発行年月:2013年8月
世界に抗う少女の“言葉”を、少年は守りきれるのか。
「ことば」を身につけゆくキリヒトと、「ことば」を操る図書館の魔女・マツリカ。二人だけの秘密が、互いの距離を近付けていく。だが一方で、周囲の強国との緊張関係は高まるばかり。発言力を持つがゆえに、一ノ谷と図書館は国内外から牽制され、マツリカを狙う刺客まで遣わされる。
迫る危険と渦巻く陰謀に、彼らはどう立ち向かうのか。
(講談社HPより)
下巻は上巻より更に厚くて800頁超え。
でも、益々、面白い展開になっていくので、読むのが楽しい♪
下巻では、マツリカに掛けられた呪いを解くためにマツリカとキリヒトは、その呪いを
かけたであろう傀儡師(くぐつし=人形遣い)がニザマからの刺客と考えニザマへと
衛兵集団を伴って海を渡る。
そして、呪いを解くには、傀儡師・双子座の居城に向かわねばと、そちらへ。
疫神たちに襲われる場面では負傷者が出て・・・・
負傷したヴァーシャルヘイに、その後、明かされたことには、ビックリ!
双子座の居城には、気力を失わせるアヘンの煙が漂う。
いろいろな危機をくぐり抜け、皆が力を合わせて、困難に立ち向かい
最後は、マツリカに掛けられた呪いも解かれ、めでたしめでたし。
最初は、性格的に可愛げのないマツリカでしたが、
可愛い女の子に見える場面が増えて良かった!
キリヒトの存在が、変えたんでしょうね~。
しっかりマツリカを守って頼もしい存在でしたからね~。
そして、離れで料理を振舞うイラムが可愛かった♪
一番すきな場面は、イラムの料理を囲んでの図書館メンバーたちの会話。
緊迫した状況にあっても、イラムの料理を囲んでいるときは、和やかな
温かい時間が常に流れていました。
こうして書いているとわたしの語彙力や表現力の乏しさ故、
薄っぺらいファンタジーのようですが、
本書は重厚でとても格調高い大人が楽しむ物語なのです!
図書館本にて、駆け足で読み飛ばした箇所が、あったのが心残り。
時間がある時に、もう一度、一字一字を大切に追いながら、ここに書かれた文章も
楽しみたい。
ラストは、主役の二人の再会がまた読めるのか?と期待させる雰囲気。
その前に、これ、映像化しないかなぁ~?
この雰囲気をそのままアニメでも良いので(アニメじゃなきゃ無理かも?)
映像となったマツリカとキリヒトの物語を観て見たい!!
★★★★★
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発行年月:2013年8月
第45回メフィスト賞受賞作
本を愛し、言葉の力を信じるすべての人に!
ファンタジー界を革新する大作、ついに登場!
剣でも、魔法でもない、少女は“言葉”で世界を拓く。
鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女(ソルシエール)」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声をもたないうら若き少女だった――。
(講談社HPより)
上下巻で1冊が650頁という長編中の長編!
先に読んだ主人が「凄い!」「面白かった!」と言うので・・・
じゃあためしに最初だけでも読もうかなぁ~と読み始めた次第。
そしたら・・・・朝から夕方まで読み続けてしまった^^;
面白い!!
あまりパッとしない風貌の少年・キリヒトがどんどん凄い力を見せてくれる。
図書館の魔女を災いから守るために、いろいろな力を受け継いだキリヒト。
ただし、文字を読むことは出来なかった。
最初は、文字を教えられなかったのは何故だろ?
と思ったのですが・・・なるほど。
文字を学ぶよりも大切なことが、あったからですね。
図書館の魔女・マツリカは言葉を発することが出来ない少女。
キリヒトに会った瞬間、その内に秘めた力に興味を持ち、最初から名前を与えた。
ただし、名前はマツリカが指を鳴らすその音。
二人が次第に意思疎通を図り、行動を共にしていく様子が微笑ましい。
ただし、少年と少女と言っても、マツリカの話すことはとっても高尚。
本から得た知識が半端ないから・・・。
上巻の終盤では、キリヒトの力が大いに発揮された場面があり、
勝手に自分の頭のなかで映像化しながらワクワクしながら読みました。
下巻では更に秘めた力をマツリカを守るために発揮するのかな?
