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読んだ本の感想あれこれ。
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7d84e644.jpg発行年月:2011年1月


喪失、絶望、再生----もう一人の“私”が紡いでゆく、滑稽で哀しくて、少しだけ切ない九つの物語。『失われた町』『刻まれない明日』に連なる“町”を、気鋭の写真家との奇跡的なコラボレーションで描く連作短編集。午前4時8分で時間が止まり、住民たちは年もとらず永遠に眠り続ける町が舞台の「四時八分」など、喪失感溢れる不条理な三崎ワールド、全開!

                         (朝日新聞出版HPより)


不思議な町を扱った、お話9つ。
どれも面白かった。
非現実的な世界だけど、写真が添えられていることで、リアルな世界が頭のなかに浮かぶという不思議な楽しさがありました。

表題作の「海に沈んだ町」は、切ないかんじ。
次の「団地船」も同じような、なんともいえない哀愁があったなぁ~。

7番目に登場の「橋」は、そこに住む住人の気持ちで読むと、ゾッとした。
ある日、突然、町にある橋を別の物に架けかえると言う話。
市役所から委託されて1件ずつその主旨を説明に廻る女性の言葉は、なにもかもが納得出来ないものですが、納得出来ないと言い返すと、また信じられない言葉が返って来て・・・・・

そして写真の橋には絶句でした!!

ヤダ、こんな橋を渡らないと他に行けないなんて~!と思ってしまった(笑)


読み手によって捕え方はいろいろでしょうけど、こういう類の話は好き。

三崎さんの物語は、いつも不思議。
でもそこがたまらない魅力。

★★★★
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