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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2013年11月

フィラデルフィア、ペルー辺境の村、クアラルンプール、東京、香港、クロアチアの浜辺……世界各地で、未知の小説が発見された!
国境を越えた声なき声が同時代のリアルを映す、新たな「地球文学」の誕生。

●「背中から来て遠ざかる」:人生のどん詰まりから抜け出すため、フィラデルフィアからニューヨーク行きのアムトラックに乗りこんだ男の回想の行方は……。
●「リマから八時間」:ペルー辺境の村にやってきた日本人の小男は、この村で死んだ女の家に「存在しない小説」があるという。
●「あたし」:豪雨のため浸水したクアラルンプールで、マレー人の少女はチャイナタウンに迷い込む。
●「能楽堂まで」:妙見菩薩像を海に沈めた私は、過去に追われるように都内を流されていく。
●「ゴールド」:極貧から成り上がり香港に通う中国人男とロシア人娼婦の愛と破局。
●「オン・ザ・ビーチ」:今から10年先、クロアチアのリゾートホテルに滞在する老人が自分を監視する警備員のノートを盗み読むと……。

いま地球上のさまざまな場所で、声なき声が織りなす「存在しない小説」。
はたして、「作者」は誰なのか?

                  (講談社HPより)



6つの短編集なのだけど・・・・これは存在しない小説。

編者が世界中から存在しない小説を探し求め、ここに集めたという。

編者とは、いとうせいこう氏。

面白い小説を考えたものだ。

やや難解なものもあるけれど、一番わかりやすかったのが「あたし」かな?

豪雨の最中、外出した11歳のシティ。
渡ってきた川が決壊したらしい。
家に帰ることが出来なくて困るシティ。
マレーシアのクアラルンプールのチャナタウンで中国人のオニョーさんに声を掛けられ
雨宿りしていくように言われる。
オンヨーさんの親切はありがたいのだが、汚い家のなかで何やら得体の知れない
料理を出され戸惑うシティ。

シティの心細さが伝わってきた。
最後はタクシーで家路に向かうシティ。
オンヨーさんに向かってした片手のしぐさは、なんだろうなぁ~?
バイバイ(^_^)/~と笑顔で手を振る・・・はわたしの想像。


最後の編者解説を記しておく・・

あらわれてくれてありがとう。
こうしてあなたがページを開けば、黒いインクの何か規則的な模様は
『存在しない小説』として動き始める。
閉じればそれは『存在しない小説』として眠りこむ。




この最後の解説がいい。
これを書きたいために6つの小説があるような・・・

いとう氏のこの本を書いた意図を汲むのは、難しい。
でも、なんとなくいい・・・うまく感想を書けないけれど・・・・。


                          ★★★★
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