物語の行方が気になるので、今すぐ下巻を読み始めます!!
★★★★★
発行年月:2013年9月
伊藤に長い間片思いするが、粗末に扱われ続けるデパート勤務の美人。伊藤からストーカーまがいの好意を持たれる、バイトに身の入らないフリーター。伊藤の童貞を奪う、男を切らしたことのないデパ地下ケーキ店の副店長。処女は重いと伊藤にふられ、自暴自棄になって初体験を済ませようとする大学職員。伊藤が熱心に通いつめる勉強会を開く、すでに売れなくなった33歳の脚本家。こんな男のどこがいいのか。5人の女性を振り回す、伊藤誠二郎。顔はいいが、自意識過剰、無神経すぎる男に彼女たちが抱いてしまう恋心、苛立ち、嫉妬、執着、優越感。ほろ苦く痛がゆい著者会心の成長小説。
(BOOKデータベースより/幻冬舎)
伊藤征四郎・・・一流大学卒。ハンサム。実家は大地主。大手予備校の国語講師。
言うこと無しのような、伊藤くんだけど・・・・なんだろうなぁ~。
すっごく幼稚なお坊ちゃんという感じ。
そんな伊藤くんに振り回される女子5人の物語。
<伊藤くんA>
振り回される人・・・島原智美27歳。革製品専門店勤務。
綺麗で頭も良くて、性格もいい。誰からも好かれる、憧れられるのに・・・
何故か、伊藤くんのことが好きで伊藤くんに良いように利用されてばかり。
<伊藤くんB>
振り回される人・・・野瀬修子27歳。美大卒で元学芸員として美術館勤務していたが、
美術館が閉鎖になり、伊藤くんと同じ塾で受付をしている。
なぜか、伊藤くんに好かれ、大いに迷惑し、最後はキレル。
<伊藤くんC>
振り回される人(いや振り回した方か?)・・・相田総子
デパ地下ケーキ売り場の担当。男が切れたことがないことで有名。
伊藤くんの童貞を奪う!
<伊藤くんD>
振り回される人・・・神保実希。大学の教務課勤務。
伊藤くんと相思相愛だったが、処女を理由に交際を一歩的に断られ
意気消沈。実希は処女を捨てようとプレイボーイで有名なクズケン(久住)に
その相手を頼む。
<伊藤くんE>
振り回される人・・・矢崎莉桜33歳。
かつては売れっ子の脚本家であったが、今はスランプ状態。
伊藤くんはずっと莉桜の勉強会に参加しシナリオライターになる夢を
叶えようとしていた。
AからEまで、いろいろな女性が伊藤くんに関わり、振り回される様子が
可笑しかった。
変な人だな~伊藤くんって。
好かれる女性からは、逃げて、嫌われている女性には猛烈にアタックするなんて。
大人になりきれないお坊ちゃま。
それでも振り回される女性たちが、伊藤くんと関わったことによって
刺激を受けて、前よりも前向きに人生を歩もうとする姿が良かった!
結果、伊藤くんと知り合えてよかったのかもね~。
なかなか面白かった!!
