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読んだ本の感想あれこれ。
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3d9f499d.jpg発行年月:2007年12月


別格の地位を誇る英文学界の手練れマキューアンが贈る最新作、
全英ベストセラー。


突発的なテロ、見知らぬ若者の激発、親友との仲違い。なにが起こっても起こらなくとも不思議ではないその日、ヘンリーの周囲は危機の予兆に満ちていた。そう、世界はあの日以来変容してしまったから----。果たして安息の日曜日は訪れるのか。名匠が優美極まる手つきで鮮やかに切り取る現代ロンドンの一日、ブッカー賞候補作。

                         

                                         (新潮社HPより)


主人公のヘンリ-・ペロウンは、48歳の脳神経外科医。ロンドンの病院で日夜治療に追われる医師。
妻・ロザリンドは、弁護士。長女のデイジ-は詩人としての道を歩み始めた成績も優秀な大学院生。
長男のシ-オは勤勉な両親とはやや異質ながらもミュ-ジシャンとしての道を歩み始めている。

夫婦仲はよく、子どもたちとは、時々、激しい議論を交わすが、決して相手を叩きのめすものではなくお互いが信頼しているからこその言い合いかな?と思えるもの。

特に問題ない家庭で、むしろ恵まれて過ぎている印象のヘンリ-の日常。

そんなヘンリ-のある土曜日の一日が描かれた物語。

妻と一緒に眠るベッドから起き上がり、窓辺に立ち、偶然目にした事故と思われる火を噴きながら空を横切る飛行機。
それが、その土曜日の始まり。
その事自体が、ヘンリ-に直に関係するものはないけれど、幸せな日常生活に、やや不安な要素が入り込む最初。

1日をただ追うのではなく、そこに入り込む、ヘンリ-の過去。
子ども達の幼いころの記憶、それぞれの子どもが今の道に進むことになったキッカケと思われる思い出。
夫婦の出会い。二人の結びつき。

ヘンリ-の母親、ロザリンドの父親のこと。

そして、起こるある出来事。
一旦は、無事通り過ぎたかのように思ったその出来事が
久しぶりに集まった家族の中に大きな恐怖の時間をもたらす事になる。

どういう風に落ち着くのか?予想付かず、ハラハラしましたが、最後はホッとしました。


この物語の日時は、9・11の起きた約1年半後という設定。
なので、物語のなかでもイラク戦争について、父と娘が激しく議論する場面が印象的でした。

そして、驚いたのは、最後の方で、主人公・ヘンリ-が硬膜外出血の患者を執刀する場面。
実にリアル。
医療物を読んでいるかのようでした。

登場人物たちの心理描写が、細かいのはいつも思うけど、上手い!

読むたびに、いろんな感動を与えてくれる作家さんだと改めて驚愕しました!


★★★★★


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