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a1b4637e.jpeg   発行年月:2012年2月


    新聞記者の千晶は父が遺した取材ノートから、
    名画『マルセル』盗難の謎にのめりこみ・・・・
    
    実在の未解決事件をモチーフにした芳醇かつ極上の絵画ミステリ!!


                       (毎日新聞社HPより)



実際にあった事件をモチ-フに描かれた物語。
1968年12月、京都国立近代美術館から何者かにより、ロ-トレックの描いた「マルセル」が盗まれた。
そして、7年後の時効成立後に名画は戻ってくる。

実際の事件では、犯人はわからず迷宮入り。
しかし、この物語では、その謎の事件の背景にあったことを物語として描いている。

主人公の瀬川千晶(36歳)は、父親と同じ新聞記者として働いている。
父が病で亡くなった後、遺品のなかにノ-トを発見。
過去の事件に取材メモ?
ロ-トレックの「マルセル」盗難事件についても記事を書いていた父。
そして、謎の絵はがき。
父親のことをデュ-クと呼びかける人物。

その絵はがきの届いた住所に何かヒントがありそうと訪ねていく千晶。
父が昔、住んでいたアパ-トは既になかったが、そこの所有者である人物と会う。
所有者は画廊経営者・真丘永。妻の葉子は喫茶店経営。
画廊に出入りする画家の佐木オリオと親しくなった千晶は、オリオと共に父の遺したノ-トを元に、事件の謎に迫っていく。
そして、盗難事件に父親が関わっていたこと。
物心ついたころから居なかった母親の存在も明かされていく。
謎の解明は、千晶の両親の実像を知ることにも繋がっていく。

謎がどんどん、深まりながら、最後にはいろいろなことがすっきり解明されて
なかなか面白い物語でした。

物語中に書かれていた、マルセルを描いたロ-トレックの生涯を描いた映画「赤い風車」も観てみたくなった。

ひとつの事件から、いろいろ構想を練って読み応え十分の物語を完成させた著者の努力に拍手!!


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