発行年月:2013年9月
生まれてすぐに両親に捨てられ、祖父母に育てられたミーコの特技は、毎日、「小さな宝物」を見つけること――。
孤独と不安のなかにも、一縷の希望を探し続けるミーコの半生を、祖父、同級生、教師、ボーイフレンド、そして愛する娘・幸子(チーコ)の視点で切り取った感涙のハートフル・ストーリー。
(光文社HPより)
何の前知識もなく、読んだので、最初の第一章
<ミーコとナベちゃん>にはビックリ!
風俗嬢・ミーコの仕事上での付き合いのナベちゃんとのこと。
ミーコには幼い娘・幸子(チーコ)が居て、アルコール依存症だった夫は
借金を残したまま蒸発。
生活費を稼ぐために風俗業で働いているミーコ。
生い立ちも複雑な様子。
両親に捨てられ、祖父母に育てられた。
祖父は優しかったけれど、祖母は躾に厳しく、時には虐待めいたお仕置きも
受けていたという。
ひぇ~~どれだけ悲惨な主人公なのぉ~!?
とちょっと読むのが辛くなっちゃった第一章でした^^;
けれど・・・実際は違ってた。
人の生活の上っ面だけみて「アノ人は可哀想・・・」なんていうのは
その人にとってとっても失礼なことなんだと、強く思った物語でした。
ミーコの子ども時代、中学生時代、その後の話と章を追って関わる人物が変わって
いくなかで、ミーコはいつも出会う人たちに安らぎとか幸福感みたいなものを
与えている。
厳しかった祖母の本当の気持ちも分かったし、いろいろな人に愛されている
素敵な女性なのですね~。
最終章では、ミーコは51歳。娘のチーコが26歳で、結婚式を控えて
母娘最後のクリスマスを過ごすという場面は、本当に温かいものでいっぱい。
指物師だった祖父の手作りの宝箱の蓋を開けると祖母の大事にしていた鏡が
ついている理由にも感動でした!!
心は絶対に傷つかない、磨かれるだけ・・・・良い言葉です!
あとがきで、表紙写真の女性との会話から本書の内容を決めたという話も
興味深かった。
素敵な素敵な物語でした!
★★★★★
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発行年月:2013年9月
それは人生のエアポケットのような、不思議な5日間だった----。
40歳を目前にして離婚した「私」は幼なじみで従妹のちどりと
偶然、同時期にヨーロッパに滞在し、一緒にイギリスの西端の田舎町
ペンザンス に小旅行に出かけることになった。
ちどりもまた、心に空洞を抱えていた。
幼い頃に両親が離婚した後、親代わりに育ててくれた祖父母を相次いで
亡くし、ひとりぼっちになってしまったのだ。
さびれた海辺の町で、二人は昔話にふけり、互いの人生を振り返る。
とりわけ思い出されるのは、ちどりの祖父母が経営していた
「スナックみどり」の光景だった。
常連tちがまるで家族のように寛いだ時間を過ごし、
またそれぞれの仕事に帰っていく。
そこにはささやかだけれど、しっかりろした幸福感が満ちていた。
そんな思い出を確かめ合いながら、二人は少しづつ寂しさを埋めていく。
そして3日目の夜、二人の間にある「事件」が起きる・・・・。
限りなく繊細な表現で、人が人に寄り添うとはどのような事かを
問いかける傑作小説。
(文藝春秋HPより)
スナックちどりが舞台じゃないのだけれど・・・
スナックちどりが元にある。
幼なじみで今も仲がいい従妹のちどりとイギリスの田舎に旅行に行き
そこで過ごす5日間のことが書かれている。
ペンザンスに興味が出て来ました。
モンサンミッシェルみたいな景色が見られるという
セントマイケルズマウントにも行ってみたくなった。
離婚した「私」と育ての親を相次いで亡くした「ちどり」の
それぞれの喪失感がたまらなく切ない。
二人でそんな気持ちを共有しながら、毎日美味しいものを食べて
観光して楽しく過ごす。
女同士の旅って、やっぱりいいな。
ま、終盤にあった、ちょっとした「事件」にはビックリだったけど・・・^^;
ばななさんの文章は、やはり好き。
★★★
発行年月:2013年9月
姉妹の思いを乗せて、千本の矢が政治の非情を射貫く。爽快な長編時代小説。
扇野藩の重臣、有川家の長女・伊也は、藩の弓上手、樋口清四郎を負かすほどの腕前。競い合ううち清四郎に惹かれる伊也だったが、妹の初音に清四郎との縁談が。くすぶる藩の派閥争いが彼らを巻き込む。長編時代小説。
(角川書店HPより)
今回のお話は、葉室作品には恋愛小説の要素がたっぷりで、登場人物たちの恋の
行方が一番気になりました^^;
でも、お安い恋愛小説じゃないのが葉室作品!!
主人公は扇野藩の重臣・有川将左エ門の長女・伊也(18歳)。
父親から弓術を習い藩きっての弓の才能を持つ。
そんな伊也が弓を競い合うことで惹かれるのが樋口清四郎。
しかし、清四郎は伊也の妹・初音(16歳)の許婚と決まる。
そして、それから伊也と清四郎は、藩内の争いに巻き込まれていく。
初音は姉・伊也と許婚の清四郎のことを常に案じるが、ふと気づく二人の気持ち。
ああ、このままじゃ最後、初音が哀しい思いをすることになるのかな?
などと心配していたら・・・・
もう一人清四郎とは違うタイプの素敵な好青年の存在がありました!!