★★★★
発行年月:2013年10月
「東京に逃げることにしたの」道立湿原高校卒業から二年、図書部の仲間だった順子から深夜に電話がかかってきた。二十も年上の職人と駆け落ちすると聞き、清美は言葉を失う。故郷を捨て、極貧の生活を“幸せ”と言う順子に、悩みや孤独を抱え、北の大地でもがきながら生きる元部員たちは、強烈に引き寄せられていく-----。
(双葉社HPより)
北海道の高校で同級生だった人やその関係者が1章ごとに語り手となり進む。
そして、それぞれの話のなかに度々登場するのが順子。
全体を通して、暗いかんじ。
これは前作の『ホテルローヤル』に似た雰囲気でした。
けれど、彼女たちの一生懸命に、それぞれの人生を生きている姿は力強いものを感じた。
<1984 清美>
高校を卒業して地元ホテルに就職。
営業社員として働くが、仕事は楽しくないことばかり。
ある日、高校時代の同級生・順子から、妻子持ちの男と東京に駆け落ちすることに
したと連絡を受け驚く。
<1990 桃子>
カーフェリー「シーラブ号」の乗務員として働く。
1年の2/3は海の上。
海の上だけの恋人・直樹は妻子持ちで同じ乗務員。
休みの日、東京の順子に会いに行く。
順子はラーメン屋を営む夫と幼い息子と暮らしていた。
<1993 弥生>
高校を卒業したばかりの若い従業員と夫に駆け落ちされた。
父から受け継いだ創業80年の老舗の和菓子屋を今は一人で営んでいる。
夫は東京にいるらしい。
離婚もせず、出奔したままの状況を変えるため、夫に会いに行く。
<2000 美菜子>
35歳で同じ職場の教師と結婚することに。
相手は高校時代の教師・谷川。
谷川は美菜子が高校生時代、同級生の順子から告白された経験がある。
<2005 静江>
東京に好きな人と出て行った娘の順子に会いに行く。
初めて会う孫の輝(あきら)は、国立大の工学部で学んでいるという。
<2009 直子>
看護師として働いている。
東京で暮らす同級生の順子が病で先が長くないと知り、会いにいく。
6人の女性たちの話をバラバラに読みながら、常にそこにある順子の存在が
気になってくる。
この物語の主人公は順子でしょうね。
高校を卒業して、和菓子屋に就職し、そこの菓子職人である男と東京に出て
二人で古い店舗を受け継ぎ、ラーメン屋を始める。
息子が生まれ、その息子も立派に成長し、最後は余命短い病に倒れてしまったけれど
幸せな時間は、きっと多かったんだろうな~。
駆け落ちされた側の和菓子屋の女主人・弥生が格好よかったなぁ~。
夫に会いに行き、どうなる?と思ったけれど・・・
「わたしも幸せになる。あなたも体に気をつけてね」と言葉をかけて去っていく。
ホテルローヤルよりもこちらの作品の方が、わたしは好きだな。
★★★★★
発行年月:2013年4月
悲しいのに、幸せな気持ちにもなれるのだ――。
7年前、25歳で死んだ一樹。
遺された嫁のテツコと一緒に暮らし続ける一樹の父・ギフとの何気ない日常に
鏤められたコトバが心をうつ連作長篇。
(河出書房新社HPより)
義父・寺山連太郎と二人暮らしのテツコ28歳。
夫の一樹を7年前に癌で亡くした後も、義父との暮らしを続けている。
最初は、なんで?と思ったけれど・・・
連太郎の人柄が、なんとも良い感じで、そしてこの家のかんじが安らぎを生む
雰囲気。
こんな状況ならば、居心地いいだろうなぁ~。
そしてテツコの恋人・岩井の存在も良かった!
義父とテツコとも関わりを持ちながら、このまま家族になっていって
欲しいなぁ~と思った。
そして、亡くなっている連太郎の妻・夕子の物語も良かった。
連太郎と見合いをするまでの経緯としてからのこと。
やはり連太郎は素敵だな。
ラストの話「一樹」は、表題に繋がるエピソード。
一樹とテツコの出会いの物語でしょうね。
どの話も心が温かくなる物語でした。
木皿泉さんって、ご夫婦で脚本を書かれているんですよね~。
1952年生まれの和泉努と1957年生まれの鹿年季子夫妻。
はじめて手掛けたというドラマ「すいか」も大好きでした!!
小説は今作が始めてだそうですが、これからも小説ぜひ書いて欲しいです!!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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