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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年9月


ギネス級の巨大カマキリ現る!
日本で一番天国に近いという志手島で巨大カマキリが 発見。
別名「死出島」へライターの藤間が訪れると事件が…
科学サスペンス長編。

                 (文藝春秋HPより)



途中までは面白かった。
37歳のノンフィクション作家が訪れる志手島(別名、死出島)。
ここ数年、自殺者が急増の謎を知りたいという思いを持って
表向きは、最近、この島で発見されたという巨大カマキリを探すという企画物の
取材。


島の生物研究センターの秋村教授をガイド役に、島に起こっている
不思議な現象の究明に挑む。


虫が人の体に寄生して・・・・・(;O;)
というあたりから、気持ち悪くて・・・・。

夢に出そうなインパクトだったので、飛ばし読みにしてしまいました。

平気で読めたら、結構、面白いのかもしれないけど・・・・・


2020年、最初の読書は、ハズレ(わたしには)。

荻原さん、いつも楽しい話、書いてくれるのになぁ~(^^ゞ


                          ★★
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発行年月:2018年11月

人と人の組み合わせの数だけ、物語がある―― 読めば心が軽くなる傑作集!

バーテンダーの僕は、骨折で入院した先の看護師の彼女に恋をした。退院後、何度かバーを訪ねてくれたものの、バツイチ7歳年上の彼女との距離はなかなか縮まらない。なぜなら彼女は“牛男”と暮らしているようで……(「僕と彼女と牛男のレシピ」)。

人間関係に正解なんてない――
人づきあいに悩む背中をそっと押してくれる7つの物語。

もくじ

スピードキング
妖精たちの時間
あなたによく似た機械
僕と彼女と牛男のレシピ
君を守るために、
ダブルトラブルギャンブル
人生はパイナップル
           
                 (角川書店HPより)


どの話も良かった!


面白かったのは
<妖精たちの時間>。
高校の同窓会に出席を決めたのは、気になっていた女性・桜井も出席と
知ったから。
自分は離婚して、二度目の仕事も解雇通告で、ハローワーク通いの身。
一次会の途中で姿を消した。
自分も帰ろうと外に出ると、桜井がいて二人で飲むことに・・・。

妖精が見えると高校時代は言っていたのに、今はもう見えなくなったとか。
不思議キャラで周りから疎まれていた桜井と
飲みながら、自分のことも自然と話し、酔っ払って嘔吐した桜井の
介抱まですることに・・・

でも、良い関係がことあと続きそうな予感・・・^m^


ちょっとゾッとしたのは
<あなたによく似た機械>
夫の拓人が無口で、感情をあまり出さないことに寂しさを感じる妻・美澄。
原因は、二人の身に起きた交通事故。
美澄は軽傷だったが、拓人は入院し、今でも足を少し引きずる。


途中、え?事故で美澄は死んだの???とわかりゾゾ~ッ。
ちょっとSFが入ったお話。


最後の<人生はパイナップル>も感動的なお話だったなぁ~。
野球を教えてくれた、祖父との思い出話と
22歳になった主人公・浜野奏太の現在。

台湾で生まれた祖父の苦労話。
野球をやってきたけれど、戦争で続けることが叶わなくなったこと。


進路に迷う、奏太にじちゃんが言う。
『自分で決めろ、そうすれば失敗しても後悔はしない』

奏太はずっとじいちゃんから教えられた言葉を思い出しながら一生懸命
生きていくんだろうなぁ~。


ささ~っと読めてどれも、心にグッと来た。
面白い短編集でした♪

                      ★★★★



発行年月:2019年8月


東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を聞く――。世間から置き去りにされた人間の孤独を、緊迫感あふれる描写と圧倒的リアリティで描く社会派ミステリの真髄。

                 (新潮社HPより)


昭和38年の物語。
懐かしい、プラッシーも登場して、そういうところは昔を思い出したり
して楽しんだ。

けれど、主人公の宇野寛治の生き様が壮絶で、哀しい。
北海道の礼文島で昆布漁に関わっていたが、盗みで数回、刑務所に。

母親はスナック経営しているが、息子に関心がなく
寛治は先輩漁師からもバカにされて、いいように騙される。
そして、島から逃げなければならない事態に。
そんな緊迫した状況でまたまた騙され命の危険も感じるが、なんとか
助かり、逃げた先でも金欲しさにやはり盗みをはたらく。