有川家に居候というかたちを取っている新納左近。
学問の道を志すもの静かなかんじの青年ですが、伊也、初音姉妹の将来を考えた
行動を起こし、そのため姉妹は幸せを手に入れる。
藩内の争いごとに巻き込まれ、一時は命の危険にもさらされる二人。
ハラハラドキドキの緊張感が読みながら迫りました。
が・・・必ず、この困難を脱して明るい未来があるはずと葉室作品には読者を
裏切らない結末があると信じて読みました!
終盤の伊也が挑む千射祈願の場面は、感動でした!
この作品、映像化されないかなぁ~。
このラストシーンは凄いものになりそうなんだけど・・・・。
なんて余計なことまで思ってしまいました^^;
表題にある「さわらび」・・・・聞いたことあるようなないような・・・
「さわらび」とは芽を出したばかりの、わらびのことだったんですね。
無知なので「源氏物語」に「早蕨(さわらび)」が出てくることは知りませんでしたが
源氏物語でも、姉妹の互いを思う気持ちを描いたお話に出てくるんですね。
男性が主人公の話も良いですが、女性が主人公のお話のほうが入り込み易いな。
さて、次の本が既に発売されている葉室さん!
次回作は今年中に読めるかなぁ~?(図書館順番待ち中にて^^;)
★★★★★
発行年月:2013年5月
注目の作家たちが、隅田川近くの下町を舞台に、もうひとつの「東京ホタル」を描く。
温かな感動が広がる、極上のアンソロジー。
(ポプラ社HPより)
「東京ホタル」・・・2012年から毎年開催される。
隅田川に10万個のホタルに見立てた「いのり星」を流すイベント。
5人の作家さんが、ひとつのテーマ「東京ホタル」を元に書いた物語。
<はぐれホタル・・・・・中村 航>
大学の演劇サークルの同期生7人が仲間の結婚式で再会。
就職して3年。それぞれの近況報告。
章吾はその頃、つきあっていたサトミと三次会のあと、海に向かって歩く。
かつて約束していた事は「ホタルを見に行こう」
<蛍の光り・・・・・小路幸也>
東京で独り暮らしのおじいちゃんと同居が決まり、家族で引越すことになる。
おじいちゃんは昔、和食屋さんをやっていた。
そんなおじいちゃんのお話。
料理人になった経緯には、温かい人との繋がりがあった。
<夏のはじまりの満月・・・・・穂高 明>
電車のなかで偶然、再会したのは高校時代、仙台に住んでいたときの同級生。
彼女の話から懐かしい高校時代のことを、いろいろ思い出す。
震災で自分は東京に引っ越したが、あれから10年のときが過ぎていた。
<宙色三景・・・・・小松エメル>
東京ホタルのイベント見学のため隅田川を訪れた。
教師を定年退職し10年。
今日は、孫の清を連れてきた。
途中、清との会話に違和感を感じ、過去の父親とホタルを見に行った
ときの思い出が鮮やかに蘇る。
<ながれぼし・・・・・原田マハ>
流里は付き合って7年の志朗と妊娠を機に結婚することに。
二人で記念の旅行で鬼怒川温泉に行き、そこの宿の仲居であった母親と12年ぶりに
偶然、会う。
流里の両親は離婚し、流里は高校1年のときから父と暮らしてきた。
後日、改めて母親に会い、離婚のときの話を聞く。
どの話も短いけれど、ジ~ンと沁みるお話でした。
特に今回、初めて読んだ作家さん小松エメルさんの<宙色三景>が良かった!
三代に渡って繰り返される同じようなホタル見物の思い出話。
ちょっと不思議でファンタジックな雰囲気がよかったなぁ~。
ほかの作品も今度、読んでみよう。
実際の「東京ホタル」のイベントも機会があれば見てみたいなぁ~。
★★★★
発行年月:2013年9月
「自我自讃」に「自画持参」、「短刀直入」、一番大切な漢字を決める……文字モジした言葉エッセイ集。
「俺」と「僕」には「人」がいるが、「私」の中には不在の「人」。「禾」が「人」になると「私」は「仏」、死して「私」は初めて「人」になる? 絵文字の元祖、(笑)(怒)(仮)につづく( )内の新顔、あらゆるところに潜む「心」、一番偉そうな漢字、文字を売る店……クラフト・エヴィング商會の物語作者がカラーイラストつきで綴る、日本語の愉しみ方。
(新潮社HPより)
漢字の話が沢山。
うかんむりのこども・・・字
文字(漢字)についてあれこれ語る。
なるほど・・・と勉強になることばかり。
ひとつひとつの話の結び方も素晴らしい!
特に面白かったのが<午後四時>
数字の一、二、三、四、五を見たとき。。。。
四以外はそれぞれの棒の数はそのままの数に当てはまるのに、
何故、四だけ違うのか?から始まるお話。
考えたこともなかったけれど、言われてみれば、なるほど何でだろ?
と思いながら読む。
吉田さんならではの解釈に感嘆!
そんな風にそれぞれの話で、「おぉ~」と心のなかで叫ぶことが多かった。
凄いな。
日本語って面白いな。
そして最後の、<うかんむり>の話では・・・
「字」はうかんむりではないと。
え?そうなの?うかんむりじゃないの?
子の部首だそうです。
はぁ~知らなかった。
最後に「完」で終わりになるのも素敵(^^)
著者のプロフィール横に、これから書こうと思っているキーワードがありました!
文字化け。放送局。温水プール。出前少女。シェヘラザード。食堂車。
除夜。ト書き。おひるどき。影武者。
う~ん。どんな話にこれらがなるのやら??
楽しみに次の作品を待ちたいと思います!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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