歌だそうで
なんだか感動した!

この物語は、小池さんのお父様がモデルなんですかね?


読み応え十分の物語でした!


 

★★★★★

61vWeP1u6qL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年10月

彼女の本当の名前とは何か?圧巻の物語世界

ふたつの小説が、フォークナーの「野性の棕櫚」のように、交互に語られていく。
第一の小説「彼女の本当の名前」は、崩壊してしまったあとの、近未来の世界で生き残ったふたりの十代の男女が主人公。少年の名前はオサム、少女は「ギギ」と少年から呼ばれている。彼女は言葉を話すことができないが、その分、感覚が優れている。ふたりは、「アトム」と呼ばれる煙草などの稀少品をほかの食べ物と交換するために、住処にしていたビルの廃墟から、「耕す人」が棲息する冬の山のなかへと分け入っていく。結局、「耕す人」は見つからず、ふたりは遭難するも、猟師の老人に命を助けられる。狩りに出て、食料を自足する生活。しかし、ある日、老人が熊との格闘の末、命を落とす。ふたりはさらに生き延びるために、小集落を訪れるが、ある理由から、都市部へ戻る決意をするが・・・。
 第二の小説「愛についてなお語るべきこと」は、旅先で消息を絶った息子・理を捜すためにタイの地を訪れた小説家・辻村に、一夜を共にした現地の謎の美女、そして彼女の同伴者の日本人カメラマンが絡み、ロード・ノベルのようにして話が進んでいく。しかし、ある日、原因不明のウィルスの猛威により、事態は急転する。
第一の小説は、第二の小説で描かれる世界が「Xデー」を迎えたあとの様子を描いているようにも読める。また、第二の小説で登場する小説家が、その後に描いた小説内小説のようなものとしても読むことができるなど、互いにリンクしています。


                                      (小学館HPより)


全く異なる二つの話が、少しずつリンクしていることに気づく。

1つ目の話は近未来の荒廃した世界を二人で行き抜く少年とギギの話。
少年の名前が「オサム」年齢は15歳くらい。


タイに行ったきり、音信不通の息子「理」を探してタイを訪れた小説家・辻村の話。


リンクしているけれど・・・・「オサム」と「理」は、同一人物ではないでしょう。
年齢からして・・・・。

それでも、少年が体験することと辻村が体験していくことは、どこか似ている。
出会っていく人々も。


表題は、「愛について、なお語るべきこと」だけれど、ストレ-トな恋愛小説ではなく
もっと大きな生きていくことに直結していくような「愛」について語られていたような気がした。

著者の哲学的な考えに基づいた物語のようにも感じた。


現代社会のなかに起きたテロ事件や新型インフルエンザの流行、原発事故などを想像させるようなものも出てきて、今の時代のあとが、ここでの少年とギギの暮らす世界を描いているのか?と考えるとちょっと怖くもなった。

やや難解だけれど、自分なりの解釈をしながら楽しめた作品です。


                                          ★★★★



 

416zGXTcQgL__SX230_.jpg    発行年月:2012年11月
 


12年ぶり、待望の書き下ろし長編小説。親や他人とは会話ができないけれど、小鳥のさえずりはよく理解する兄、そして彼の言葉をただ一人世の中でわかるのは弟だけだ。小鳥たちは兄弟の前で、競って歌を披露し、息継ぎを惜しむくらいに、一所懸命歌った。兄はあらゆる医療的な試みにもかかわらず、人間の言葉を話せない。青空薬局で棒つきキャンディーを買って、その包み紙で小鳥ブローチをつくって過ごす。
やがて両親は死に、兄は幼稚園の鳥小屋を見学しながら、そのさえずりを聴く。弟は働きながら、夜はラジオに耳を傾ける。静かで、温かな二人の生活が続いた。小さな、ひたむきな幸せ……。そして時は過ぎゆき、兄は亡くなり、弟は図書館司書との淡い恋、鈴虫を小箱に入れて持ち歩く老人、文鳥の耳飾りの少女と出会いながら、「小鳥の小父さん」になってゆく。世の片隅で、小鳥たちの声だけに耳を澄ます兄弟のつつしみ深い一生が、やさしくせつない会心作


                                       (朝日新聞社出版HPより)



小鳥を愛する小父さんの物語。
物語の冒頭、小父さんが亡くなっている場面から始まる。
おじさんは鳥かごを抱え、そのなかには一羽のメジロがいた。

そして小父さんの物語が始まる。
小父さんの7歳年上のお兄さんとの暮らしの様子。
小父さんに小鳥を引き合わせたのはお兄さんだったんですね。
お兄さんは独自の言葉を話すため周囲とのコミュニケ-ションは上手くとれない。
理解できるのは小父さんと小鳥だけ。

二人であちこちを旅行する話も素敵だった。

そしてお兄さんが52歳で亡くなったあとは小父さんの一人暮らし。
綺麗なバラ園を持つゲストハウスの管理人として働きながら、休みの日は図書館に通い、毎日、近くの幼稚園の小鳥の小屋の掃除を続ける。
園児たちからは「小鳥のおじさん」と呼ばれ、周囲の人たちもおじさんを同じように呼ぶ。
静かだけれど、ささやかな交流があり、そこに幸せも感じていた小父さんなのに
あるとき、身近に幼児連れ去り事件が起き、小父さんの暮らしも様変わりしてしまったのが
辛かった。
ナンにでも警戒しなきゃならない時代になったから仕方ないのかなぁ~?

それでも傷ついたメジロを介抱しながら、過ごした時間が小父さんの最期を少し明るいものに
していったのだと知ってホッとした。

さすが、小川さんの文章はスラスラと気持ちよく最後の一字まで読めました。


                                       ★★★★★

    
 
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