そして昭和38年、東京に来た寛治。
頼るものも居ない見知らぬ土地で、世話を焼いてくれたのが
やくざの下っ端、町井明男。
組事務所の掃除などをする代わりに食事を提供して貰ったり・・・。

このあたりまでは、悪さばかりの寛治だけどなぜか憎めないなぁ~なんて
思って読んでいた。

が・・・
誘拐事件が起きる辺りから、いやな感じ。
幼い子が命を危険に晒されるのは辛い。

寛治は根っからのワルではないけれど、状況によっては
とんでもないことをしてしまうからなぁ~と思いながら読んでいた。

最後は最悪な結末。
その時の状況を本人が刑事に語る場面は、ああ、そういう状況なら
寛治ならそうしちゃうだろうな。と哀しくなった。


実際の事件がモデルだそうで、【吉展ちゃん誘拐事件】の犯人はどんな
人だったのかも気になる。

こんな風に罪を犯してしまう人も世の中、多いのかも。

重たい話だったけど、興味深く最初から最後まで読めた。



                   ★★★


発行年月:2019年7月


四十歳妻子持ち、門倉課長、新入(しんいり)男子に
不惑の恋わずらい!?

なんだろう、この気持ちは……。

『年下の男の子』の著者が描く、中年男子の第二思春期


平凡な毎日だった。
あいつが同じ部署にやってくるまでは。

ビール販売会社で営業課長を務める門倉(かどくら)の部署に二十八歳の加瀬夏生(かせなつお)が
中途入社で配属された。なぜか加瀬が気になりいつも彼のことを考えてしまう門倉だったが、ある日
会社帰りに、加瀬に遭遇、一緒に酒を飲むことに。しかし、目の前で眠り始めた加瀬に、門倉は
予想もしなかった行動に出てしまう!
これ以降、加瀬に馴れ馴れしくする取引先に嫉妬するなど、徐々に加瀬への気持ちが
「特別なもの」であることに気づいていく門倉。
そんな中、出張で同じ部屋に泊まることとなり……
 

                  (祥伝社HPより)



ドラマにあった、おっさんずラブを思い起こす。

上司の男性(もうすぐ40歳)・門倉が28歳で中途採用されてきた加瀬に恋。

自分が加瀬に対して抱く気持ちを必死で理性で抑えているところが
なんだかかわいい。
ギラギラした感じだと、引くけど、これくらいならちょっと応援したくなる^m^

しかし、門倉には妻子がいるわけで・・・

加瀬の方は門倉に対して、同様の感情を持っていないんだろか?と途中まで
思って読んでいたけれど、加瀬には、ちゃんと大切に思っている女性がいて
それに気づいた門倉の引き方もよかった。


門倉の奥さんは良い奥さん。
こんな素敵な奥さんのこと、もっと大事にしないといけないよね~。
ま、重々承知でも恋に落ちてしまったんだろうけど
恋が成就しなかったことに、ホッとした物語でした!


なかなか、面白かったぁ~(*'▽')


                     ★★★



発行年月:2019年6月

近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない<わたし>は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導する。『あひる』『星の子』が芥川賞候補となった話題の著者による待望の最新作。

芥川賞受賞作。

                    (朝日新聞出版HPより)




「むらさきのスカートの女」と友達になりたくて彼女の行動を追う

「黄色いカーディガン」のわたし。

友だちになりたいための「黄色いカーディガン」のわたしの行動の方が
「むらさきのスカートの女」より、ずっと変わっていると思った。
無職の彼女に自分の職場(ホテル M&H)に就職するように仕向け
願いどおり、同じ職場になった2人。


普通に声を掛ければいいものを・・・・
以前と同様に行動を追い、彼女のピンチには、手助けをする。


職場の人間関係を良好にしていく「むらさきのスカートの女」。
けれど、それが崩れる事態に。
所長との不倫の噂が広まり、良好な職場の人間関係が崩壊していく。


さて、どうする?黄色いカーディガンの女・・・・・。


事態はより深刻なかんじになって、事件っぽくなった!

ハラハラドキドキ。


黄色いカーディガンの女は結果的に、むらさきの女を助けたのか?
逃がしたことにより、彼女をより窮地に追いやったのかも?

どうしたんだろ?この後・・・。


芥川賞にしては、わかりやすい文章でよかったか?
「こちらあみ子」の方がインパクトはあったけれど・・・

しかし、独特な雰囲気を作るのが巧い作家さんだなぁ~。
次回作の期待してます!!


                           ★★★

 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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