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発行年月:2018年3月

囚われの身であるベル・エイドの青年Lは敵国ハラの兵士に語り聞かせる、かつてハラの友人ファルドと過ごした日々のことを──。少年が武官養成校を経て戦場に出るまでを描く物語。反響を呼んだ新聞連載の表題作に、対となる中編を加えた鮮烈な小説集。

                    (朝日新聞出版HPより)



表題から予測できる重い話。
この前まで一緒に学び、語り、親しくしていた者同士が、お互いを敵だとして
命を奪い合う。

敵方に囚われたエルシア(通称・L)が夜明けが来たら処刑されるという状況で
自分を射殺する役目を負わされた哨兵・ソームに知人・ファルドについて
語る。
ファルドは、ソームのことを知っていた。
エルシアの家で暫く一緒に暮らしたけれど、そうなった経緯も会話のなかで
わかる。


文中にあった言葉が印象的。

昨日と大差ない今日、今日と変わらぬ明日を過ごす暮らしの尊さに
気づかなかった。


2人で早く戦争が終わるといいな。どうしてこうなってしまったのか。と
語る。


処刑の日のことは書かれていないけれど、殺す方が辛いだろうな。


辛い話だったけど、なるほどね・・・と思うことが沢山あった。



                         ★★★★
 
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