発行年月:2008年10月
慰めなんかいらない。
癒されなくていい。
欲しいのは、星の距離感。
これは天文部に集うスパイたちが、最前線で繰り広げた戦闘の記録。
(本の帯文より)
高校の天文部員4人
自分たちの集まりを、ほかでは決して結びつきそうにない組み合わせだということから、秘密の仲間、スパイみたいだという話になり、コ-ドネ-ムを考えよう!と。
以下はコ-ドネ-ムとその由来簡単な紹介です。
ブッチ=黄田川裕一(部長。体格が良い。家は農家。デリバリ-ピザのバイトをしている)
ギイ=安田朱美(どうみてもギャル。飲食店でバイトをしている。コ-ヒ-を淹れるのが得意)
ゲ-ジ=青山孝志(ア-ティスト(芸実家)臭い。個性的なラテン顔。言葉の最後に付ける言葉が特徴的)
ジョ--中島翠(ぱっと見お嬢様。ク-ル。女に学問など必要ないという父親に反発して勉学に励む優等生)
活動内容は、天体観測が主。
つまり、夜に不定期に集まって夜空を眺めるだけの緩い部活動。
毎日、会うわけでもないので、その他のときには、クラスも別々なので各自、別々の行動。
お互い、友達もほかに居たり。
でも、そんな彼らが集まれば、楽しい雰囲気が自然と出来る。
お互いが、抱えるちょっとした問題を近くに居る人には隠していても、ふと漏らしたり。
そして、その気持ちを共有してあげられる関係。
理想の人間関係。心地よい場所になってゆく。
そんな様子を読んでいて、いいなぁ~と思いました。
学校内で起きる、ちょっとした事件を仲間で推理し、解決するのも楽しかった。
そんな様子から、彼らの本当の姿が見えました。
天体観測をしながら、毎回、登場する夜食がまた美味しそうで・・・笑
なかでも小学校のとき、ボ-イスカウトで学んだというゲ-ジの作るリッツに火であぶったマシュマロと板チョコを挟んでアツアツを食べるのは、ちょっと真剣にマネしたくなりました(笑)
アメリカの子どものキャンプでは定番のおやつだそうですが、ゲ-ジ流には、塩気のあるリッツでアレンジしたとか。
美味しそう!!
最後は、高校を卒業した後の彼らの様子が出てきて、みんなそれぞれの道に向かって歩み始めた姿がわかったのも嬉しかった!
彼らのその後を応援する気持ちで本を閉じました。
大人が自分の学生時代を振り返りながら読むのも楽しいし、今、学生の人が読んでも楽しいお話だと思います。
★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;