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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2013年12月


夜行列車で語られる、愛を超える熱情に生きた女性の生涯。九段の花街で芸者の子として育った〈わたし〉は、置屋で暮らす子・哲治と出会う。それは不思議な運命の糸が織りなす長い物語の始まりだった。       

                    (集英社HPより)


物語は、主人公のわたし(最後まで名前出てこなかったな)が東京に向かう
寝台列車で泣いている女性を見かけ、自分の昔話を語るかたちで始まる。

主人公のわたしは花街のなかにある料亭の娘。
芸者のおねえさんたちを間近に見ながら大きくなり、近所の友だちも
似たような環境のなかで暮らしていた。
そんな友だちの中に居た男の子・哲治とは、小学校2年生のとき始めてその存在に
気付く。
哲治は無口でいつも悲しげな表情をしている目立たない子。
「鶴ノ屋」という置屋の息子だが、両親は亡くなっているという。

主人公は、哲治と居るときが一番ホッと出来る。
そして、二人の最初の約束は、泣く時には哲治が持っている小瓶のなかに
涙を貯めるということ。
泣きたいことがあっても、それからは我慢して、哲治の元で泣く主人公。

二人は中学を卒業すると一旦は、別々の生活環境になり会わないときが続く。
主人公は15歳で家の料亭に客で来ていた男・英而と知り合い、高校卒業と同時に
結婚。
英而の会社の経営状態が悪化し、主人公は高校時代の友人・翔子の
勤務先でパートを始め、そのたあたりから、夫婦関係に溝が出来始める。
夫は家を留守にすることが増える。
そんなとき、偶然、見かける哲治。


幸せな生活が始まったと思うと、出会ってしまう二人。
哲治は、主人公の幸せを考えてか、拒むのだが、主人公の方はそれそれより強い力で
哲治のそばに居たがる。

う~ん、この感覚は理解出来なかったなぁ~。

哲治の何処がそんなにいいのか?
魅力的と思える要素が皆無の哲治だけど、主人公にとっては、かけがいのない存在なんでしょうね~。
誰かとの会話で「あの人は、わたし」っていう言い方してたからね・・・。


英而とはその後、別れ、哲治と暫く一緒に暮らすが、それもまた別れ
その後、出会った徹雄に求婚され結婚。娘が生まれる。
ああ、やっと幸せな日々が来たのね・・・と思ったのに・・・
また偶然、出会ってしまう二人。

なんか、少し前の昼ドラみたい・・・^^;

で、また哲治を選んじゃう主人公。

でも、娘の雪子が良い子に成長してくれて良かった!
離れていても母親を心配してくれる。
そんな存在をもっと大事にしてほしいなぁ~。

最後は、切ないかんじだけど、自分のことを大事に思ってくれる存在が居るのだから
主人公の女性は、幸せなんじゃないかな?

それより、話を聞いてくれていたであろう、泣いていた女性の話も
気になるんだけど、また別の話として書かれるのだろうか?


暗いかんじの話でしたが、夢中になって読みました。
阪神淡路大震災とかオムム事件など事件も織り込まれていたので、
ああ、あのころの話ね・・・と想像しやすかった。


                           ★★★★
 
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